日本維新の会、浅田均でございます。
両参考人の先生におかれましては、貴重な御意見賜りまして、本当にありがとうございます。御礼申し上げます。
私は、只野先生のレジュメにお書きになっております緊急事態の憲法化の得失に関して質問させていただきたいと思っております。
憲法改正、とりわけ緊急事態に関して、只野先生のお考えは、事前配付いただきました資料を読ませていただきましたので、かなり理解したと思っております。
「例外的状況と憲法」の中で、先生は、緊急事態条項を憲法に置くことは、立憲的な憲法秩序では正当化が難しい措置を容認することを意味しており、それ自体が立憲主義に対する例外規定を正面から認めるものであるとお書きになっております。
ところで、只野先生も御存じだと思いますが、フランスの憲法学者であるドミニク・ルソー教授は、緊急事態という状況が民主主義社会においていかに権力の濫用や法の支配の空洞化を招きやすいかという点につき、鋭い警鐘を鳴らしています。
先ほど、長谷部先生からアルジェリアの事例に関して言及がございました。只野先生とルソー教授、同じような主張です。
ルソー教授の主張の根底には、憲法は権力を制限し、市民の自由を守るためのものという信念があると思われます。ただ、ルソー教授は、もし緊急事態条項を導入するのであれば、それは危機に備えて政府を強くするためにあるのではなく、たとえ危機的状況であっても、政府が独裁的な振る舞いに陥ることを防ぎ、民主主義と人権の最後のとりでとして憲法を機能させるためにこそ、強力な歯止めをセットで組み込まなければならないとも主張されております。
そこで、只野先生にお伺いしたいんですが、ルソー教授は、緊急事態条項の導入が、政府に政策遂行の便宜を与えるのではなく、むしろ政府の暴走を縛るための憲法上の措置でなければならないと説いておられます。もし緊急事態条項を新設する場合、緊急時において政府が平時よりも強い権限を持つ際に、それに対し、単なる追認ではなく、実効性のある民主的コントロールを確保するため、憲法上に何らかの統制の仕組みを定めることはできないものか、憲法条文に直接どのような権力行使の限界を明記すべきか、先生のお考えをお聞かせいただきたく存じます。
93只只野雅人専修大学大学院法務研究科教授
先ほど申しましたように、従来憲法解釈で枠がはまっていたものが政治による統制に委ねられると、こういうところでございますから、まさに政治の在り方が強く問われると、こういうことかなと思います。
もう一言申しますと、政治が軍事力統制するというのは、裏を返せば、政治が軍事力を利用すると、こういう側面も持っているわけでございますので、やはりその政治の在り方というのは強く問われることになろうかと思っているところでございます。
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94小小沢雅仁(立憲)
終わります。ありがとうございました。
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長浜博行(立憲)
浅田均君。
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- (上の発言)
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浅田均(維新)
日本維新の会、浅田均でございます。
両参考人の先生におかれましては、貴重な御意見賜りまして、本当にありがとうございます。御礼申し上げます。
私は、只野先生のレジュメにお書きになっております緊急事態の憲法化の得失に関して質問させていただきたいと思っております。
憲法改正、とりわけ緊急事態に関して、只野先生のお考えは、事前配付いただきました資料を読ませていただきましたので、かなり理解したと思っております。
「例外的状況と憲法」の中で、先生は、緊急事態条項を憲法に置くことは、立憲的な憲法秩序では正当化が難しい措置を容認することを意味しており、それ自体が立憲主義に対する例外規定を正面から認めるものであるとお書きになっております。
ところで、只野先生も御存じだと思いますが、フランスの憲法学者であるドミニク・ルソー教授は、緊急事態という状況が民主主義社会においていかに権力の濫用や法の支配の空洞化を招きやすいかという点につき、鋭い警鐘を鳴らしています。
先ほど、長谷部先生からアルジェリアの事例に関して言及がございました。只野先生とルソー教授、同じような主張です。
ルソー教授の主張の根底には、憲法は権力を制限し、市民の自由を守るためのものという信念があると思われます。ただ、ルソー教授は、もし緊急事態条項を導入するのであれば、それは危機に備えて政府を強くするためにあるのではなく、たとえ危機的状況であっても、政府が独裁的な振る舞いに陥ることを防ぎ、民主主義と人権の最後のとりでとして憲法を機能させるためにこそ、強力な歯止めをセットで組み込まなければならないとも主張されております。
そこで、只野先生にお伺いしたいんですが、ルソー教授は、緊急事態条項の導入が、政府に政策遂行の便宜を与えるのではなく、むしろ政府の暴走を縛るための憲法上の措置でなければならないと説いておられます。もし緊急事態条項を新設する場合、緊急時において政府が平時よりも強い権限を持つ際に、それに対し、単なる追認ではなく、実効性のある民主的コントロールを確保するため、憲法上に何らかの統制の仕組みを定めることはできないものか、憲法条文に直接どのような権力行使の限界を明記すべきか、先生のお考えをお聞かせいただきたく存じます。
97只只野雅人専修大学大学院法務研究科教授
御質問ありがとうございます。
憲法化というお話、冒頭でさせていただいたのですが、そこにメリット、デメリットがあるというのはまさに今御指摘のとおりで、特にフランスの憲法学者とお話ししていますと、やはりきちんと統制をした方がよいんだというお話を聞くこともしばしばございます。
ただ一方で、統制の仕組みをどうつくるか、これ非常に難しい問題でございます。やはりうまくいかないとマイナス面が強く出てくる、こういうところもあるのかなと考えているところで、本日は、マイナス面の方を重視した、こういうお話をさせていただいたところかなというふうに思っております。
どちらが…
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浅田均(維新)
それでは、もう一問簡単に質問させていただきます。
緊急事態の常態化というわなを回避し、国家が極限状態にあるときこそ法の支配が機能していることを示すために、緊急事態条項の中にどのような再評価のプロセスを明記すべきだとお考えでしょうか。
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99只只野雅人専修大学大学院法務研究科教授
先ほど、ちょっと申し忘れたところがございまして、現在の五十四条、一定のコントロールの仕組みってやっぱり入っているんじゃないかと、こう考えているところがございます。先ほど、復元力というところの関連で申し上げたような事柄でございますね。ですから、全く何もないということでは日本国憲法の場合はないんだと、一応これが前提ということになります。
やはり一番重要なのは、もしつくるとすればその統制の仕組みということでして、多数決ではなくて、例えば特別多数を設けるとか、それから、特に定期的にチェックを入れるような仕組みというのはすごく大事だというふうに思うんですね。それ…
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