お答えいたします。
改正後の刑事訴訟法第四百五十条の二第三項で公表の対象としている、抗告をした場合におけるその理由とは、検察官が原決定が取り消されるべきであるとの主張を基礎づけるものとして構成した裁判所に対する事実認定上、法律適用上の主張を意味するものでございまして、その内容としては、この規定を設ける趣旨からしますと、検察官の不服申立てが十分な根拠に基づくものであったことが分かるようなものが必要であると考えているところであります。
具体的にどのような事項を公表するかについては、個別事件にもよるところでありますので、一概にお答えすることは困難でありますけれども、例えば、重大な事実誤認があって、これに関する主張が上級審において受け入れられて、再審開始決定が覆る蓋然性が高いと判断して不服申立てをした場合を例にいたしますと、訴訟関係者の名誉、プライバシー等にも配慮して相当な範囲内で、公表事項として、例えば、当該再審開始決定の判断のうち事実誤認があったとする具体的な箇所、それが重大な事実誤認であることを示す理由や根拠、その事実誤認により再審開始決定が取り消されるべきものと判断した理由や根拠を明示いたしまして、検察官の判断の理由や主張内容が分かる形で公表することとなるのではないかというふうに考えているところでございます。
120
井出庸生(自民)
その十分な根拠、今回の法改正、即時抗告については、元々、刑事訴訟法の四百二十条で、定められたもの以外は即時抗告はできない、できるものが四百五十条に幾つか列記をされていて、そこに入っていた再審の部分を削った。このことによって、再審の即時抗告はできない部類に入った。それは一つ、できないということの大きな根拠であろうと思っています。
それに対して、例外的に抗告をするということであれば、十分な根拠というものが本当にその根拠たるものでなければならないだろうというふうに思います。
これまでの答弁で、その十分な根拠については、重大な事実誤認や重大な法令適用の誤り、…
この発言のページ
121佐佐藤淳法務省刑事局長
お答えいたします。
御指摘のとおり、四百五十条の二第一項、第二項の当該決定が取り消されるべきものと認めるに足りる十分な根拠がある場合とは、不服申立てにより再審開始決定等が取り消される蓋然性が高いことを裏づける合理的な根拠がある場合を意味しておりまして、再審開始決定に重大な事実誤認や重大な法令適用の誤り、重大な手続違反等があると考える場合であって、なおかつ、これらの誤り等に関する主張が上級審において受け入れられて、再審開始決定が覆ることとなる蓋然性が高い場合がこれに当たると考えているわけですけれども、作文ができるかというふうに言われてしまいますと、これは…
この発言のページ
122
井出庸生(自民)
抗告の十分な根拠、それが作文できるのか、作文なのかということについては、政府案では、理由を公表するということを本則に入れています。しかし一方で、どのような理由を公表するかについては、法の施行までに検討をするというのが現時点の答弁です。検討をしていただくのは結構なんですが、少なくとも、現時点で積み重ねてきた検討、想定というものは、はっきりと今お示しをいただかなければならないと思います。お願いいたします。
この発言のページ
- (上の発言)
123佐佐藤淳法務省刑事局長
お答えいたします。
改正後の刑事訴訟法第四百五十条の二第三項で公表の対象としている、抗告をした場合におけるその理由とは、検察官が原決定が取り消されるべきであるとの主張を基礎づけるものとして構成した裁判所に対する事実認定上、法律適用上の主張を意味するものでございまして、その内容としては、この規定を設ける趣旨からしますと、検察官の不服申立てが十分な根拠に基づくものであったことが分かるようなものが必要であると考えているところであります。
具体的にどのような事項を公表するかについては、個別事件にもよるところでありますので、一概にお答えすることは困難でありますけれども、例えば、重大な事実誤認があって、これに関する主張が上級審において受け入れられて、再審開始決定が覆る蓋然性が高いと判断して不服申立てをした場合を例にいたしますと、訴訟関係者の名誉、プライバシー等にも配慮して相当な範囲内で、公表事項として、例えば、当該再審開始決定の判断のうち事実誤認があったとする具体的な箇所、それが重大な事実誤認であることを示す理由や根拠、その事実誤認により再審開始決定が取り消されるべきものと判断した理由や根拠を明示いたしまして、検察官の判断の理由や主張内容が分かる形で公表することとなるのではないかというふうに考えているところでございます。
124
井出庸生(自民)
単に事実誤認ということで片づけるのではなくて、その根拠や理由等、そういうものも含めて具体的にしていく、プライバシーへの配慮等はするというような話でございました。
十分な根拠が何であるのか、そしてその公表はどのようにするのか、その辺りは、午前中、鴨志田参考人が、この部分をしっかりと定義をし、コンメンタールに詳細が載るような、そういうものでなければならないというようなお話がありましたので、是非、そこの部分は、まだ検討の部分もあろうかと思いますが、今の方向性できちっと詰めていっていただきたいというふうに思います。
それともう一つ、本法改正によって、機械的、…
この発言のページ
125佐佐藤淳法務省刑事局長
お答えいたします。
一般論として申し上げれば、検察当局においては、再審公判において無罪判決が言い渡されたときは、個別の事案ごとに判決の内容を十分精査して、法と証拠に基づいて控訴の要否を判断してきたものと承知しているところでございます。
その上で、本法律案が改正法として成立した場合においても、引き続き検察当局において適切に対応していくものと考えておりますけれども、再審公判で無罪判決が言い渡された場合の運用が変わるかどうかにつきまして、今の現段階で確たることを申し上げることは困難である、やはり個別事案によるのだろうと思いますけれども、傾向とか方向性がどう…
この発言のページ
126
井出庸生(自民)
党内で、抗告は禁止すべきだ、再審公判で、開かれた場で争うべきだ、そういう主張をしてまいりましたので、仮に、抗告はしない、再審開始決定にあらがう十分な根拠、そういうものはない、しかし、その事件については原審の有罪を検察としては確信をしている、そういう場合については再審公判本番で控訴をすることがあり得るのではないか、そういうことを、この二か月ぐらい、いろいろな皆さんと話してまいりましたが、それはなかなか、今お話があったとおり、当局からの答弁としてお答えをするのは難しいのではないかというのが、今答弁を聞いた感想です。
五年後の見直しではなくて、五年ごとの見直…
この発言のページ