少なくとも法務省刑事局所管の法律に定められている犯罪には、委員御指摘のとおり、本法律案のよる改正後の危険運転致死傷罪の高速度類型のように、特定の数値を基準として定めた上で、当該基準、数値基準を定めているというものは見当たらないということでございます。
佐藤淳法務省刑事局長
2026年4月16日・第221回国会 参議院 法務委員会 第5号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 26 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 150 発言)
前後のやりとり
総論部分についてはそういうことだと理解をするんですが、率直に疑問が幾つかありますので確認したいと思います。
刑法では、通常、数値基準をこういった規範には用いなかったと理解をしております。今回につきましては、むしろ数値基準を作るべきだという要請から今回の議論が始まり今日に至っていると理解しますが、恐らく刑事法のこういう処罰規定でいわゆる数値基準をもって処罰するというのは珍しいのではないかと、聞くところによると初めてではないかと思っておりますが、その点、いかがですか。
本法律案による改正後の飲酒類型や高速度類型の数値基準は、アルコール医学の知見や自動車工学の知見を踏まえて、これを満たせば個別具体的な事情を問わずに一律に危険運転致死傷罪として処罰すべき実質的な危険性、悪質性が認められると言える数値を定めるものでございます。 したがいまして、数値基準を設けることによりまして、危険運転致死傷罪として処罰すべき実質的な危険性や悪質性が認められない行為までがこの罪の対象となるものではないということが大前提となるかと思います。むしろ、一律に危険運転致死傷罪として処罰すべき実質的な危険性、悪質性が認められると言える数値基準を設ける…
端的に、数値基準を用いた同様の例はありますか、ありませんか。今回初めてでしょうか。
- (上の発言)
少なくとも法務省刑事局所管の法律に定められている犯罪には、委員御指摘のとおり、本法律案のよる改正後の危険運転致死傷罪の高速度類型のように、特定の数値を基準として定めた上で、当該基準、数値基準を定めているというものは見当たらないということでございます。
恐らく日本の法律上初めて数値基準を用いる、ある意味画期的とも言えますし、非常に悩ましい状況の法律だと理解をするんですが。
これ、規範としては、正常運転ができないという規範ですから、当てはめで裁判所が認定をすればいい、足りる話であって、あえて立法化が必要かという論点は残ると思うんですけど、裁判所の認定をもって足らないと、あえて数値基準をもってまでして類型化する必要性はどこにあるかという質問にどう答えられますか。
まず、現行法第二条一号及び第三条第一項の飲酒類型に関しまして申し上げますと、アルコールの影響により正常な運転が困難な状態との構成要件についてその該当性判断にばらつきが生じているという指摘がなされているところでございます。 本法律案においては、構成要件をより明確化して適切な運用を確保するという観点から、個別具体的な事情を問わずに一律にこのような状態にあると認められる体内アルコール濃度による数値基準を設けることとしたものでございます。 次に、高速度類型についてでありますが、常識的に見て極めて危険性の高い高速度運転であっても、実際に進路を逸脱していないよう…
今回の法改正、明確性の原則からいうと、数値基準を設けるのは、そういう意味でいうと、罪刑法定主義からして分かりやすく基準が一律化する面はあると思うんですが、今回の法改正、数値基準を設けながら、かつ加えて、その他類型でこれまでどおりの正常運転でないのを残しておられます。 とすると、恐らく今後の実際の実務においては、このいわゆる数値基準を超えているけれども、正常運転だったという主張がなされると思います。恐らく刑事裁判の中で、弁護士の中では、多分、今回の法律改正を違憲と争って、これは違憲であると、つまり、数値基準をもって全てが一律に当てはまるというのは行き過ぎ…