ありがとうございます。
僕は学生時代、早稲田で都市計画を学びまして、非常に、非常に賛同いたします、今のお言葉。
それで、この法案にまた戻るんですけれども、実は私、安全保障の専門家として、昨日今日とこの委員会で全く逆の発想をちょっと、この箱物主義じゃなくて、逆の発想をちょっと訴えてきたんですけれども。
つまり、副首都というこの箱物を固定するのではなくて、どこが被災しても機能を引き継げる動的な分散、動的な分散、特に政府機能ですよね、その代替地への人の移動に必ずしも依存しない。逆に、権限の移譲、行政の若しくは政府の権限の移譲こそがこれ現代の危機管理ではないかとずっと訴えてきているんですけど。
その観点から、藤井先生、お願いします。
フィリピンのピナツボ火山、一九九一年ですよね、この巨大噴火がありましてね。そこでは大量の火山灰の重みで、米軍基地、当時でもアジア最大の拠点であったわけです。あの有名なクラーク空軍基地とスービック海軍基地ですよね、これが壊滅的な状態になって、結果としてアメリカ軍がフィリピンから完全撤退一度するんですね。その撤退というのは極めて迅速な退避計画、退避作戦を彼らが実行したわけであります。多分数万人と言われた、軍属を含めた全部の兵士、家族をグアムに、一か月でその二つの基地、大きな基地を畳んじゃったんですよね、これ。
翻って我が国ですけれども、今お話を聞いて、冒頭のレクチャーを聞いて、富士山の大規模噴火が起きれば、当然、横田とか横須賀、こういう米軍基地がこの広域な降灰によって、もちろんレーダーとか滑走路も使えなくなると。完全機能不全に陥るはずであります。その際、僕がこれ自信を持って申し上げるのは、こっちが僕は専門なんですけれども、米軍というのはそういう箱物に固執せず、直ちに艦船や航空機をグアムに退避させて、完全に、何と言うのか、権限移譲、日本からの権限移譲ですね、米軍内の、これをやるはずです。それでもって指揮命令系統を維持することを必ずやるはずです。そのシミュレーションもやっているんです。
このように、アメリカ、米軍、特にこの自然の猛威の前では場所を潔く捨てちゃって、でも機能を分散させることによって指揮命令系統は温存してダメージコントロールをするという、こういう危機管理をベースにしているのに対し、この本法案は、特定の道府県を副首都に指定し、国内の箱物の拠点を固定しようとしている。
そこでお伺いしたいんですけれども、ピナツボで米軍を完全撤退に追い込んだ火山灰の破壊力や、そして翻って我々の富士山の噴火による広域的なインフラの寸断のリスクを踏まえたとき、この日本という火山大国において特定の場所に副首都という箱物を固定する発想は、危機管理として、これ脆弱、極めて脆弱な発想ではないでしょうか。御意見をどうぞ。
81小小原隆治早稲田大学政治経済学術院教授
私は、すぐに違憲である、憲法違反であるという表現は抑制的であるべきかなという具合に思いますけれども、しかし、これまで憲法第九十五条が軽視されてきた歴史というのがございます。一九五〇年前後以降軽視されてきて、本来使われるべきところで使われなかった。その流れにさお差すものであるという意味でいうと、違憲とまでは言えないかもしれませんけれども、憲法との反り合いはとてもよろしくないというふうに私は思います。
以上でございます。
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82
伊勢崎賢治(れいわ)
分かりました。ありがとうございます。非常に抑制された言い方で恐縮でございます、本当に。
同じく小原先生にお願いしたいんですけど、この行政法の観点からちょっと離れて、地方創生のリアリズムの話をさせていただきたいんですけれども、本法案は目的の一つに多極分散型経済圏の形成を挙げておりますね。しかし、特定の都市を副首都に指定し、そこに国家機関の拠点や交通網とかを集中整備すれば、結果として起きるのは、多極分散ではなく、これは東京とその副首都への二極集中になってしまうのではないかと思うんですけれども。
それで、一極集中の是正案としては、ちょっと調べたんですけど、…
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83小小原隆治早稲田大学政治経済学術院教授
ありがとうございます。
多極分散型の国土形成を進めていくということの必要性と、一方で、もし現在首都機能を担っている東京圏が大きな直撃を何らかの自然災害で受けた場合にバックアップをどうするかという問題は、なかなか両方ともうまく両立させて進めていくことは難しいかなと思うので、そのバランスを取りながらという大変陳腐な言い方になってしまいますけれども、一つはバランスを取りながらということかと思います。
しかし、その上でなおかつ申し上げるならば、やはり多極分散型の国土形成を進めていく上では、一つ議論のピークになりましたのは、先ほど申し上げましたけれども、今回の…
