ありがとうございます。
まず、訴訟についてお話をさせていただきたいと思います。
まず、一番典型的なのは、これ実際に本法案ができた後、国旗を燃やすなどして逮捕され起訴されるというケースです。必然的に弁護人としては、依頼者の利益を最大化するのが仕事ですので、当該法令自体が違憲であるという主張をすると思います。それがまず第一のルートです。
第二のルートとしては、これは全く未開拓なんですけれども、最近、下級裁判所、下級審で事例があるんですけれども、本法案によって刑事罰を受けない、仮に国旗を燃やす、あるいは不快を催すような表現活動をしたとしても、本法律によって刑罰を受けないことの確認ですね、地位確認の訴訟というのがあり得ると思います。まだこれは下級審で例があるだけで、またこの本法案に適用されるかどうかというのはまだ不明確なんですけれども、これ、この訴訟を基に、こういう訴訟類型を基にチャレンジするということはあるんだろうと思います。
次に、そういう訴訟が実際に係属したとして、何が重要なポイントかということなんですけれども、これ私の御報告でもお話をさせていただきましたけれども、まずは、方法の規制なのか、方法の規制というか、内容中立規制なのか内容規制なのかという観点は重要な点になろうかと思います。
ただ、これ実質的に見て、やはり思想の自由市場に対する影響が大きいので、最高裁は従前の厳格な基準を使うか、使わないとしても、ある程度厳格な判断をするんだろうと思います。
その上で、もう一つの重要な点は、やはり国民感情というものが保護法益となっているということです。私の御報告でも引用させていただきましたけれども、自衛官合祀事件という事件があって、信教の自由が保障されている以上、他人の信仰について仮に不快だと思っても、それは法的保護に値するものではないというふうに述べましたけれども、それと基本的な考え方を取り入れますと、やはり国民感情というもので表現活動を規制するということは、やはりできないのではないかというふうに思います。
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杉尾秀哉(立憲)
ただやっぱり、これは余り明確にし過ぎるとまた別の法的な問題が出てくるのかも分からないし、そこの線引きのさじ加減が非常に難しいと思うんですけれども、ただ、曖昧であるがゆえに、じゃ、どこまでだったらその罪になるのかということで、チャレンジをする人も恐らく出てくるんじゃないかというふうに思います。そういう何かネット上では言論が既にもう出始めているという、そういう状況はどう御覧になっていますか。
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21伊伊藤俊幸金沢工業大学大学院教授
ですから、まさにこういった議論が大事で、この議論の中できちっと形態を決めていただいたらいいんですね。これは、だからこういった我々の意見のもあるんでしょうけど、皆さんに作っていただきたいのは、これはやはり駄目だろうなというようなものをどんどん積み重ねていただいて、それを附帯決議なりの中に組み込まれていけば、いわゆる、この法律は一見分かりづらいように見えるけど、こういった形態の場合は処罰されるというものが明確になれば、そういったネットのような有象無象の人たちの意見も収まるのではないかと思います。
私は、ですから、逆にそういった議論が出るネットの社会があるか…
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杉尾秀哉(立憲)
それに関することで、実は前回の質問でこういう質問があったんですけれども、新品の靴で国旗を踏んでもこれは今回の罪に該当しないと。じゃ、少し汚れていたらどうなのかとか、そういう議論になっていって、本当にこの国会の議論の中でそれが積み重ねられるのかどうかということに対して、僕は結構懐疑的なんですよね。ただ、参考人の意見、貴重な意見としてお伺いさせていただきました。
続きまして、今度は木下参考人と橋本参考人お二人に同じ質問をしたいというふうに思います。
お二人は特に罪刑法定主義の考え、それから言論、表現の自由、この二つの点を中心に憲法違反ではないかということ…
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- (上の発言)
23木木下昌彦神戸大学大学院法学研究科教授
ありがとうございます。
まず、訴訟についてお話をさせていただきたいと思います。
まず、一番典型的なのは、これ実際に本法案ができた後、国旗を燃やすなどして逮捕され起訴されるというケースです。必然的に弁護人としては、依頼者の利益を最大化するのが仕事ですので、当該法令自体が違憲であるという主張をすると思います。それがまず第一のルートです。
第二のルートとしては、これは全く未開拓なんですけれども、最近、下級裁判所、下級審で事例があるんですけれども、本法案によって刑事罰を受けない、仮に国旗を燃やす、あるいは不快を催すような表現活動をしたとしても、本法律によって刑罰を受けないことの確認ですね、地位確認の訴訟というのがあり得ると思います。まだこれは下級審で例があるだけで、またこの本法案に適用されるかどうかというのはまだ不明確なんですけれども、これ、この訴訟を基に、こういう訴訟類型を基にチャレンジするということはあるんだろうと思います。
次に、そういう訴訟が実際に係属したとして、何が重要なポイントかということなんですけれども、これ私の御報告でもお話をさせていただきましたけれども、まずは、方法の規制なのか、方法の規制というか、内容中立規制なのか内容規制なのかという観点は重要な点になろうかと思います。
ただ、これ実質的に見て、やはり思想の自由市場に対する影響が大きいので、最高裁は従前の厳格な基準を使うか、使わないとしても、ある程度厳格な判断をするんだろうと思います。
その上で、もう一つの重要な点は、やはり国民感情というものが保護法益となっているということです。私の御報告でも引用させていただきましたけれども、自衛官合祀事件という事件があって、信教の自由が保障されている以上、他人の信仰について仮に不快だと思っても、それは法的保護に値するものではないというふうに述べましたけれども、それと基本的な考え方を取り入れますと、やはり国民感情というもので表現活動を規制するということは、やはりできないのではないかというふうに思います。
24橋橋本基弘中央大学法学部教授
元々こういう不明確、不明瞭な法律でありますので、例えば実際に立件するというか、警察官とか検察官がこの法律を適用できるのかどうなのかというのは、私は疑問があります。
そもそも、適用すると、その先にある法令違憲判決というのはある程度予想できる段階ですから、これではなくて、器物損壊罪を適用するというふうなことで迂回路といったものを探す、そういった可能性はあるんだろうと思うんですね。でも、それも立派な憲法判断だと思うんです。
つまり、このままこれを適用して有罪にすることができない、そこでは恐らく裁判所は違憲判決を下すだろう。じゃ、どうするかというと、それを適…
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杉尾秀哉(立憲)
先ほどの自衛官合祀訴訟の話、実は私、最高裁で取材をした経験がありまして、納得させていただきました。
もう一つ、木下参考人に伺いたいんですけれども、これは前回質疑の中で、やっぱり鬼木議員が、ある法案の共同提出者の一人が、この法律で、これは政治家としてと断りながら、愛国心が醸成されていくんじゃないかと、こういう発言をして、これ撤回しなきゃいけないんじゃないだろうかということで鬼木委員が迫った、結局そのままなんですけれども。
何が言いたいかというと、今回の法律というのは、個人の内心に立ち入らないと言いながら、こうした愛国心の醸成とか、まあそれが目的ではない…
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26木木下昌彦神戸大学大学院法学研究科教授
ありがとうございます。
愛国心については、確かに、直接、本法案は直接に思想、良心の自由に介入するものではないんですけれども、報告でも申し上げましたように、その思想を抱くまでの思想の自由市場に介入するものではあることは明らかだと思います。
国旗というもの、国旗それ自体も、これは本法案ではなくて国旗・国歌法で規定されているもので、今後論理的には変わり得るものだと思いますけれども、その国旗を、今現在国旗として規定されているものを尊重するようにという方向のものは許すけれども、それに対して侮辱的なというか不快なものに対しては規制するということになっておりますの…
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