橋本幹彦 (国民民主党)

2025年4月17日・第217回国会 衆議院 安全保障委員会 第8号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 139 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 184 発言)

資料五、ドイツにおいて首相就任目前のメルツ氏の発言です。私にとって絶対的な優先事項は、米国からの独立を実際に段階的に達成できるよう、できるだけ早く欧州を強化することだ。そして、資料六、防衛とインフラ分野に対する債務ブレーキを外すというドイツにとっては大変重要な歴史的な決定をしました。日本国もドイツのことをそのままやれという話ではないと思いますけれども、是非、主体性を持って力強く交渉していただければというふうに願っております。

その主体性や交渉力の裏づけとなるのが自衛隊の精強性であります。しかし、今回の処遇改善で果たして精強性が向上するのでしょうか。

資料七から十二。これは、三月に私が依頼して、二週間かけて防衛省に作成いただいた資料です。処遇改善の対象者が何人なのか、そして、自衛官一人当たり幾ら上がるのか、幹部、准尉、曹士といった階級別あるいは職種別のモデルケースを示す資料です。網羅的な資料ではありませんけれども、議論の土台にはなろうかと思っています。

このような資料を作っていただいた防衛省には大変感謝ですけれども、ただ、そもそもこのような基礎的な資料がないまま処遇改善の検討が進んでいたかと思うと、とてもむなしい思いです。

石破政権になってから、総理も自民党も、今までにない処遇改善といろいろなところで言っています。自衛隊の部隊を回るときも資料を配ってそういったことを宣伝しているわけですけれども、こんな基礎資料もなくて、総額ありき、手当の数ありきの関係閣僚会議だったのではないでしょうか。本当に必要なところに手当が行き届いているんでしょうか。

本当はこの資料に基づいて一つ一つ課題を述べたいですけれども、時間の制約があるので、大変申し訳ないですけれども総論だけ申し上げると、一言で言うと兵たんの軽視だと感じました。

現役の自衛官に対する手当の総額は五十億円です。一人当たり平均すると、年二万円。資料を読み取りいただければ、いかに今回の手当がごく一部の職種や配置の隊員に対するものであるか、よく分かると思います。この兵たんの軽視は大変残念です。

例えば、昨年の音楽まつりで、華やかな音楽隊だけではなくて、バックヤードで支えている隊員がいるということを紹介されました。大変画期的だったと思います。あるいは、統合作戦司令部の編成式に御家族を呼んで編成式をやった。これも画期的だったと思います。後方を、裏で支えている人たちを大事にしようという心は伝わるんですが、ただ、それが実際に施策に落ちているのかというと、今回の手当を見ると残念ながらそうは思いません。

これも具体例で申し上げますけれども、三月二十九日に中谷大臣は硫黄島へ行かれたと思います。そのとき、大変暑かったと思いますけれども、米軍は大きなテントを張ってウォーターサーバーを用意しているのに対して、自衛隊は氷を首に当てている。これは、硫黄島の水不足で苦しんだ、あの戦いをしのんで行ったときなのに、日米の兵たんの格差をまざまざと見せつけられた。さきの大戦の反省とは何なのか、自衛官の名誉と誇りとは何なのか、大変示唆に富む事例だったと思います。

改めて、大臣、この後方の軽視というところの問題意識を共有していただけないでしょうか。

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