佐藤淳法務省刑事局長

2026年4月16日・第221回国会 参議院 法務委員会 第5号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 83 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 150 発言)

お答えいたします。

今の御指摘の高速度類型の数値基準を定めるに当たって参考としているのは、法制審議会の部会における自動車工学の専門家のヒアリングで示された理論的な回避限界速度でございます。これは、天候等の条件を捨象した物理モデルを用いて算出されたものでございます。

具体的には、まず直線道路において、前方にある障害物をハンドル操作による横移動のみによって回避する、具体的には、約一車線分に相当する三・五メートルの横距離を、横の距離をブレーキ操作等は行わずにハンドル操作のみによって移動して安全に回避することをまず想定いたしまして、そうした条件下において、最高速度を遵守していれば確実に回避できると言える最も近い障害物までの距離を算出した上で、その距離にある障害物を同じくハンドル操作のみによる横移動でおよそ回避できなくなると理論的に考えられる限界速度を算出するというものでございました。

その上で、最高速度が低い場合につきましては、同様の条件下で、ブレーキ操作のみによって、ハンドルではなくてブレーキ操作のみによって前方の障害物をおよそ回避できなくなると理論的に考えられる限界速度についても算出していただいたところでございます。

改正後のこの数値基準は、このようにして算出された理論的な回避限界速度を参考にしつつ、道路交通に関する社会通念も考慮して、危険運転致死傷罪として処罰すべき高度の危険性及び悪質性が認められる速度を定めたというところでございます。

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