猪瀬直樹 (日本維新の会)

2026年7月16日・第221回国会 参議院 厚生労働委員会 第19号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 91 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 151 発言)

まず、今般の法案についてお伺いします。日本維新の会の猪瀬直樹です。

ヒトゲノムの編集技術等は、病気の原因遺伝子を把握し、それを改変することで原因遺伝子を取り除くことを可能とする技術です。遺伝性疾患の九九%には有効な治療法がなく、対症療法しかないと言われる中で、このゲノム編集技術等はあらゆる遺伝性疾患に応用可能と言われることから、夢の治療法となる可能性があります。

一方で、ヒトゲノム編集技術等は優生学にもつながる側面もあり、慎重に取り扱う必要があります。優生学というのは、人類の遺伝的素質を改善し、不良な形質を淘汰し、優良な形質を保存することを目的とする学問及び思想をいいます。

資料一ですけれども、(資料提示)ちょっと歴史を振り返ってみていただくと、戦前の日本においては優生学の影響を受けた活動が活発化しました。当時の新聞を見ると、ここに書いてあるんですが、民族の花園を荒らす雑草は断種手術によって根こそぎ刈り取り、日本民族永遠の繁栄を期さねばならぬ、あるいは右下の方ですけれども、反対論もあるが、それは断種の基礎になっている遺伝学の高度の進歩発達を理解しない無知な議論だと、こういう戦前のその言葉、すごい激しいですけれども、これは一九三六年、日本民族衛生協会は、日本民族衛生研究機関の設立、断種法の制定、結婚相談所の設置などを求める民族衛生振興の建議を行い、この建議などを受けて、一九四〇年、昭和十五年ですけれども、国民優生法が成立しました。

戦後日本においても、一九四八年、戦後ですけれども、昭和二十三年ですが、優生保護法が制定されました。この法律では、法の目的の一つとして、優生上の見地から不良な子孫の出生を防止するというふうに規定して、遺伝性疾患や精神疾患などを理由に、個人の意思にかかわらず、生殖能力をなくす強制不妊手術を合法化しました。この法律は一九九六年まで存在し、多くの被害者を生んだことは皆さんも御承知のことと思います。このような過ちを繰り返してはならないと考えます。

そのような問題意識を持ちつつ、厚生労働大臣に質問しますけれども、今回の法案において、ゲノム編集技術等を用いた生殖細胞や受精胚の臨床利用、胎内移植を禁止することにした趣旨は何でしょうか。

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