石垣のりこ (立憲民主党)

2026年6月17日・第221回国会 参議院 デジタル社会の形成及び人工知能の活用等に関する特別委員会 第5号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 32 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 163 発言)

要配慮情報も、統計特例だったら全部通るということだと思うんですね。もちろん、いろんな条件は課すということではありますけれども、基本的にできるということなんです。

このように、要配慮個人情報ではないような、ごくごく、それこそ私たちの名前であるとか、たまには住所ということもあるかもしれませんけれども、住んでいる地域とか、他人にある程度知られても分かるような、既に皆さんが御存じのような情報を重ねていくことで要配慮個人情報ができ上がってしまうということもあるわけですね。

要配慮個人情報そのものを、今回は大量に、本人同意が必要がないので、今まで以上に、これ、汎用AI、いわゆるチャットGPTであるとかGeminiであるとか、そういうものなどにも読み込ませて学習させてAIモデルを作成してしまうことができるというのが今回の統計特例なわけです。

これ、統計の名の下に作成されたAIモデルに読み込まれた個人情報が、そのまま出てこないという条件を満たしていたとしても、そのときは出てこないかもしれないけれども、特に汎用AIというのは進化していきます。アメリカのアンソロピックは、AIが自らを進化させる自己改良が実現する可能性も言及していますし、AIの進化ペースに安全性の研究が追い付けるか分からないという懸念すら今示している段階です。

このような状況で、今回の個人情報保護法の改正、特に統計特例によって、多くの人が個人情報を登録して利用している、例えばネット通販、やったことがないという人の方が少ないかもしれません、マッチングアプリ、登録している人もいるでしょう、レンタカー借りている方もいるでしょう。こうした様々な便利ツールにつながっている個人情報が、統計の名の下に大量に読み込まれていくことによって、個人の行動パターン、趣味、嗜好、そのほか様々な機微に触れる情報も含めて特定されていく可能性が非常に高くなっていくということです。

これ、個人の権利利益が損なわれないようにします、しますというふうに掛け声はおっしゃるんですけれども、実際はこういう汎用AIに読み込ませていくことも含めて認めているわけですから、その実効性が担保されているか甚だ疑問でしかありません。その場では不利益になるか利益になるか判断しかねることもあるわけですから、不利益になることには使っていないと言ったとしても、真逆の方向に進んでいくことも否定できないわけです。

今回は、さらに、本人の同意を必要としない要配慮個人情報を使って作られたAIを、網羅的に、個人情報保護委員会を始め、把握することすら基本的には今放棄しているわけですよね。一応そのチェックはしていくとはおっしゃっていますけど、確実にチェックする機関というのは現時点でないわけです。これ、ざる法どころか、もう筒状態ですよ。何もない状態で擦り抜けていくわけですよ。

今回の個人情報の保護法のこの特例、統計特例というのはこういう危険性をはらんでいるということを、まずここにいる委員の皆さんにもしっかりと御認識をいただきたいと思います。

続いて、ほかにいろんな問題がありますので、時間の許す限り伺っていきたいと思いますけれども、続いて、顔特徴データ等の取扱いについて伺います。

今回の個人情報改正案には、顔特徴データ等については、利用停止請求が違法行為等の有無を問わず可能とする規定があります。しかしながら、そもそも本人が自分の顔特徴データが提供されたことを把握すること自体が困難ではないでしょうか。ちょっと想像していただきたいんですけれどもね。

また、顔認証データの取扱いに関する一定の事項の周知を義務化するという規定はあるんですけれども、具体的にどのように周知することを想定しているのか。また、仮に顔特徴データを取得するカメラの場所、申立て先を把握できたとしても、提供先ごとに利用停止請求を行わなければならないとなると、せっかく設けられた利用停止等請求の要件緩和ですとかオプトアウト制度に基づく第三者提供を禁止するという項目は実効性が乏しいのではないかと言わざるを得ません。この点、お答えください。

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