田中均株式会社日本総合研究所国際戦略研究所特別顧問

2026年3月4日・第221回国会 参議院 国際問題に関する調査会 第1号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 70 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 75 発言)

これ、古くて新しい問題だと思うんですね。国際法は存在する、国際法はみんなして作り上げてきた歴史があるわけで。問題は、国際法をエンフォースするということなんですね。国際法を履行していくというのにどういう手だてがあるんですかと、そのために国連のシステムができたわけですよね。そのために国際司法裁判所とか国際刑事裁判所というのはできたわけですね。

だから、今回のように、国連安保理に持っていっても、いや、ロシアや中国が反対するから決議は通らないと、したがって安保理の制裁は通らない、そういう中で、だからアメリカとイスラエルが攻撃をしてもいいということにはならないよという問題なんですよ。それは、何というんですか、感情論として、イランの人々がお坊さんの圧制によって死んでいく、それは何とかしなけりゃいけないからと。それはそのとおりですよ。だけど、国際社会はパーフェクトじゃないから、そういう国際法をエンフォースしていくような仕組みというのは限られているということなんですね。

私は、だからアメリカが軍事力を行使していいというものではないと思いますよ、それは。当然、それに必要な手続というものがあるしね。そんなことをやり出すと、いや、そのロシアの反政府派の暗殺について手だて取らないんですか、あるいはアメリカ自身の、まさにICEのあの行動に対して国際社会は何も言わないんですか。それは、国家間のシステムというのはそれだけパーフェクトじゃないから、今のところ、だからといってアメリカ、イスラエルが攻撃をしていいというものではありませんということだと思います。

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