J―クレジット制度の問題点として、クレジットを創出、申請するための事務手続が個人の農家には非常に重い負担であるということが挙げられます。特に、中干し期間の延長の場合は、個人の農家が中干しの開始、終了日の記録に加え、GPS連動写真などの客観的な証拠を全圃場で捉える必要があり、また、申請から実際にクレジットが発行されるまでにはモニタリングや審査を挟むため、一定の期間を要します。そのため、農業分野のJ―クレジット制度は、事務負担を軽減して、取りまとめ事業者経由で参加する形が主流となっています。
JAと取りまとめ業者が連携し制度の普及に努めることは、温室効果ガス削減に大変重要であります。しかしながら、産業として新しいため、取りまとめ事業者に関しても様々な問題があります。収益配分と手数料の不明瞭さ、事務負担の転嫁と証跡管理、事業者選びの難しさなどがあります。
このような問題点を政府としても認識し、適正な手数料の設定や適正な事業者を広く参画させることが重要かと存じます。その点について政府の見解を伺います。
74白白石隆夫環境省総合環境政策統括官
お答え申し上げます。
J―クレジット制度は、中小企業や地方自治体などを含む多様な主体による炭素削減や吸収の活動をクレジット化して取引を行うことで、排出削減と投資促進の好循環を促し、社会全体で費用対効果の高い取組を進めることができるというものでございます。
議員御指摘のとおり、この四月より本格稼働しております排出量取引制度におきましてJ―クレジットが活用可能となっていることから、J―クレジットの需要が高まることになりまして、創出側のインセンティブにもつながると考えております。
また、中小企業によりますJ―クレジットの申請書の作成や審査費用の支援、中小…
この発言のページ
75伊伊藤辰夫(国民)
二〇二五年産では、四十都道府県の水田約八万ヘクタールで取組が実施されました。これは前年比約一・六倍との新聞報道もありますが、日本の水田面積は二〇二五年時点で約二百三十万ヘクタールです。そのため、制度を利用する水田は三%にとどまっています。これはまだまだ制度の認知度が低いことを示唆しております。制度の周知に環境省としても対応する必要があるかと存じます。
また、水稲栽培における中干し期間の延長にはリスクもあります。収穫量の減少、カドミウム濃度の上昇、高温障害の助長、生物多様性への影響などのリスクがありますが、これらのリスクへの対応も含め、環境省としても、農…
この発言のページ
76白白石隆夫環境省総合環境政策統括官
お答え申し上げます。
議員の御指摘は、水田耕作におきますその中干し期間の延長といったものに関してだというふうに思いますが、この中干し期間の延長の方法論の活用余地はとても大きいというふうに考えてございます。一方で、方法論を適用するに際しましては、議員御指摘のような持続可能性の論点いろいろございますので、持続可能性の確保というのが重要でございまして、御指摘のような悪影響が生じないようにも留意が必要だというふうに考えてございます。
この点に関しまして、農業分野の方法論を所管する農林水産省におきましては、ホームページにおきまして、中干し期間の延長の方法論含め…
この発言のページ
- (上の発言)
77伊伊藤辰夫(国民)
J―クレジット制度の問題点として、クレジットを創出、申請するための事務手続が個人の農家には非常に重い負担であるということが挙げられます。特に、中干し期間の延長の場合は、個人の農家が中干しの開始、終了日の記録に加え、GPS連動写真などの客観的な証拠を全圃場で捉える必要があり、また、申請から実際にクレジットが発行されるまでにはモニタリングや審査を挟むため、一定の期間を要します。そのため、農業分野のJ―クレジット制度は、事務負担を軽減して、取りまとめ事業者経由で参加する形が主流となっています。
JAと取りまとめ業者が連携し制度の普及に努めることは、温室効果ガス削減に大変重要であります。しかしながら、産業として新しいため、取りまとめ事業者に関しても様々な問題があります。収益配分と手数料の不明瞭さ、事務負担の転嫁と証跡管理、事業者選びの難しさなどがあります。
このような問題点を政府としても認識し、適正な手数料の設定や適正な事業者を広く参画させることが重要かと存じます。その点について政府の見解を伺います。
78白白石隆夫環境省総合環境政策統括官
お答え申し上げます。
中干し期間延長に関します取りまとめ事業者に関する御指摘と思いますが、現時点で、我々具体的なトラブル事案があるといった情報は承知しておりませんけれども、一般論として、取りまとめ事業者と個々の事業者の関係は個別の契約関係によるものでございまして、費用、それから得られる便益はそれぞれの契約に基づき決まるものだというふうに承知してございます。
この点、J―クレジット制度の運用ルールでは、個々の事業者が規約等の内容について同意していること等を要件といたしまして定めておりまして、また、取りまとめ事業者に対しては、個々の実施者への収益処分方法…
この発言のページ
79伊伊藤辰夫(国民)
続いて、予算百三十九億円の執行と民間投資の誘発について。
令和八年度予算において、二国間クレジット制度推進に百三十九億円が計上されました。
石原大臣は所信表明において、気候変動枠組条約のCOP30では、パリ協定の一・五度目標の達成に向けて気候変動対策に世界が取り組むことを確認し、質の高い炭素市場の構築とアジア・ゼロエミッション共同体構想の実現等に貢献してまいりますと発言しております。
政府目標である、JCM等の活用により二〇三〇年度までに累積一億t、CO2程度の削減、吸収量の確保を達成するには、政府予算だけでは限界があります。民間資金をレバレッジす…
この発言のページ
80
石原宏高(自民)環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)
民間の資金、人材を最大限に活用してJCMを推進していくことは、我が国のネットゼロの実現に必要であります。さらには、世界の脱炭素化を進めるためにも重要であります。また、日本の企業の海外展開にも資するものであるというふうに考えております。
こうした考えの下、例えばJCM設備への補助事業では、各国でのJCMの実施実績に応じた補助率を段階的に下げることでより効果的に民間資金の投入を促す制度設計としております。
また、環境省では、補助金によらず、民間資金を中心とするJCMプロジェクト、いわゆる民間JCMを推進しているところであります。民間JCMの取組拡大に向け…
この発言のページ