要は、自分の名前が書けなかったりとか、会話が困難であったりとか、そもそも契約行為を行う可能性がないような場合には、もう契約をして被害に遭うような可能性もないから、特定補助の必要性はない、そういうような場合は補助の方で必要な取消権を個別に設定することで対応していく、こういうことだと思います。
今回、特定補助の制度設計において、パッケージでの取消権の対象を法定の重要な財産行為に限ったというのは、たとえ事理弁識能力を欠く常況があったとしても、それでもなお本人の自己決定を尊重するという、この改正法案に通底する理念の表れだと理解をしています。
一方で、これで本当に本人保護が図れるのか、いろいろなことを取り消せるようにしている方が守れるんじゃないか、こういう懸念の声もありますけれども、大丈夫なんでしょうか。
41松松井信憲法務省民事局長
お答え申し上げます。
特定補助人を付する旨の審判をする必要性は、家庭裁判所において、審判時までに表れた事情に基づき、審判時における本人の状況を踏まえて判断されるものですが、個別の事案に応じて種々の具体的な事情を考慮して判断されるため、お尋ねの時間軸の程度について一概にお答えすることは困難でございます。もっとも、相当遠い将来に危険があるとの主張がされた場合には、一般的には、それを適切に予測し審判の必要性があるとすることは困難であると考えられます。
また、お尋ねの確実性の程度についても一概にお答えすることは困難ですが、先ほどお答えしたとおり、漠然とした不…
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國重徹(中道)
ありがとうございます。
難しい質問だったと思いますけれども、ぎりぎりというか、精いっぱい答えていただいたとは思います。
その上で、法務省として、特定補助の対象として具体的にどういうケースを想定しているのか、逆に、一見するとこれは入りそうなんだけれどもこういう場合は当たらないというような具体的な例としてどういうようなケースを想定しているのか、お伺いします。
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43松松井信憲法務省民事局長
お答え申し上げます。
特定補助人を付する旨の審判の必要性が認められる具体的な事案としては、例えば、本人が認知症等で通院治療等を受けつつ、地域社会で生活をし、名前等を記載することができるような活動をすることができ、過去に重要な財産行為について不利益な取引をしたことがあり、特定補助人を付する旨の審判の請求権者が本人との間でコミュニケーションを十分に取れないなど、本人の行動を的確に予測することができない事案が想定されます。
他方で、例えば遷延性意識障害にあるなど本人が事理弁識能力を欠く常況にある者であっても、その精神の状況等に照らしておよそ外形的に法律行為…
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- (上の発言)
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國重徹(中道)
要は、自分の名前が書けなかったりとか、会話が困難であったりとか、そもそも契約行為を行う可能性がないような場合には、もう契約をして被害に遭うような可能性もないから、特定補助の必要性はない、そういうような場合は補助の方で必要な取消権を個別に設定することで対応していく、こういうことだと思います。
今回、特定補助の制度設計において、パッケージでの取消権の対象を法定の重要な財産行為に限ったというのは、たとえ事理弁識能力を欠く常況があったとしても、それでもなお本人の自己決定を尊重するという、この改正法案に通底する理念の表れだと理解をしています。
一方で、これで本当に本人保護が図れるのか、いろいろなことを取り消せるようにしている方が守れるんじゃないか、こういう懸念の声もありますけれども、大丈夫なんでしょうか。
45松松井信憲法務省民事局長
お答え申し上げます。
現行法では、成年被後見人がした行為は、日常生活に関する行為以外の全ての行為を取り消すことができるとされております。もっとも、本人がした行為を取消し可能とすることは、本人が単独で確定的に有効な行為をすることを否定し、本人の自己決定を制約する側面を有します。
そこで、民法等改正法案では、補助の制度に一元化し、本人にとって必要な範囲で取消権を付与することといたしました。その上で、事理弁識能力を欠く常況にある者については、法定の重要な財産行為をいずれも取消し可能とする特定補助人を付する旨の審判の仕組みを選択できることとし、加えて、法定の…
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國重徹(中道)
これまでの後見制度の問題点として、成年後見人等の交代が困難で、本人がニーズに合った保護を受けられないという点が指摘されてきました。そこで、今回、不正行為や著しい不行跡、要は職務を継続させるのが相当でない場合、こういう場合だけじゃなくて、本人の利益のために特に必要があるときに補助人を解任、交代できるようになりました。
ここで言う本人の利益のために特に必要があるときとは具体的にどういうケースを想定しているのか、お伺いします。
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47松松井信憲法務省民事局長
お答え申し上げます。
法制審議会の部会の議論を踏まえると、補助開始の審判を受けた者の利益のため特に必要があるときに該当する場合としては、例えば、補助人が、財産管理は行っているものの、本人に面会しなかったり、本人の家族などの本人を支援するチームと連絡を取らなかったりした結果、本人や関係者と適切な関係を構築することができていない場合などが想定されます。
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