私も、基礎控除が三千万が適正なのかというのは今ここで判断することはできませんが、しかし、十年たって、そして、相続税というものが身近になり、そして多くの人の負担にもつながっているということでありますので、是非、見直しというよりも、この間どのようなことが起きたのか、そして今どのような国民が負担に思っているのかということも検討をしていただければと思っております。
さらに、関連しまして、非上場株の相続算定について伺いたいと思います。
相続税法は相続財産を時価で評価すると定めておりますが、非上場株は取引の相場がなく、納税者が時価を算出するのは困難であります。国税庁は、評価額の算定ルールを財産評価基本通達に定めています。会社の規模及び株式の区分に応じて三種類の原則的評価方式と一種類の特例的評価方式のいずれかが適用されますが、方式の違いによって評価額の中央値に約四倍の差が生じることが、先日、会計検査院の調査で判明しました。
会計検査院からは、株式評価の公平性が必ずしも確保されているとは言えないという指摘がされておりますが、どうしてこのような格差が起きてしまうのか、原因を伺いたいと思います。
284
加藤勝信(自民)財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)
今お話しいただきましたように、平成二十五年度の税制改正で、相続税の基礎控除の引下げや、相続税、贈与税の最高税率の引上げが行われ、資産の再分配の機能の回復を図ろうとしたところであります。
今申し上げた狙いに関しては様々な評価視点があり得ると思いますが、例えば、亡くなられた方の数に対する課税件数の割合に注目した場合、今委員から御指摘いただいたように、見直し前はその割合が四%だったものが、見直しの結果、最新では九・九%となっておりまして、当初の目的であった再分配機能の回復は一定程度達成してきているのではないかと考えております。
税制全体を通じた再分配機能が…
この発言のページ
285
田中健(国民)
何をもって再分配機能というのか大変相続税においては難しいかと思うんですけれども、現代における相続税の特徴ですけれども、相続税課税があった被相続人のうち約六割が課税価格一億円以下であります。さらに、相続税の課税割合が高い都道府県は、東京、愛知、神奈川と、首都圏を始めとした大都市であります。つまり、地価の高い大都市で家族のために家やマンションを購入して、そして家族が亡くなってしまうと、多くの割合で相続が生まれることになります。これは全国平均が一〇でありますから、首都圏に集中しますと更に相続税割合が増えています。
そうしますと、富裕層と違って中間層の財産の多…
この発言のページ
286
加藤勝信(自民)財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)
平成二十五年度税制改正において、先ほど申し上げた基礎控除の引下げ、最高税率の引上げなどを行いましたが、あわせて、これらの見直しによる負担増が想定される地価の高い都市部に土地を有する者の負担調整の観点から、居住用や事業用の宅地について課税価格を八〇%減額する小規模宅地等の特例の拡充等も同時に行っているところでございます。
こうした観点から、基礎控除の引下げのみをもって納税者の負担が増しているかどうかというのは、今申し上げた点も加味して考えていく必要があると思っております。
相続税の負担の在り方については、経済社会の構造変化に加えて、税制全体の中で相続税…
この発言のページ
- (上の発言)
287
田中健(国民)
私も、基礎控除が三千万が適正なのかというのは今ここで判断することはできませんが、しかし、十年たって、そして、相続税というものが身近になり、そして多くの人の負担にもつながっているということでありますので、是非、見直しというよりも、この間どのようなことが起きたのか、そして今どのような国民が負担に思っているのかということも検討をしていただければと思っております。
さらに、関連しまして、非上場株の相続算定について伺いたいと思います。
相続税法は相続財産を時価で評価すると定めておりますが、非上場株は取引の相場がなく、納税者が時価を算出するのは困難であります。国税庁は、評価額の算定ルールを財産評価基本通達に定めています。会社の規模及び株式の区分に応じて三種類の原則的評価方式と一種類の特例的評価方式のいずれかが適用されますが、方式の違いによって評価額の中央値に約四倍の差が生じることが、先日、会計検査院の調査で判明しました。
会計検査院からは、株式評価の公平性が必ずしも確保されているとは言えないという指摘がされておりますが、どうしてこのような格差が起きてしまうのか、原因を伺いたいと思います。
288小小宮敦史国税庁次長
お答え申し上げます。
会計検査院の令和五年度決算報告におきましては、取引相場のない株式の評価について、評価会社の規模が大きいものほど株式の評価額は相対的に低く算定される傾向にあることから、株式評価の公平性が確保されているとは言えないとの指摘を受けたところでございます。
この要因につきまして、会計検査院によりますと、大会社に適用される類似業種比準価額が下がる方向でこれまで評価通達が改正されてきたこと、また、評価通達の計算式が評価会社の業績等の実態を踏まえて株式を評価する方法として適切に機能していないおそれがあることなどが要因ではないかとされております。…
この発言のページ
289
田中健(国民)
規模の大きな区分の会社ほど評価額は相対的に低く算定されると説明がありました。これは前々から言われてきたことで、税の専門家である税理士の先生からも、会社の資産及び負債に基づいて算出する純資産価額方式の評価が適切なのかということと併せて指摘がされてきたことであります。
今回、このような結果が出たことで、結果、無理をして人員を増やしたりして、類似業種比準方式の評価の格差を利用して節税策を取っているという企業も少なからずあるということも指摘をされています。そもそも、相続税の算定ルールにこの三種類の方式を取っている理由というのを伺います。
この発言のページ
290小小宮敦史国税庁次長
お答え申し上げます。
財産の価額は、相続税等におきましては、相続税法の規定によりまして、財産の取得のときにおける時価によることとされております。これを受けて、国税庁では、各財産の評価方法を財産評価基本通達により具体的に定めているところであります。
取引相場のない株式につきましては、時価を表象する市場価格がないため、理論上合理的と考えられる一定の方法を定めて評価することとしております。その一定の方法を定める際、取引相場のない株式の発行会社の規模は、上場会社に匹敵するものから個人企業と変わらないものまで様々であることから、財産評価基本通達では、一律の方法…
この発言のページ