お答えいたします。
先ほど来答弁している再審請求審における職権主義の構造と、通常審における当事者主義の構造という手続構造論の違いがまず一つあるのは先ほど答弁したとおりでございます。
その上で、通常審と再審請求審における、それぞれにおける被告人側また再審請求者側による証拠の把握の困難性の違いという観点から申し上げますと、通常審におきましては、検察官が起訴状を裁判所に提出することで訴追が開始されまして、これにより被告人は防御すべき立場に置かれるわけでございます。公判前整理手続におきまして、被告人、弁護人は、検察官から取調べ請求予定証拠の開示を受けることで、検察官が立証に用いる証拠の内容を知るわけであります。この証拠開示に関しまして、被告人、弁護人は、検察官請求証拠の信用性や証明力を吟味するために類型証拠の開示を請求し、さらに自己の主張を支える証拠の有無を把握するために主張関連証拠の開示を請求することとなるということでございます。
これらの開示請求というのは、検察官による立証が開始される局面において応訴することを余儀なくされることを前提として、防御のために行われるものでございますので、それらの開示請求をするに当たっての手掛かりといたしまして証拠の一覧表の交付制度が設けられているものでございます。
これに対しまして、再審請求審におきましては、通常審において三審制の下で既に審理が行われておりまして、検察官の手持ち証拠についても、刑事訴訟法の規定に従って既に開示を受けている上に、確定判決において有罪認定の根拠となった証拠についても判示されているということでございますので、犯人でないのに有罪判決を受けた者であれば、確定判決のどこに問題があるかは把握できるのが通常であると考えられまして、それを前提といたしまして、通常、どのような証拠が収集されるかを念頭に置きつつ、証拠の提出命令を請求することが可能であると考えられるところでございます。
この提出命令の対象となる証拠の特定と申し上げますのは、請求に係る証拠を識別できる程度のもので足りるわけでございまして、その程度の特定を行うことは証拠の一覧表がなくても容易であると、十分に可能であると考えられる上に、再審請求審におきましては、通常審におきまして公判前整理手続を行ったような場合のように、その手続終了後の証拠調べ請求の制限などは全くございませんので、裁判所に対する提出命令の請求を順次行うことによりまして、新たに発見された証拠に基づいて再審請求理由を追加することも可能ということでございます。
通常審と再審請求審とではこのような違いがあるわけでございまして、こうした違いを捨象して、通常審における証拠の一覧表の交付制度と同様の制度を再審請求についても設けることは相当ではないというふうに考えているところであります。
他方で、この法律案におきましては、裁判所が証拠の提出を命ずるか否かを判断するに当たりまして、必要があると認めるときには、証拠そのものの提示であるとか標目の一覧表の提示を命ずることができるとしているところでございまして、この一覧表は関連性のある証拠がないかどうかを見極めるためのものでございまして、事案に応じて範囲を広く指定することも可能でありまして、問題は、そのような裁判所の心証を得るような主張、立証を再審請求人側におきましてもちゃんと主張、立証して裁判所の理解を得るということが先生の御指摘を踏まえると重要なのではないかというふうに考えるところでございます。
182
横山信一(公明)
運用はそうなんだけれども、これ何も矛盾はしないと思うんですよ、この職権主義の下での証拠提出命令も証拠開示命令も。ですから、これをかたくなに拒むというのが、冒頭に申し上げたように、捏造証拠を出したくないんじゃないのというふうに見えちゃうわけですよ。まあいいです、もう聞きません。
改正案では、審判開始の決定をした裁判所が、一定の要件の下で、検察官に対して再審の請求の理由に関連する証拠の提出を命じることができる規定を定めています。
これまでに再審無罪となった事件においては、検察官が保管する証拠が再審請求者や弁護人に開示され、その中に無罪を証明する証拠を発見…
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183佐佐藤淳法務省刑事局長
お答えいたします。
先ほど来答弁しておりますのは、職権主義の下においては、裁判所が主体的に再審請求理由の有無を判断していくという手続であるということでございます。
そのような中において、開示という手続、証拠の開示、検察官から弁護人に対する直接の開示というのは、基本的には、通常審などで考えますと、再審請求人側による証拠の取捨選択を前提として、済みません、再審請求人におけるじゃなくて、被告人側、弁護人側における証拠の取捨選択を前提とした制度のように思われるわけでありますけれども、やはり、先ほど来申し上げているものについて申し上げますと、裁判所が主体的に判…
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184
横山信一(公明)
衆議院でも今日の参議院でも何度もこの証拠の開示というのは議論をされているわけですけれども、証拠開示命令が入っていれば何も問題はないんですけれど、そう運用でやるということにこだわるものですから、ですから、ここのところをどうしても何度も何度も聞いていくことになるんですけれども、先ほどは標目の一覧の質問をしましたが、今度は証拠一覧のことについて伺います。
衆議院の法務委員会では、再審請求者やその弁護人が裁判所に証拠の提出命令の請求をする際の証拠の特定について質問したのに対して、佐藤刑事局長は、証拠の一覧表がなくても提出命令を求める証拠の特定は可能である、これ…
