会田卓司クレディ・アグリコル証券会社東京支店チーフエコノミスト

2026年3月24日・第221回国会 参議院 予算委員会公聴会 第1号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 21 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 267 発言)

これまでは、名目GDP、すなわちビジネスのパイが拡大しなかった、政府はその責務を果たさなかったわけです。ビジネスのパイが拡大しないときの企業の競争は、リストラ、コスト削減です。ビジネスのパイが膨らまないわけですから、競合他社より安い商品、サービスをリストラ、コスト削減で提供して、そして競合他社からシェアを奪うしかこれ合理的な判断はないということです。そうすると、企業同士、コスト削減の競争になってしまう。これがこれまでの日本経済の停滞の原因だったということです。

しかし、まずは政府が経済規模を拡大させるという責務を、しかも持続的に拡大するという責務を果たしますと、名目GDPというビジネスのパイが持続的に拡大をしていきます。この拡大してきたところは誰も取っていないパイですから、当然これを取りに行くためには企業は投資をしなければいけなくなるということです。

では、競合他社は投資をしていて、うちは苦しいからリストラ、コスト削減を続けるということになるとどういうことが起こるかといいますと、競合他社は投資をして魅力的な商品、サービスをつくっているのに、うちは古い商品を安く売っているだけとなれば、新しいパイは全部持っていかれますし、既存のパイまで食われていくということです。

経済規模が持続的に拡大するときの競争は、もはやリストラ、コスト削減ではなくて、投資に変化をする、そのきっかけをつくらなければいけないのは政府の役割です。その後は、企業の投資が拡大すると、それが名目GDPを持続的に拡大していくようになりますから、自律的な拡大に転じていく、そのための制度改革なども当然必要だと考えています。

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