これも法律のお話になりますけれども、ドイツにおいては、DSAに先立って、ネットワーク執行法という法律ができ上がっております。これは、偽情報対策というよりも、ヘイトスピーチ、あるいは名誉毀損、扇動、こういったものへの対策が主眼とされた法律ですけれども、明らかに違法なコンテンツについて指摘を受けた場合に、指摘から二十四時間以内に削除する義務、あるいは、違反に対しては最大五千万ユーロの制裁金ということを定めております。この点でも、先ほどのDSAの迅速にという対応からは、かなり厳しい内容になっているかと思います。
こちらについても、やはり表現の自由への萎縮効果に関して物議を醸しているところではありますので、先ほどと同様、やはり日本における対策の議論とは距離があるのではないかと考えております。
21鳥鳥海不二夫東京大学大学院工学系研究科教授
その件に関しましては、存じ上げてはいるものの、私はそこに関してはちょっと専門ではないということで、少しお答えは控えさせていただければと思います。
この発言のページ
22平平和博桜美林大学リベラルアーツ学群教授
冒頭に申し上げましたように、法律論に関しては専門的な知見は有しておりませんことを御承知おきください。
その上で、御指摘の内容については、やはり報道ベースでは承知をしております。これについては、ルーマニア国内のファクトチェック団体からも表現の自由への侵害リスクについての批判的な指摘があるとも報道では取り上げられております。
DSAとの関係ですけれども、今回、ルーマニアでは、一月に緊急政令を出しまして、その中で、選挙管理委員会から通知を受けて、政治広告の表示義務を果たしていないものについては、五時間以内に削除されない場合、超大規模プラットフォームに対して…
この発言のページ
23
奥野総一郎(立憲)
ありがとうございます。
かなり踏み込んだというか逸脱した部分もあるにしても、DSAが基にあって、そこから動いているという話だと思うんですが。
ドイツも連邦議会選挙がこの間行われていますが、ドイツにおいてこのDSAはどのように機能したのか、とりわけファクトチェックについてどういうふうに行われたのかということはお分かりになるでしょうか。平先生、鳥海先生も分かれば、お答えいただきたいと思います。
この発言のページ
- (上の発言)
24平平和博桜美林大学リベラルアーツ学群教授
これも法律のお話になりますけれども、ドイツにおいては、DSAに先立って、ネットワーク執行法という法律ができ上がっております。これは、偽情報対策というよりも、ヘイトスピーチ、あるいは名誉毀損、扇動、こういったものへの対策が主眼とされた法律ですけれども、明らかに違法なコンテンツについて指摘を受けた場合に、指摘から二十四時間以内に削除する義務、あるいは、違反に対しては最大五千万ユーロの制裁金ということを定めております。この点でも、先ほどのDSAの迅速にという対応からは、かなり厳しい内容になっているかと思います。
こちらについても、やはり表現の自由への萎縮効果に関して物議を醸しているところではありますので、先ほどと同様、やはり日本における対策の議論とは距離があるのではないかと考えております。
25
奥野総一郎(立憲)
それをどう考えるかですが、それなりにロシアが身近にあるということで厳しい対応をそれぞれ取っているのかもしれませんし、日本が今そういう状況ではないということであれば、おのずと違うのかもしれませんし。研究していく余地はあると思うんですが。
その上で、DSAはほかに、先生がおっしゃっていた広告ライブラリーの問題や、選挙運動であることの表示の義務づけなども規定をしているはずですし、あと、アルゴリズムの透明性や説明責任をプラットフォームに求めているというようなこともあると思うんですが、こうしたDSAの在り方というのは、広告の透明性あるいはコンテンツ掲載の透明性の…
この発言のページ
26平平和博桜美林大学リベラルアーツ学群教授
先ほど鳥海先生のお話の中でも出てきましたけれども、フィルターバブルやエコーチェンバーという問題ですね。
特に、ネット広告のマイクロターゲティングは、収集された個人データに基づいて、個人の関心、趣味、嗜好に合わせて最適化されたものがピンポイントで配信をされます。これによって、ユーザーがフィルターバブルに陥ったり、あるいはエコーチェンバーが増幅されたりというようなリスクはあります。ましてや、そこに悪意のある偽情報がマイクロターゲティングされて特定の層に集中的に社会から見えない形で届けられると、国民の冷静な判断をゆがめ、社会を分断させてしまうというような可能…
この発言のページ
27
奥野総一郎(立憲)
最後に、両先生に伺いたいんです。
憲法改正国民投票もそうなんですが、選挙、投票行動全般について偽情報対策というのは必要であることは間違いないんですが、EUではDSAがワークし出して、これがかなり厳しい、日本にそのまま持ち込めるかどうかというのはあるんですが、そうした一般的な規範をちゃんと作った上で、それと整合的な国民投票法の制度の在り方、国民投票広報委員会も含めた制度の在り方を模索すべきだと思います。
それで、ちょっと漠然とした言い方になるんですが、DSAなどを参考にした、今の広告の透明性もあるんですが、投票について、偽情報対策としてどういった仕組み…
この発言のページ