お答えいたします。
まず、高速度で自動車を運転する行為に関しましては、現行法の二条二号におきまして、その進行を制御することが困難な高速度で自動車を走行させる行為が危険運転致死傷罪の対象とされているわけであります。しかしながら、直線道路で実際に進路を逸脱していないような事案におきましては、常識的に見て極めて危険性の高い高速度での運転行為であってもその罪の成立が否定されるなどしているところでありまして、犯罪被害者の皆様からも、こういうことでは適切な対処ができていないのではないかという指摘があったところでございました。
そういった声を受けまして、改正後の法二条四号におきましては、進行の制御をすることが困難な高速度といった類型ではなくて、道路及び交通の状況に応じて重大な交通の危険を回避する、すなわち適切な対処をすることが著しく困難となるという危険性を捉える類型を新たに設けることといたしました。その上で、その速度以上の速度で自動車を運転する行為を一律に危険運転致死傷罪の対象とすることとしたものでございます。
その意味で、そのような数値基準を設けた場合に、また一方で、それを下回る速度で運転する行為が危険運転致死傷罪の対象とならなくなるのではないかという御懸念が示されていたことなども踏まえまして、数値基準に満たない速度での自動車の運転行為であっても、個別具体的な道路の交通の状況に照らしまして、数値基準を満たす速度と同様に高度の対処困難性又は悪質性が認められるものについてはこの罪により処罰し得ることとするための実質要件を設けることとしたということでございます。
122小小竹凱(国民)
総合的に判断していろいろのものを加味した上での政策判断ということであれば、こういった中に、被害者感情であったり、社会通念であったり、先ほど質疑も出ておりました、生活道路が三十キロ化される影響とかももちろん入っているわけであると思いますけれども、こういったことをどういったように具体的に盛り込むことができたのか、議論の途中経過について教えていただけますでしょうか。
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123佐佐藤淳法務省刑事局長
お答えいたします。
この数値基準を定めるに当たりましては、様々な議論が行われて、先ほど申し上げたように、理論的な限界速度を参考にしつつも、社会通念をも考慮して検討が行われたわけでございますけれども、その中で、議論の過程におきましては、御指摘のように、例えば、被害者感情や社会通念といった一般予防とか、立証可能性とか、規制の性格であるとか、生活道路が三十キロ化されることに伴う影響であるとか、こういった様々なことを踏まえた、様々な議論が行われた結果として、このような数値でおおむねの意見の一致が見られたという状況にございました。
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124小小竹凱(国民)
ありがとうございます。
被害者感情についてもう一問お伺いしますが、報道では、御遺族から、一歩前進ではあるが、数値基準を明確に作るということでかえって適用されない事例があるのではないかというような懸念の声が示されているのも事実でございます。こういった声には、どのように受け止めて今回の制度設計に反映されたのか、お答えいただきたいと思います。
〔三木委員長代理退席、委員長着席〕
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- (上の発言)
125佐佐藤淳法務省刑事局長
お答えいたします。
まず、高速度で自動車を運転する行為に関しましては、現行法の二条二号におきまして、その進行を制御することが困難な高速度で自動車を走行させる行為が危険運転致死傷罪の対象とされているわけであります。しかしながら、直線道路で実際に進路を逸脱していないような事案におきましては、常識的に見て極めて危険性の高い高速度での運転行為であってもその罪の成立が否定されるなどしているところでありまして、犯罪被害者の皆様からも、こういうことでは適切な対処ができていないのではないかという指摘があったところでございました。
そういった声を受けまして、改正後の法二条四号におきましては、進行の制御をすることが困難な高速度といった類型ではなくて、道路及び交通の状況に応じて重大な交通の危険を回避する、すなわち適切な対処をすることが著しく困難となるという危険性を捉える類型を新たに設けることといたしました。その上で、その速度以上の速度で自動車を運転する行為を一律に危険運転致死傷罪の対象とすることとしたものでございます。
その意味で、そのような数値基準を設けた場合に、また一方で、それを下回る速度で運転する行為が危険運転致死傷罪の対象とならなくなるのではないかという御懸念が示されていたことなども踏まえまして、数値基準に満たない速度での自動車の運転行為であっても、個別具体的な道路の交通の状況に照らしまして、数値基準を満たす速度と同様に高度の対処困難性又は悪質性が認められるものについてはこの罪により処罰し得ることとするための実質要件を設けることとしたということでございます。
126小小竹凱(国民)
ありがとうございます。
速度基準を作りながらも、実質要件というか、実際に合わせて抜け道がないように整備した上で、基準未満であったとしても、実質の要件であったり悪質性であったり、いろいろなものを勘案して、最終的に抜け穴のないように考えられたということを伺うことができました。
また、検察による起訴の部分についても聞きたいと思いますが、数値基準が導入されることで、それを満たさない事案に関しては危険性の立証がより困難となるであったりとか、結果として、検察による危険運転致死傷罪での起訴が消極化するいわゆる萎縮効果が生じるおそれはないのか、この点についての認識と…
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127佐佐藤淳法務省刑事局長
お答えいたします。
まず、本法律案における危険運転致死傷罪の高速度類型の数値基準は、個別具体的な事情を問わずに一律に危険運転致死傷罪の対象となる数値を定めるものでございまして、それに至らなくても、個別具体的な事情を考慮して実質要件を満たすと認められる場合、あるいは先ほどの進行制御困難な高速度の類型などもございますので、こういった危険運転致死傷罪の対象となることは条文上も明らかになっているということだと思います。
もっとも、御指摘のように、数値基準を下回る場合に実質要件を適用することに消極的な運用になるのではないかという御懸念が示されていることも承知し…
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128小小竹凱(国民)
ありがとうございます。
つまり、基準を超えると一律に検挙される、二層構造といいますか、それよりは上で、それ以下であっても実質の要件を見て判断されるということを理解できました。
ここからちょっと、少し変わって、実車の問題に入りたいと思います。
というのは、私は、先日、タイヤメーカーといいますか、タイヤの方とお話をしていたときに、この問題についてちょっと気になった点がありましたので、質問の七の部分に八を内包させましたので、八は省略させていただきたいというふうに思います。
質問に入りたいと思いますが、タイヤメーカーの各社は、速度記号、いわゆるスピードシ…
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