白石和泰TMI総合法律事務所パートナー弁護士/慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科特任教授

2026年6月4日・第221回国会 参議院 内閣委員会 第13号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 23 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 91 発言)

大変失礼いたしました。

小島先生、ありがとうございました。

今御質問いただきました点でございますけれども、なかなかやはり、中小企業の皆様方が経済安全保障といったときに何が一体リスクなのか、先ほど田上参考人からもありましたけれども、リスクの特定、限定が必要だというようなお話ありましたが、まさにそのとおりかなというふうに思っております。

全ての中小企業、中堅企業に対して経済安全保障の対策が必要かというと、そうではないというふうには思っております。サプライチェーンの輪の中に入っていて重要な物資について取り扱う、あるいはそこのサプライチェーンの流れが国民の生活に非常に直結するような流れの中にあるその中小・中堅企業の皆様方、そういった方々は対象になったりとか、あとは、中小、中堅ではありつつも、物すごく光る技術を持っていらっしゃる方、それが日本の不可欠性を支える一つの技術だったりしますと、それが他国に流れてしまうことによって日本の国力がそがれてしまうというようなことが考えられます。

ですので、何を守るべきなのか。そこのデータというふうに今先生からお話しいただきましたけれども、そのデータにも多分いろいろあると思うんですね。私が日々関わっている案件の中で、重要な技術のデータをどう守っていくのかというところの体制づくりのお手伝いをすることがございます。そういったところもデータの一つでございますし、全体的な、ビッグデータみたいな形での個々の皆様方、国民一人一人のそのデータの重要性、それが機微な情報であったり日々の積み重ねの情報であっても、それは本当に守るべきデータなのか、守るべきじゃない、自由にやり取りしていいデータなのかというところは、やはりAIの発展等も考えますと、そこはいろいろな見方があるところだと思います。

ただ、このデータと一言で言った上で、データを守らなければというようなやり方だとやはりうまくいかなくて、データについてもいろいろ、どのようなデータをどのように守るのか。この守り方もいろいろありまして、ガバメント、まあ何でしょう、日本の国内にとどめておく、日本の国内のサーバーに必ず置いておくとか、あるいはそのコピーさえ置いておけばいいというのか、一切やっぱり出してはいけないというのかとか、いろいろなそのやり方があるとは思うんですけれども、そういったその方法も含めて議論をより一層深めていかないと、逆に、産業振興というか経済活動を止めてしまうことにもなりかねない。

そうすると、逆に、経済安全保障を守ろうと、高めていこうとしたところ、日本の国力をそぐというような、ちょっと想定していない部分に陥ってしまいますから、先生のその御質問にちょっと端的に答えられているかどうか分かりませんけれども、やはり、中小企業が対象になるとしても、それはどの中小企業が重要なのかをまずはピックアップした上でそれについての対策を行う、その対策を行うときに、あなたはなぜ重要なのかというところを経営層に分かってもらう、そういったやり方をする。

それから、データについては、データのどのデータが重要なのか、それを特定した上で、どう守るのか、誰にアクセスさせるのかというところを考えていかないといけない。

オープンサイエンスの話もありましたけれども、やはり、データバンク、ナショナルデータバンクとかいろいろあると思いますけれども、日本人の情報が海外にやり取りされることについていいのか悪いのかというような議論があると思いますが、そこはそのオープンサイエンスの観点からいくと、やり取りが頻繁になった方がいいけれども、一方的に取得するだけでデータをよこしてくれない国に対しても出すのかとか、いろいろな問題がありますので、そこはもうちょっと、今回のその法案には入りませんでしたけれども、そのデータの重要性については疑う余地はないのですが、そこを切り分けた上で、丁寧な見方でどのような施策を取るのか、きめ細やかな検討が必要だと考えております。

済みません、長くなりましたが、以上です。

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