冤罪事件の原因について御質問がありましたが、これは一概には言えないし、検証もされていないという状況にあると思います。
その上で、日本の取調べについてのるる指摘されている問題は、やはり、もう根源には取調べ受忍義務論がいまだに克服されていないというところにあるかと思います。もう一日も早くこのような黙秘権侵害を招くような状況を克服するべきですし、制度としては諸外国が導入している立会い権を速やかに認めることが必要であると、自白に関しては考えております。
そのほか、多くの原因があるところですが、私も田岡参考人と同様、第三者による原因究明というのをきちんとする、検証をきちんとするというところからスタートすべきだと考えております。
二つ目の点です。
法制審議会がどこまで公平性、中立性を持っていたのかと。これも私が選任する立場にはございませんので、どのようにされたのかは分からない上で、感想を申し上げたいと思います。
確かに、構成委員に入られた委員、幹事の先生方、研究者の先生方は、日本の刑事訴訟法の研究を代表される極めて高い能力を持った先生方だと私は思います。しかし、必ずしも御関心は再審にはなかったのではないかというところもございます。再審の問題に長年取り組んできた、やはり日本の刑事訴訟法の研究者の代表たる先生はいらっしゃったのではないかと、ほかにもいらっしゃったのではないかと。先ほど田岡参考人から指摘がありましたが、研究者委員の中での対立する議論が交わされる中で、深まっていくというような議論がされた形跡は残念ながらなかったということになります。
少なくとも、再審の問題に研究関心、そこに研究関心の中心があるという方を選んでいただいたら、より良かったのではないかと考えているところです。
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嘉田由紀子(維新)
日本維新の会の嘉田由紀子でございます。
大変お忙しいところ、お三方それぞれに、ありがとうございました。
私はちょっと視点を変えて、私自身は、文化人類学あるいは比較社会学ということで、世界中の環境問題など社会学的に勉強してきたんですけど、そういう意味では、弁護や裁判の実務を知らないという立場から、逆にお三方に教えていただきたいことが二点あります。
一つは、今回のこの冤罪事件、なぜ起きたのかと。具体的には、例えば日野町事件とかあるいは湖東事件を見ますと、自白がかなり重要な証拠になっていたんですね。その湖東事件の場合には自白弱者というようなことを後から解…
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63成成瀬剛東京大学大学院法学政治学研究科教授
お答え申し上げます。
まず、誤判が生じる原因として、取調べに無理があり、虚偽の自白を強要されているのではないかという御指摘がございました。
日本にこれまで起きた誤判事件というのはたくさんあるわけですけれども、その誤判原因の主要な原因の一つが、虚偽自白を無理やり取調べで強要したということがあるのは間違いない事実であろうと思います。とりわけ、先生御指摘のように、供述弱者の方に脅迫めいた取調べをするなんということはおよそ許されないことだと私自身思っております。
そのような事態が今後生じないようにするためには、まずは、その再審に行く前にその捜査段階で適正な…
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64田田岡直博香川県弁護士会弁護士
まず、冤罪がなぜ起きるかということですが、まずやはり原因を究明しないと駄目ですよね、検証しないと駄目ですよね。つまり、福井事件にしても袴田事件にしても、検察庁は内部で検証するんですね。袴田事件についても余り問題はなかったという結論にしていますし、福井事件についても余り問題はなかったという結論になりそうです。ですから、これじゃ駄目なんですね。やはり、第三者委員会のように外部の目を入れて検証する、その中で、なぜこのような冤罪が起きたのか、冤罪をなくすにはどうすればいいかということを考える、こういう当たり前のことをやっていくべきだと思います。少なくとも、日野町…
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- (上の発言)
65高高平奇恵一橋大学大学院法学研究科教授/弁護士
冤罪事件の原因について御質問がありましたが、これは一概には言えないし、検証もされていないという状況にあると思います。
その上で、日本の取調べについてのるる指摘されている問題は、やはり、もう根源には取調べ受忍義務論がいまだに克服されていないというところにあるかと思います。もう一日も早くこのような黙秘権侵害を招くような状況を克服するべきですし、制度としては諸外国が導入している立会い権を速やかに認めることが必要であると、自白に関しては考えております。
そのほか、多くの原因があるところですが、私も田岡参考人と同様、第三者による原因究明というのをきちんとする、検証をきちんとするというところからスタートすべきだと考えております。
二つ目の点です。
法制審議会がどこまで公平性、中立性を持っていたのかと。これも私が選任する立場にはございませんので、どのようにされたのかは分からない上で、感想を申し上げたいと思います。
確かに、構成委員に入られた委員、幹事の先生方、研究者の先生方は、日本の刑事訴訟法の研究を代表される極めて高い能力を持った先生方だと私は思います。しかし、必ずしも御関心は再審にはなかったのではないかというところもございます。再審の問題に長年取り組んできた、やはり日本の刑事訴訟法の研究者の代表たる先生はいらっしゃったのではないかと、ほかにもいらっしゃったのではないかと。先ほど田岡参考人から指摘がありましたが、研究者委員の中での対立する議論が交わされる中で、深まっていくというような議論がされた形跡は残念ながらなかったということになります。
少なくとも、再審の問題に研究関心、そこに研究関心の中心があるという方を選んでいただいたら、より良かったのではないかと考えているところです。
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嘉田由紀子(維新)
ありがとうございます。本当にそれぞれお立場が難しいところで率直な御発言いただきました。この件についてはまた、私自身もこの法務委員会の中でより深めて勉強させていただきたいですが、法制審の公平性、中立性というのは、六月十八日にNHKの「時論公論」で展開をなさいました。私自身もびっくりしたんです。あっ、ここまでちゃんとマスコミさんも関心持っていただいているということで。
ですから、今回のこの法案と関連して、やはり法制審は本当に幅が広いですから、もう日本のその法務行政、そして、まさに憲法問題にも関わる大変大きな判断をしていただくところですので、この法制審の公平…
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67成成瀬剛東京大学大学院法学政治学研究科教授
NHKの「時論公論」は私も拝見しました。先生がおっしゃるように、法制審というのは、基本法令に関する審議を行う会議体であり、総会はもちろんのこと、各部会も非常に議論は注目されるものであります。その人選等が公平かつ中立に行われるということは、私、一研究者としても大事なことだというふうに認識をしております。
それから、冤罪事件を見たときに自分も取調べで物が言えないんじゃないかというふうに先生おっしゃいましたけれども、私自身も全く同感でありまして、一部の、近時、不適正な取調べの映像が流れておりますけれども、あんな取調べを受けたら私はもう萎縮して多分何も言えなく…
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68田田岡直博香川県弁護士会弁護士
田岡です。
法制審の人選というよりは、まずは法務省が検察庁と一体化しており、法務・検察と言われているような在り方そのものの問題があるのかなと思います。
つまり、刑事局にいる人たちというのは皆さん検事、検察官資格をお持ちの方々で、その方々が刑事局長になり、法務事務次官になり、そしてその後、転出されて検事長になり、検事総長になるといった形で、これはもう人事交流ではなくて、検察庁の下に法務省があり、法務省の中に刑事局があってそこが法律を作っている。つまり、刑事訴訟の一方当事者にすぎないはずの検察官が刑事立法をつかさどっているといういびつな構造があるというの…
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