松井信憲法務省民事局長

2026年6月16日・第221回国会 参議院 法務委員会 第15号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 129 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 185 発言)

お答え申し上げます。

まず、民法等改正法案では、本人が精神上の理由により事理弁識能力を欠く常況にある者である場合において、本人に代わって意思表示を受領する者がいないときは、表意者の請求により意思表示の受領の特別代理人を選任することができることとしております。

例えば、事理弁識能力を欠く常況にある本人に対し、お尋ねのように、本人が所有する不動産について売買契約の申込みの意思表示をしようとする場合において、本人に代わって意思表示を受領する者がいないときは、表意者は意思表示の受領の特別代理人の選任の請求をすることができると考えられます。

そして、意思表示の受領の特別代理人は、必要があると認めるときは補助開始等の審判の請求をすることができます。もっとも、この必要性は、本人にとっての必要性を意味します。

意思表示の受領の特別代理人は、家庭裁判所において中立的な者を選任することが見込まれ、また本人に対して善管注意義務を負っております。そのため、個別の事案についてお答えすることは困難ではありますが、一般論としては、本人にとって必要がないのに補助開始等の審判の請求がされることはないと考えられます。

また、家庭裁判所は、意思表示の受領の特別代理人から補助開始の審判又は代理権付与の審判の請求がされた場合には、その審判によって本人を保護する必要があるかどうかを踏まえ、その審判をするかどうかを判断することとなります。そのため、個別の事案についてお答えすることは困難ですが、同様に一般論としては、本人にとって必要がないのに補助開始の審判や代理権付与の審判がされることもないと考えられます。

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