石平 (日本維新の会)

2026年5月22日・第221回国会 参議院 沖縄・北方問題及び地方に関する特別委員会 第5号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 71 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 126 発言)

日本維新の会の石平と申します。

今日は、政府がお進めの地方分権の基本理念について質問したいと思います。

地方分権というのは、当然、近代になってから確立した政治概念ではありますが、日本の場合は、例えば江戸時代において既に地方分権の実態がありました。周知のとおり、江戸時代の幕藩体制の下では、各藩は、財政的に独立して、藩内の政治も独自に行いました。このような幕藩体制の下では、各藩は、自分たちの財政を守るために、当然、地方経済の振興に力入れて、日本全国の、全国じゃないな、日本全土の市場経済の繁栄をもたらしたという歴史の経緯もあります。

しかし、幕末になりますと、やっぱり日本全国が二百数十の藩に分かれているという状況の下では、国の力を集中させて欧米列強の植民地政策に対抗することがもうできなくなりまして、そこで明治維新が起こりまして、幕藩体制が崩壊して強力な中央集権的な国家体制が築き上げられました。その中で、例えば各都道府県の知事が、たしか中央政府、当時の内務省によって任命されまして、地方に対する中央の支配が確立された。このような強力な中央集権体制の下で、日本は富国強兵に成功して、当時世界一流の国家としての地位を勝ち取ることもできました。

一九四五年からの戦後においては、戦後民主主義が定着する中で、たしか一九四七年に地方自治法が施行されて、近代以来初めての地方自治の時代が始まりました。こうした中で日本が戦後復興と高度成長を成し遂げて、世界有数の民主主義先進国家になりました。

また、平成の時代になってから、今から三十三年前からですけれども、行政改革の中で地方分権も着々と進められてきています。

では、このような歴史の経緯から見ますと、明治の中央集権にしても、あるいは江戸時代か戦後の地方分権にしても、それは全くそれぞれの時代の要請に応えたものであって、要するにそれぞれの時代にふさわしい政治理念であると思います。

それで、令和の時代になった今では、各地域の自主性あるいは活力を引き出すという観点から、地方分権のより一層の推進が求められる。その一方において、我が国は今、未曽有の厳しい国際環境に直面する中で、やっぱり国防力の強化、あるいは国全体の危機管理の視点からしては、一定の、ある程度の中央集権的な国家の機能の強化も必要とされるのではないかと思います。じゃ、このバランスをどう取るか、恐らく日本にとって大きな政治的、政策上の課題になると思います。

ここで政府にまずお聞きしたいのは、今後政府が推し進めようとする地方分権は、今の時代になって、それは一体どのような政治理念に基づくものなのか、それを教えていただきたいと思います。

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