お答えいたします。
御指摘の矯正施設や保護観察所において実施されている再犯防止プログラムにつきましては、やはり、刑事施設に収容した者あるいは保護観察に付された者を対象に行っているプログラムでございまして、それ以外の者にこのようなプログラムを受講させる取組は法務省においてはなされていないということがまず一点でございます。
もっとも、検察当局におきましては、罰金刑に処された者あるいは保護観察を付さない執行猶予の判決を受けた者に対しまして、改善更生、再犯防止の観点から、その者の抱える問題の解決に適した医療機関や福祉機関につなぐといった、いわゆる入口支援を実施しているところでございまして、個々の事案に応じて、被疑者、被告人の特性に応じた措置が講じられるよう取り組んでいるところでございます。
例えば、お尋ねの、飲酒運転をした者がアルコール依存症の疑いがあると想定して申し上げますと、事案に応じまして、被疑者、被告人の同意を得た上で、これがやはり大前提ということになりますけれども、社会福祉士に被疑者、被告人やその家族などとの面談を依頼して、その面談結果に基づく助言を受けたり入通院履歴を含めた調査を行ったりした上で、その者に適した医療機関、福祉機関や支援の内容を検討して受入れ調整を行うなどすることは考えられるところでございまして、引き続き、関係機関と連携しつつ、再犯防止の取組も、そういったものに関しましても適切に行っていくものと承知しているところでございます。
152鈴鈴木美香(参政)
次の問いも含めてお答えいただいてありがとうございました。
飲酒運転で事故を起こしたこと自体も重大ですけれども、被害者を救護せずそのまま立ち去る行為は、人命救助の機会を奪い、真相解明を困難にする、人として極めて悪質な行為であると思います。逃げた方が有利になるということが絶対にないように、法制度と運用の両面から、逃げ得を許さないという社会を実現していただきたいと思います。
次に、通告三を飛ばしまして、通告四に行かせていただきます。危険運転致死罪と過失運転致死罪の法定刑に関してお尋ねします。
この二つは、故意犯とされる危険運転と過失による事故ということで…
この発言のページ
153佐佐藤淳法務省刑事局長
お答えいたします。
危険運転致死傷罪は、故意に危険な自動車の運転行為を行い、その結果人を死傷させた者を、その行為の実質的危険性に照らしまして、暴行により人を死傷させた者に準じて処罰しようとするものでございますので、先ほど御指摘のように、人を負傷させた場合は十五年以下、人を死亡させた場合は一年以上二十年以下の有期拘禁刑が定められているものでございます。
他方、過失運転致死傷罪は、自動車の運転上必要な注意を怠り、その結果人を死傷させた場合に成立する過失犯でございまして、類型的に責任非難の程度が故意犯とは異なることから、危険運転致死傷罪よりも低い法定刑が定…
この発言のページ
154鈴鈴木美香(参政)
ありがとうございます。
故意犯と過失犯との法的な違いや犯罪の均衡について考慮が必要と言えることは理解しております。また一方で、過失運転致死罪の法定刑が業務上過失致死罪との均衡との兼ね合いもあるということも理解しております。
しかし、最近、今年三月の辺野古での転覆事故であったり二〇二二年の知床での船舶事故でも見られますように、自動車に限らず、こちら、業務上過失致死となると、過失によって多くの貴い命が奪われている重大な事故も現実に起きております。そのような事案であっても現行では最大が五年という法定刑にとどまることについて、被害者や御遺族の立場から見れば、…
この発言のページ
- (上の発言)
155佐佐藤淳法務省刑事局長
お答えいたします。
御指摘の矯正施設や保護観察所において実施されている再犯防止プログラムにつきましては、やはり、刑事施設に収容した者あるいは保護観察に付された者を対象に行っているプログラムでございまして、それ以外の者にこのようなプログラムを受講させる取組は法務省においてはなされていないということがまず一点でございます。
もっとも、検察当局におきましては、罰金刑に処された者あるいは保護観察を付さない執行猶予の判決を受けた者に対しまして、改善更生、再犯防止の観点から、その者の抱える問題の解決に適した医療機関や福祉機関につなぐといった、いわゆる入口支援を実施しているところでございまして、個々の事案に応じて、被疑者、被告人の特性に応じた措置が講じられるよう取り組んでいるところでございます。
例えば、お尋ねの、飲酒運転をした者がアルコール依存症の疑いがあると想定して申し上げますと、事案に応じまして、被疑者、被告人の同意を得た上で、これがやはり大前提ということになりますけれども、社会福祉士に被疑者、被告人やその家族などとの面談を依頼して、その面談結果に基づく助言を受けたり入通院履歴を含めた調査を行ったりした上で、その者に適した医療機関、福祉機関や支援の内容を検討して受入れ調整を行うなどすることは考えられるところでございまして、引き続き、関係機関と連携しつつ、再犯防止の取組も、そういったものに関しましても適切に行っていくものと承知しているところでございます。
156鈴鈴木美香(参政)
最後に大臣にお伺いしたかったんですけれども、質問時間が来てしまいました。駄目ですよね。済みません。
本当に、再犯防止、そして人の命を守るという前提で、この法改正、そしてその先の一人一人の命と尊厳を守るために私たちがいるということを常日頃思いながら、そのことを私の思いに変えて、今日の質疑を終わらせていただきます。
ありがとうございました。
この発言のページ
157井井上英孝(維新)
これにて本案に対する質疑は終局いたしました。
―――――――――――――
この発言のページ
158井井上英孝(維新)
これより討論に入るのでありますが、その申出がありませんので、直ちに採決に入ります。
内閣提出、参議院送付、自動車の運転により人を死傷させる行為等の処罰に関する法律及び道路交通法の一部を改正する法律案について採決いたします。
本案に賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕
この発言のページ