2026年6月17日・第221回国会 参議院 デジタル社会の形成及び人工知能の活用等に関する特別委員会 第5号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 143 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 163 発言)

これまでのいろいろ議論を見ていて、政府が認めないのは、氏名と住所等、個人を特定するものがくっついているということを切り離さないという意思が強いんですね。つまり、まさに要配慮情報と個人と氏名をくっつける仕組みとしてのデータ提供であるというふうに言って間違いないと思うんですね。

ですから、今回の衆議院の審議で、特定の属性とネガティブな結果を結び付ける推論を生成して、そういう属性を有する人を多少なりとも差別的、不利益的に扱うことは大きな権利侵害につながるおそれがあるとして、EUのAI規則のような、個人の特定や分析の禁止や、あるいは評価や分類を目的とすることなどを禁止するなどの厳格な規制が必要との指摘がされました。

それに対して政府からは、このような懸念はAIの利用の局面であり、今回の法改正の特例はAIの開発なので、特例とは直接関係しないと説明されています。これは、要配慮個人情報について利用側のみ責任を求め、提供側の責任を免除するもので、適正取得の原則や目的外利用の制限などの個人情報保護の基本的な原則に反しています。

利用の局面と開発の局面は別という説明は理解できません。データが一たび第三者に提供されること自体が、漏えいや予期せぬ悪用のリスクを生む原因です。法案の特例は、提供側のゲートキーパーとしての責任を放棄するものです。

四月十六日に日弁連がまとめた個人情報保護法いわゆる三年ごとの見直しの改正法案についての意見書では、統計情報等としてのAI開発がこのようなプロファイリングに利用されることで、個人の権利利益の侵害を引き起こすおそれがあることを踏まえ、統計作成時の特例が適用される範囲を厳格に法律で定めた上で、統計作成等の特例により作成された統計情報等自体の取扱いに関する規制を設けるなど、明確な歯止めを検討することを求めています。

大臣、利用と開発の区別をせず、明確な歯止めを、規制を設けるべきではないですか。

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