堀本善雄金融庁総合政策局政策立案総括審議官

2025年2月25日・第217回国会 衆議院 財務金融委員会 第5号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 97 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 383 発言)

お答え申し上げます。

NISAの投資枠の一部に、先生御指摘の、日本株又は日本株に投資する金融商品、これを優遇するような国内投資枠を設けるということでございますが、我々が承知いたしているところでは、市場関係者からは、国内企業への資金供給の促進に貢献し得るという意見がある一方で、分散投資を通じた資産形成というNISAの趣旨とは整合的ではないのではないかという意見もあると承知しております。

また、このNISAに類似のイギリスのISAについてでございますけれども、これは英国の居住者向けの投資等に対する非課税の口座ということでございますが、昨年三月に、投資対象を自国株式に限定する、そういった投資枠の創設が提案されたのでございますけれども、その後、その提案については、制度が複雑になる、これを危惧する御意見、あるいは個人の資産形成には分散投資が重要であるという御意見が寄せられまして、同年十月に公表されましたイギリスの秋季予算において、同枠の創設は行わない、この旨が公表されているというふうに承知しております。

金融庁といたしましては、国内投資枠を設けることにより国内企業への資金に貢献する可能性、これは、実際に資金を受ける国内企業の投資やあるいは経営の在り方あるいはそれを投資家たる国民がどのように評価するか、これ次第だというふうに考えておりますが、一方で、長期、積立て、分散投資を通じた家計の安定的な資産形成を促す、これがNISAの趣旨でございます。特につみたてNISAの趣旨でございますので、これと整合的でないというおそれが生じるということや、あるいは、制度がいたずらに複雑になりまして利用者の利便を損ないまして、かえってそうした国内投資枠あるいはNISA制度全体の活用が行われなくなるおそれがあるというふうに考えておりまして、したがいまして、金融庁としては、NISAについて当枠を設けること、これは慎重であるべきだというふうに考えております。

他方で、先ほど御質問にもございました、NISAを含めまして資産運用立国の取組というのは、賃上げと投資が牽引する成長型経済を実現すること、このことでございますので、資金が国内企業の成長投資に回ること、これは重要だというふうに考えております。

ただ、この点は、NISAだけではなくて、コーポレートガバナンスの改革の推進による企業価値の向上、あるいは、地方を含めた魅力的な投資先あるいは投資商品の発展、そういったものの施策を総合的に実施する、これが重要でございまして、この結果として、家計のみならず海外からの資金も含めて国内企業へ投資が向かう、そういうふうに取り組んでまいりたいというふうに考えております。

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