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- (上の発言)
84
伊勢崎賢治(れいわ)
ありがとうございます。
僕は学生時代、早稲田で都市計画を学びまして、非常に、非常に賛同いたします、今のお言葉。
それで、この法案にまた戻るんですけれども、実は私、安全保障の専門家として、昨日今日とこの委員会で全く逆の発想をちょっと、この箱物主義じゃなくて、逆の発想をちょっと訴えてきたんですけれども。
つまり、副首都というこの箱物を固定するのではなくて、どこが被災しても機能を引き継げる動的な分散、動的な分散、特に政府機能ですよね、その代替地への人の移動に必ずしも依存しない。逆に、権限の移譲、行政の若しくは政府の権限の移譲こそがこれ現代の危機管理ではないかとずっと訴えてきているんですけど。
その観点から、藤井先生、お願いします。
フィリピンのピナツボ火山、一九九一年ですよね、この巨大噴火がありましてね。そこでは大量の火山灰の重みで、米軍基地、当時でもアジア最大の拠点であったわけです。あの有名なクラーク空軍基地とスービック海軍基地ですよね、これが壊滅的な状態になって、結果としてアメリカ軍がフィリピンから完全撤退一度するんですね。その撤退というのは極めて迅速な退避計画、退避作戦を彼らが実行したわけであります。多分数万人と言われた、軍属を含めた全部の兵士、家族をグアムに、一か月でその二つの基地、大きな基地を畳んじゃったんですよね、これ。
翻って我が国ですけれども、今お話を聞いて、冒頭のレクチャーを聞いて、富士山の大規模噴火が起きれば、当然、横田とか横須賀、こういう米軍基地がこの広域な降灰によって、もちろんレーダーとか滑走路も使えなくなると。完全機能不全に陥るはずであります。その際、僕がこれ自信を持って申し上げるのは、こっちが僕は専門なんですけれども、米軍というのはそういう箱物に固執せず、直ちに艦船や航空機をグアムに退避させて、完全に、何と言うのか、権限移譲、日本からの権限移譲ですね、米軍内の、これをやるはずです。それでもって指揮命令系統を維持することを必ずやるはずです。そのシミュレーションもやっているんです。
このように、アメリカ、米軍、特にこの自然の猛威の前では場所を潔く捨てちゃって、でも機能を分散させることによって指揮命令系統は温存してダメージコントロールをするという、こういう危機管理をベースにしているのに対し、この本法案は、特定の道府県を副首都に指定し、国内の箱物の拠点を固定しようとしている。
そこでお伺いしたいんですけれども、ピナツボで米軍を完全撤退に追い込んだ火山灰の破壊力や、そして翻って我々の富士山の噴火による広域的なインフラの寸断のリスクを踏まえたとき、この日本という火山大国において特定の場所に副首都という箱物を固定する発想は、危機管理として、これ脆弱、極めて脆弱な発想ではないでしょうか。御意見をどうぞ。
85藤藤井敏嗣東京大学名誉教授/山梨県富士山科学研究所所長
ピナツボの噴火の際には、ちょっと幾つかの複数の原因があります。あの当時、一九九一年の直前には、フィリピン政府とアメリカ政府との間で基地の問題をめぐってかなり議論があったところであります。それで、アメリカ軍は基地の縮小を当初から考えていたということがあります。
ですから、火山噴火そのものは、本来ならば、本来ならばという言い方はちょっと言い過ぎかもしれませんが、ピナツボで噴火が起こった際に被害を受けるのは、マニラが被害を受けるはずでありましたが、その当時、台風が真上を通過したということがあって、それでクラーク空軍基地とスービック基地が予定以上の被害を受けた…
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伊勢崎賢治(れいわ)
その御答弁で十分だと思います。
いわゆる柔軟なやっぱり権限移譲ということ、つまり、やはり力を持ってしまうとなかなか手放したくない。でも、危機、災害が起こった、若しくは武力攻撃を受けた、非常事態のときにはそれを潔く分散して、もちろんシステマチックにですよ、そういう考え方って結構、やっぱり徹底していますよね、アメリカはやっぱり。そこは見習うべきで、日本は、やはりそれこそが本当の危機管理だと思うんですけれども、そしてお金も余り掛かりませんし、それを即座にこの法案の前にやってほしいなというのが僕の気持ちで、それでもって質問を終わらせていただきます。
ありがと…
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横沢高徳(立憲)
以上をもちまして参考人に対する質疑は終了いたしました。
参考人の皆様に一言御礼を申し上げます。
参考人の皆様には、長時間にわたり貴重な御意見をお述べいただきまして、誠にありがとうございました。委員会を代表して厚く御礼を申し上げます。
本日はこれにて散会いたします。
午後六時十三分散会
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