宮出千慧 (参政党)

2026年6月25日・第221回国会 参議院 厚生労働委員会 第15号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 163 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 206 発言)

ありがとうございます。

その特別問題を抱えている親、家庭の親に向けてということではないということなんですが、そういったケアも行われているということですね。

支援の現場において近年注目されているアプローチにトラウマインフォームドケアというものがあります。これは、問題行動や困難な状況に直面したときに、なぜ人は、この人がこういう行動を取るのかと、そういう考え方ではなくて、この人にこれまで何が起きてきたのかという視点に立って支援を行っていくという考え方でございます。虐待、DV、貧困といった、そういった逆境的な経験がその人の行動、感情、対人関係にどのような影響を与えてきたかを理解した上で、批判や断罪ではなく、回復を支える関わりをしていこうというものでございます。御答弁の中でPTSDに対応できる専門人材とおっしゃっていただきましたが、専門人材に限らず、この視点を支援の現場に浸透させていくことが何より重要ではないかと思います。

そして、もう一点重要なのが接続の問題です。子供の問題に関わる中で、その背景に親自身のトラウマや精神的な困難が見えてきたとき、その親をやっぱり適切な支援機関へとつないでいく仕組みが機能するかどうかが連鎖を断ち切れるかどうかの分岐点になるのではないかと考えますので、よろしくお願いいたします。

ちょっと質問九、飛ばさせていただきます。

最後に、この機能不全家族の中で育った子供が抱える問題として、愛着障害についてお伺いをいたします。

この愛着障害という言葉は専門家の間では広く認識されておりまして、その影響の深刻さも十分に議論されております。しかしながら、政府として、これを独立した政策課題として正面から位置付け、体系的な施策を展開してきたとは言い難い状況にあると認識しております。しかし、オーバードーズ、自殺、希死念慮、依存症、非行、これらの問題の背景を丁寧にたどっていくと、愛着形成の困難という共通の問題に行き着くケースが非常に多いと思います。

私の知り合いに少年院を出た子供たちの支援をしている方がいらっしゃいますけれども、彼がその少年院や施設出身者の子供たちからよく言われる言葉が、安心して暮らせる家庭で暮らしたかったと、そして、本当はお母さんと暮らしたかったと、そういうことを言う少年がかなり多いということです。やはり安心できる場所、安全だと感じられる場所が必要なんだと思います。

そして、何より強調したいのは、この愛着の問題というのは治療よりも予防が可能だという点でございます。この乳幼児期という限られた時期に養育者と子供の間を、この子供の間の安定した愛着形成を支援することへの早期投資がこの後の深刻な問題を相当程度予防して、ひいては医療、福祉、司法に係る社会的コストを大幅に削減できる可能性を秘めていると思います。この予防への投資は社会全体にとっても極めて合理的な選択であるはずです。

愛着障害を独立した政策課題として明確に位置付け、政府として取り組んでいただきたいと強く思いますが、政府のお考えをお聞かせください。

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