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- (上の発言)
185佐佐藤淳法務省刑事局長
お答えいたします。
先ほど来答弁している再審請求審における職権主義の構造と、通常審における当事者主義の構造という手続構造論の違いがまず一つあるのは先ほど答弁したとおりでございます。
その上で、通常審と再審請求審における、それぞれにおける被告人側また再審請求者側による証拠の把握の困難性の違いという観点から申し上げますと、通常審におきましては、検察官が起訴状を裁判所に提出することで訴追が開始されまして、これにより被告人は防御すべき立場に置かれるわけでございます。公判前整理手続におきまして、被告人、弁護人は、検察官から取調べ請求予定証拠の開示を受けることで、検察官が立証に用いる証拠の内容を知るわけであります。この証拠開示に関しまして、被告人、弁護人は、検察官請求証拠の信用性や証明力を吟味するために類型証拠の開示を請求し、さらに自己の主張を支える証拠の有無を把握するために主張関連証拠の開示を請求することとなるということでございます。
これらの開示請求というのは、検察官による立証が開始される局面において応訴することを余儀なくされることを前提として、防御のために行われるものでございますので、それらの開示請求をするに当たっての手掛かりといたしまして証拠の一覧表の交付制度が設けられているものでございます。
これに対しまして、再審請求審におきましては、通常審において三審制の下で既に審理が行われておりまして、検察官の手持ち証拠についても、刑事訴訟法の規定に従って既に開示を受けている上に、確定判決において有罪認定の根拠となった証拠についても判示されているということでございますので、犯人でないのに有罪判決を受けた者であれば、確定判決のどこに問題があるかは把握できるのが通常であると考えられまして、それを前提といたしまして、通常、どのような証拠が収集されるかを念頭に置きつつ、証拠の提出命令を請求することが可能であると考えられるところでございます。
この提出命令の対象となる証拠の特定と申し上げますのは、請求に係る証拠を識別できる程度のもので足りるわけでございまして、その程度の特定を行うことは証拠の一覧表がなくても容易であると、十分に可能であると考えられる上に、再審請求審におきましては、通常審におきまして公判前整理手続を行ったような場合のように、その手続終了後の証拠調べ請求の制限などは全くございませんので、裁判所に対する提出命令の請求を順次行うことによりまして、新たに発見された証拠に基づいて再審請求理由を追加することも可能ということでございます。
通常審と再審請求審とではこのような違いがあるわけでございまして、こうした違いを捨象して、通常審における証拠の一覧表の交付制度と同様の制度を再審請求についても設けることは相当ではないというふうに考えているところであります。
他方で、この法律案におきましては、裁判所が証拠の提出を命ずるか否かを判断するに当たりまして、必要があると認めるときには、証拠そのものの提示であるとか標目の一覧表の提示を命ずることができるとしているところでございまして、この一覧表は関連性のある証拠がないかどうかを見極めるためのものでございまして、事案に応じて範囲を広く指定することも可能でありまして、問題は、そのような裁判所の心証を得るような主張、立証を再審請求人側におきましてもちゃんと主張、立証して裁判所の理解を得るということが先生の御指摘を踏まえると重要なのではないかというふうに考えるところでございます。
186
横山信一(公明)
ちょっと時間がなくなってきたので、ちゃんと議事録精査してまた質問します。
最後、大臣に伺いますが、再審請求理由に関連する証拠について、本法律案では、裁判所において、相当と認めるときは、再審請求者若しくは弁護人の請求により又は職権で、決定で、検察官に対し、当該証拠の提出を命じなければならないと規定を設けることとしています。その命令をするか否かの判断に当たっては、必要があると認めるときは、検察官に標目の一覧表を提示することを命ずることができますが、先ほど言ったように、その一覧表は誰にも見せることはできないという規定もされています。
通常審において認められ…
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平口洋(自民)法務大臣
再審請求審は、確定判決を全面的に見直す手続ではなく、あくまでも再審請求理由について審理、判断する手続でございます。そのため、裁判所が再審請求理由との関連性を問わず証拠の一覧表や送致書類等目録を提出させる制度は、再審請求審における審理の在り方と整合しないと考えております。
他方で、本法律案においては、提出命令制度を前提に、再審請求理由との関連性の判断等に当たって必要な場合に用いるものとして証拠やその標目の一覧表の提示命令の制度を設けることとしており、裁判所は、必要と認めるときは、検察官の保管する全ての証拠を指定して標目の一覧表の提示を命ずることも可能でご…
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横山信一(公明)
もう時間ですので終わりますが、今日ちょっと証拠開示ばっかりで終わっちゃいましたけれども、次回、目的外使用含めてしっかり議論させていただきます。
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