西田薫 (日本維新の会)

2026年4月28日・第221回国会 衆議院 本会議 第16号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 41 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 56 発言)

日本維新の会の西田薫でございます。(拍手)

まず初めに、我が国を取り巻く国際情勢は、ロシアのウクライナ侵略や中東情勢に象徴される地政学リスクの高まりに加え、AIや量子コンピューターといった先端技術をめぐる競争の激化により、経済安全保障の重要性が一層増しております。加えて、中国によるレアアース等重要鉱物の輸出管理措置など、経済的威圧の現実的リスクも顕在化しております。

こうした中、政府が、経済安全保障推進法の施行から三年を経て、サプライチェーンの強靱化、基幹インフラの拡充、さらには、シンクタンク機能の創設など、総合的な制度見直しを進めていることは高く評価をいたします。

今回の改正案には、我が党が三月五日に小野田大臣に手交した提言書の内容が随所に反映されており、誠にありがとうございます、政策提言が具体的な制度として結実しつつあることを評価するものであります。

その上で、本制度の実効性を一層高める観点から、順次質問いたします。

まず、サプライチェーンの強靱化についてです。

今回の改正では、従来の物資に加え、その供給に不可欠な役務を新たに支援対象とした点は、大きな前進であります。

例えば、国際通信の約九九%は海底ケーブルに依存しており、その機能は敷設や修復といった役務によって支えられております。東日本大震災の際には、房総半島に集中していた陸揚げ拠点が同時被災するなど、我が国の脆弱性も明らかとなりました。

こうした現実を踏まえれば、単に敷設だけにとどまらず、切断防止や迅速な修復能力の確保、さらには、陸揚げ拠点の分散化まで含めた総合的な対策が不可欠と考えますが、政府の見解を求めます。

また、今回、レアアースを始めとした重要物資の安定供給確保に向けた努力義務や協力要請が整備された点についても高く評価をいたします。しかしながら、依然として供給側中心の発想にとどまっているのではないでしょうか。

二〇一〇年の尖閣諸島における中国漁船衝突事件を契機に、レアアースの調達先の分散化が進められましたが、結果として、再び特定国への依存が高まっているのが実態であります。その要因は、需要側が価格優位性を優先し、調達行動を変えなかったことにあります。

我が党の提言を受けて、需要側への調達多角化インセンティブが今回の改正案に盛り込まれたと理解をしております。補助金、税制措置の要件として調達の多角化を条件づける設計になっているのか、具体的にお示しください。

次に、特定重要物資の見直しについてです。

現在、半導体や蓄電池など十六物資が指定され、総額約二・五兆円規模の支援が行われておりますが、医薬品や重要鉱物など国民生活に直結する分野においては、依然として海外依存度が高い状況にあります。例えば、医薬品の原薬の多くは海外に依存しており、供給途絶は国民の生命、健康に直結する重大なリスクであります。

経済安全保障は、最先端分野のみならず、こうした基盤分野も含めて総合的に捉えるべきであり、指定対象の妥当性について不断に検証し、機動的に見直していく仕組みが必要不可欠です。政府として、どのような頻度や基準で特定重要物資の見直しを行うのか、明確な方針をお示しください。

次に、基幹インフラ制度への医療分野の追加についてであります。

電子カルテを始めとした医療DX基盤は、一度機能停止に陥れば医療提供そのものが滞る可能性が高く、運用の安全性確保は我が国にとって喫緊の課題でありました。このため、法改正に医療分野を基幹インフラとして位置づけたことを高く評価するものであります。

一方で、対象となる特定機能病院は、地域医療の中核を担う存在でありながら、全国で約八十か所の指定にとどまっております。これらの医療機関に対し新たな届出義務や審査対応が課されることで、経営や人員体制、ひいては地域医療そのものに影響が及ぶ懸念もあります。

制度の趣旨を損なうことなく、医療機関の負担軽減と地域医療体制の維持を両立させる観点から、定期的な効果検証と柔軟な見直しが必要と考えますが、政府の対応を伺います。

次に、経済安全保障シンクタンクについてであります。

省庁間の縦割りを打破し、分野横断的な司令塔機能を構築することは、政府全体としての政策立案能力の向上のために必要不可欠であります。その実効性を担保するには、政府が保有する機微な情報を適切に共有し、政策立案に反映させる仕組みが不可欠であります。

同時に、情報漏えいは我が国にとって重大なリスクとなるため、シンクタンクの構成員には国家公務員と同等の守秘義務を課し、厳格な情報管理体制の構築が必要不可欠であると考えます。

政府として、どのように情報の集約と管理を両立させるのか、具体的な運用方針をお示しください。

最後に、デジタル分野と海外展開について伺います。

我が国のデジタル赤字は拡大を続け、将来的には赤字額が最大四十五兆円規模に達するとの試算もあり、日本維新の会は、この問題を経済安全保障の中核的課題の一つと位置づけております。

現在、ガバメントクラウドにおいても海外事業者のシェアが大半を占めており、このままではクラウドロックインのリスクが高まります。

したがって、国産クラウドの育成と利用拡大に向けた明確な目標設定や調達基準の見直しが必要であり、あわせて、海外市場における日本企業の展開支援を強化し、外需獲得につなげていくべきと考えます。

そこで、国内基盤の強化と国産クラウドの海外展開を一体的に進める戦略について、政府の見解を伺います。

経済安全保障は、単なるリスク対応ではなく、我が国の成長戦略そのものであります。今回の法改正において我が党の提言が反映された点を踏まえ、今後も不断の見直しと実効性の向上を図り、強靱で自律的な経済構造の構築につなげていくことを強く期待し、私の質問を終わらせていただきます。

御清聴、誠にありがとうございました。(拍手)

〔国務大臣小野田紀美君登壇〕

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