ありがとうございます。
続けて、本罰則の目的要件について伺います。この罰則は、自己又は第三者の不正な利益を図る目的、又は本人やデータ保有者などに損害を加える目的という目的要件を定めております。これと人を欺くなどの行為要件が掛け合わせることで対象となる行為を限定していると理解しております。
私は、この目的要件の解釈が決定的に重要と考えます。というのも、条文を文字どおり読むと、内部告発や報道取材といった正当な活動までもが対象に入っているように見えかねないからです。
例えば、会社の不正を疑う従業員が、目的を伏せて同僚から上司の個人情報を聞き取ったとします。この内部告発をしたものの、違法性が司法の場で認められなかった、こういった場合あると思いますが、この場合、従業員は、目的を伏せる形で人を欺き、かつ会社の不利益を図っていると判断され、新百八十条の要件を満たしているように見えます。
あるいは、報道記者が、悪質な商法を取材するために消費者を装って業者に接触して、担当者の氏名であるとか手口を聞き出すということも、公益目的の取材として行われることがあると承知しております。こうした公益目的の取材であっても、文言の上では、人を欺いて個人情報を取得し、相手方に損害を加えたということに当たり、今回、スコープ、対象に入りかねないと考えます。
当該事案は、公益を目的とした正当な活動であるにもかかわらず、条文を文字どおりに読むと罰則の射程に入りかねないものです。これでは報道や内部告発の萎縮を招き得るおそれがあるのではないでしょうか。
そこで、個人情報保護委員会に伺います。
目的要件の範囲はどのように解釈されるのか、できるだけ具体的にお示しください。そして、正当な取材、報道や公益目的の内部告発は、明確にこの罰則の対象外であると解釈してよろしいでしょうか。
169
松本尚(自民)デジタル大臣・内閣府特命担当大臣(サイバー安全保障)
委員会規則において、復元等のリスクに応じて技術的な見地から合理的、効果的な復元防止措置を確実に実装することが重要でございます。それがある意味、この特例の肝でもあるかと思いますので、今お話のあった想定されるAIモデルに対する攻撃手法等を踏まえたリスク、それに対して講じるべき措置等の内容や技術的な手法についてはガイドライン等でしっかりと例示をしてまいりたいと思います。
また、特にこの技術動向の変化が非常に速いので、適時適切に必要に応じた見直しをしてまいりたいというふうに思って、確実に情報発信を進めるということはお約束します。
この発言のページ
170
安野貴博(みらい)
心強い御答弁、ありがとうございます。
守りの技術を国が率先して示すということは安全性の向上につながると思いますので、是非継続的なモニタリングと情報発信をお願いいたします。
次に、個人情報保護法で新たに設けられる第百八十条の罰則規定について、個人情報保護委員会にお伺いします。
この規定は、個人情報を取得した時点での罰則を名宛て人を定めずに新たに設けるものです。条文を読む限り、対象となる取得行為がかなり広く解釈できるようにも見えます。
そこで、まずは確認をさせてください。この罰則で政府として想定している主な対象事例とは具体的にどのようなものでしょうか…
この発言のページ
171佐佐脇紀代志個人情報保護委員会事務局長
お答え申し上げます。
例えば、行政機関の調査などをかたって個人情報をだまし取る、いわゆるかたり調査の事例でございますとか、あと、フィッシングの手口により個人情報をだまし取る、そういった事例が想定されようかと思います。
この発言のページ
- (上の発言)
172
安野貴博(みらい)
ありがとうございます。
続けて、本罰則の目的要件について伺います。この罰則は、自己又は第三者の不正な利益を図る目的、又は本人やデータ保有者などに損害を加える目的という目的要件を定めております。これと人を欺くなどの行為要件が掛け合わせることで対象となる行為を限定していると理解しております。
私は、この目的要件の解釈が決定的に重要と考えます。というのも、条文を文字どおり読むと、内部告発や報道取材といった正当な活動までもが対象に入っているように見えかねないからです。
例えば、会社の不正を疑う従業員が、目的を伏せて同僚から上司の個人情報を聞き取ったとします。この内部告発をしたものの、違法性が司法の場で認められなかった、こういった場合あると思いますが、この場合、従業員は、目的を伏せる形で人を欺き、かつ会社の不利益を図っていると判断され、新百八十条の要件を満たしているように見えます。
あるいは、報道記者が、悪質な商法を取材するために消費者を装って業者に接触して、担当者の氏名であるとか手口を聞き出すということも、公益目的の取材として行われることがあると承知しております。こうした公益目的の取材であっても、文言の上では、人を欺いて個人情報を取得し、相手方に損害を加えたということに当たり、今回、スコープ、対象に入りかねないと考えます。
当該事案は、公益を目的とした正当な活動であるにもかかわらず、条文を文字どおりに読むと罰則の射程に入りかねないものです。これでは報道や内部告発の萎縮を招き得るおそれがあるのではないでしょうか。
そこで、個人情報保護委員会に伺います。
目的要件の範囲はどのように解釈されるのか、できるだけ具体的にお示しください。そして、正当な取材、報道や公益目的の内部告発は、明確にこの罰則の対象外であると解釈してよろしいでしょうか。
173佐佐脇紀代志個人情報保護委員会事務局長
お答え申し上げます。
条文を構成しておりますそれぞれの文言につきましては、日本の他の法制との比較におきまして適切な文言を選び、また、その他の法制などを含めました運用実績を踏まえながら解釈されていくということだと思います。
御指摘のありました例えば不正の利益を得る目的と申しますのは、公序良俗又は信義則に反する形で不当な利益を図る目的のことを想定してございまして、例えば、不正に取得した氏名、住所などを名簿事業者に販売して利益を得ようとする場合でございますとか、不正に取得したそういった情報を用いて当該本人に対し詐欺や恐喝を行おうとするような場合が含まれると…
この発言のページ
174
安野貴博(みらい)
ありがとうございます。
この国会質疑の場において、正当な報道活動や内部告発は百八十条の対象ではないと御明言いただいたことは非常に有益だと考えます。
続きまして、改正個人情報保護法とほかの関連法の整合性についてお伺いします。
ディープテックのような先進領域では、学術研究と社会実装の両方を手掛けている事業者が一般的です。そのため、ヘルスケアディープテックの場合、個人情報保護法だけではなく、医療研究におけるルールを定めた医学系研究の倫理指針の両方を遵守しているケースがあります。つまり、倫理指針の側で要配慮個人情報を取得する際のインフォームド・コンセントや…
この発言のページ
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松本尚(自民)デジタル大臣・内閣府特命担当大臣(サイバー安全保障)
本法案が成立した場合に、関係省庁、これは文科省、厚労省、経産省などでございますけれども、本法案の内容を踏まえた、人を対象とする生命科学・医学系研究に関する倫理指針の改正について必要な検討が行われるというふうに承知をしております。
これについては、個人情報保護委員会としても、関係省庁と適切に連携をすることで必要な助言等々を行うことを想定しておりまして、これについては、何というか、利用者側が迷わないようにきっちりと対応していかなければいけないと思っております。
この発言のページ