これまでのいろいろ議論を見ていて、政府が認めないのは、氏名と住所等、個人を特定するものがくっついているということを切り離さないという意思が強いんですね。つまり、まさに要配慮情報と個人と氏名をくっつける仕組みとしてのデータ提供であるというふうに言って間違いないと思うんですね。
ですから、今回の衆議院の審議で、特定の属性とネガティブな結果を結び付ける推論を生成して、そういう属性を有する人を多少なりとも差別的、不利益的に扱うことは大きな権利侵害につながるおそれがあるとして、EUのAI規則のような、個人の特定や分析の禁止や、あるいは評価や分類を目的とすることなどを禁止するなどの厳格な規制が必要との指摘がされました。
それに対して政府からは、このような懸念はAIの利用の局面であり、今回の法改正の特例はAIの開発なので、特例とは直接関係しないと説明されています。これは、要配慮個人情報について利用側のみ責任を求め、提供側の責任を免除するもので、適正取得の原則や目的外利用の制限などの個人情報保護の基本的な原則に反しています。
利用の局面と開発の局面は別という説明は理解できません。データが一たび第三者に提供されること自体が、漏えいや予期せぬ悪用のリスクを生む原因です。法案の特例は、提供側のゲートキーパーとしての責任を放棄するものです。
四月十六日に日弁連がまとめた個人情報保護法いわゆる三年ごとの見直しの改正法案についての意見書では、統計情報等としてのAI開発がこのようなプロファイリングに利用されることで、個人の権利利益の侵害を引き起こすおそれがあることを踏まえ、統計作成時の特例が適用される範囲を厳格に法律で定めた上で、統計作成等の特例により作成された統計情報等自体の取扱いに関する規制を設けるなど、明確な歯止めを検討することを求めています。
大臣、利用と開発の区別をせず、明確な歯止めを、規制を設けるべきではないですか。
140佐佐脇紀代志個人情報保護委員会事務局長
法律の定義上、利用分野の限定はございませんが、まず前提といたしまして、人種、信条、社会的身分、犯罪などの情報を、まず、例えば本人から同意の上取得した事業者がいた場合に初めて提供する対象の情報があるということでございますので、そういったものがあることが前提の議論であることは御留意いただければと思います。
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141
伊波洋一政府参考人など
そもそも、犯罪情報は国が持っていると思うんですね。それはもう、提供を受けたときに、そういうことではなく当然持っているわけです。このような提供を認めてしまえば、人種、信条、社会的身分などの特定の属性と犯罪を起こす可能性を結び付ける推論なども生成されかねません。
衆議院の委員会審議では、政府参考人はAI開発について、違法な差別が誘発されるおそれがあるAIモデルを、そのようなおそれを予見しつつ、個人情報を用いて作成して公開することは規定違反になり得ると説明しています。
しかし、なり得るということであって、それはされ得るわけですよ。そのことを考えますと、やは…
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142佐佐脇紀代志個人情報保護委員会事務局長
まず、先ほどの答弁に少し補足することを御了承いただければ、行政機関が持っている犯罪等に関する情報を提供できるかどうかということの全ての規範をこの個人情報保護法あるいは改正後の個人情報保護法で規律するわけではございませんで、当然、どう取得したかとか、どの目的に使うかという、行政機関固有の根拠に基づき提供できるかどうかをまず判断された上で、統計目的のために使うのであれば個人情報保護法上は許容されるということにすぎませんので、その点は誤解なきようと思いますけれども。
今も御指摘がありました点につきましては、何分一般的な法律でございますので、様々な多様な個別案…
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- (上の発言)
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伊波洋一政府参考人など
これまでのいろいろ議論を見ていて、政府が認めないのは、氏名と住所等、個人を特定するものがくっついているということを切り離さないという意思が強いんですね。つまり、まさに要配慮情報と個人と氏名をくっつける仕組みとしてのデータ提供であるというふうに言って間違いないと思うんですね。
ですから、今回の衆議院の審議で、特定の属性とネガティブな結果を結び付ける推論を生成して、そういう属性を有する人を多少なりとも差別的、不利益的に扱うことは大きな権利侵害につながるおそれがあるとして、EUのAI規則のような、個人の特定や分析の禁止や、あるいは評価や分類を目的とすることなどを禁止するなどの厳格な規制が必要との指摘がされました。
それに対して政府からは、このような懸念はAIの利用の局面であり、今回の法改正の特例はAIの開発なので、特例とは直接関係しないと説明されています。これは、要配慮個人情報について利用側のみ責任を求め、提供側の責任を免除するもので、適正取得の原則や目的外利用の制限などの個人情報保護の基本的な原則に反しています。
利用の局面と開発の局面は別という説明は理解できません。データが一たび第三者に提供されること自体が、漏えいや予期せぬ悪用のリスクを生む原因です。法案の特例は、提供側のゲートキーパーとしての責任を放棄するものです。
四月十六日に日弁連がまとめた個人情報保護法いわゆる三年ごとの見直しの改正法案についての意見書では、統計情報等としてのAI開発がこのようなプロファイリングに利用されることで、個人の権利利益の侵害を引き起こすおそれがあることを踏まえ、統計作成時の特例が適用される範囲を厳格に法律で定めた上で、統計作成等の特例により作成された統計情報等自体の取扱いに関する規制を設けるなど、明確な歯止めを検討することを求めています。
大臣、利用と開発の区別をせず、明確な歯止めを、規制を設けるべきではないですか。
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松本尚(自民)デジタル大臣・内閣府特命担当大臣(サイバー安全保障)
例えば、AIの開発については、違法な差別が誘発されるおそれがあるAIモデルを、そのようなおそれを予見しつつ、個人情報を用いて作成し公開することもそうですし、AIの利用については、先ほどから政府参考人が述べているように、性別、国籍等により正当な理由なく本人に対する違法な差別的取扱いを行うために個人情報をAIモデルに入力することなど、これは、開発であれ利用であれ、いずれも違法になるということは、個人情報保護法の十九条に不適正利用ということでしっかりと書かれているわけでございまして、決して開発と利用を分けて考えているということにはならないというふうに思います。…
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145
伊波洋一政府参考人など
法案では利用停止請求というのが認められていないことについて、なぜ認めなかったんでしょうか。
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146佐佐脇紀代志個人情報保護委員会事務局長
そもそも、我が国の個人情報保護制度におきましては、基本的に、個人情報の取得者や提供先が本人を識別することができ、その本人に対する、まさに御議論いただいたように、特定の個人に関する分析や働きかけ等が行われるということに鑑みまして、それをどう本人の権利利益を保護するかということとの兼ね合いで、本人の関与、あるいは本人が関与しないまでも、違法と構成して執行しやめさせるというような法制度が組み合わされてきたということでございます。
これに対しまして、統計作成等の局面におきましては、提供先、要は使う人が個別の本人を分析し、その本人に働きかけるということではなくて…
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