島田参考人は、逮捕されてから保釈されるまで三百三十二日間、一年近く拘束をされていたというふうにおっしゃっていました。
実際、これまた保釈もなかなか大変なんですよね。保釈請求は起訴されないと請求ができないということで、ちょっとここから先、島田参考人の陳述を、これまた大事なことですので、私の方から読み上げて御紹介をしたいと思います。
起訴されるとすぐに、弁護士さんに保釈請求を出していただきました。しかし、裁判所はこれを却下。理由は、罪証を隠滅すると疑うに足りる相当な理由があるというものでした。証拠隠滅のおそれといっても、警察は、大川原化工機を強制捜査してあらゆる資料を押収した上に、一年半、一年半ですね、一年半にもわたる任意の調べでたくさんの調書を作っておりました。今更隠滅する証拠など何もないのです。裁判所は、社員と会わないという保釈条件をつけることができますし、保釈条件を破れば保釈を取消しできます。条件をつけた上でも、すぐに保釈してほしかったですということでありました。
結果として、最後は保釈が島田さんは認められたわけなんですけれども、それまでに三百三十二日間かかっている。裁判所は、個別の被告人が置かれた状況を精査して保釈の可否を判断しているというのではなくて、ここまで来ますと機械的、一律に保釈請求を却下ありきという姿勢で臨んでいるのではないかというふうに見えるんですが、最高裁の見解を伺います。
51土土屋暁胤警察庁長官官房総括審議官
お答え申し上げます。
警察におきましては、番号での呼称、手錠や腰縄の使用、これは必要な措置として行っているところでございます。御指摘の憲法第十八条の奴隷的拘束ですとか、あるいは意に反する苦役ですとか、これらに当たる処遇は行ってはいないということでございます。
被留置者の人権を尊重することは当然のことでございます。引き続き適正に留置管理業務を推進してまいります。
この発言のページ
52
西村智奈美(中道)
島田参考人の陳述と余りに何かかけ離れている答弁で、私はとても納得できないんですけれども、こういった取扱いに関する、一つの行為に対する評価の違い、認識の違いというのは、その原因は、やはり私は今の日本の司法制度の中である種欠陥があるというふうに思わざるを得ないんですよね。
無罪推定の原則、これを明文化することですとか、それから身体不拘束の原則、これを明文化することですとか、やはり被疑者の段階ではそういったことが必要なんじゃないかというふうに私自身は思うんですけれども、これは法務省に対する見解を伺いたいと思います。
この発言のページ
53佐佐藤淳法務省刑事局長
お答えいたします。
一般論として申し上げますと、被疑者、被告人の身柄拘束につきましては、個別の事案に応じて、裁判所又は裁判官によって刑事訴訟法に定める要件の有無が判断されているところでございます。
その上で、被疑者、被告人が否認したり黙秘したりしていることのみをもって、あるいは必要性もないのに長期間身柄が拘束されるといったことはあってはならないというふうに考えているところでありまして、いずれにしても、理由のない長期間の身柄拘束であるとか自白の強要があってはならないということは当然でございまして、基本に忠実で適正な捜査、公判活動の遂行に努めなければなら…
この発言のページ
- (上の発言)
54
西村智奈美(中道)
島田参考人は、逮捕されてから保釈されるまで三百三十二日間、一年近く拘束をされていたというふうにおっしゃっていました。
実際、これまた保釈もなかなか大変なんですよね。保釈請求は起訴されないと請求ができないということで、ちょっとここから先、島田参考人の陳述を、これまた大事なことですので、私の方から読み上げて御紹介をしたいと思います。
起訴されるとすぐに、弁護士さんに保釈請求を出していただきました。しかし、裁判所はこれを却下。理由は、罪証を隠滅すると疑うに足りる相当な理由があるというものでした。証拠隠滅のおそれといっても、警察は、大川原化工機を強制捜査してあらゆる資料を押収した上に、一年半、一年半ですね、一年半にもわたる任意の調べでたくさんの調書を作っておりました。今更隠滅する証拠など何もないのです。裁判所は、社員と会わないという保釈条件をつけることができますし、保釈条件を破れば保釈を取消しできます。条件をつけた上でも、すぐに保釈してほしかったですということでありました。
結果として、最後は保釈が島田さんは認められたわけなんですけれども、それまでに三百三十二日間かかっている。裁判所は、個別の被告人が置かれた状況を精査して保釈の可否を判断しているというのではなくて、ここまで来ますと機械的、一律に保釈請求を却下ありきという姿勢で臨んでいるのではないかというふうに見えるんですが、最高裁の見解を伺います。
55平平城文啓最高裁判所事務総局刑事局長
お答えいたします。
保釈の判断は個々の事件に応じて各裁判体が判断しているものでありますので、事務当局の立場として、その判断姿勢について評価をお答えすることは困難でございます。
その上で、一般論として申し上げれば、裁判官の間では、罪証を隠滅する相当な理由の有無等の保釈の要件につきまして、抽象的にではなく、個々の事件の実情に応じて具体的に丁寧に判断するという判断の基本を改めて徹底すべきであるとの議論がされているものと承知しております。
この発言のページ
56
西村智奈美(中道)
同じ日の、昨年三月二十六日の法務委員会の参考人質疑の中で、元裁判官でいらっしゃった藤井敏明参考人がお越しくださいました。
この藤井参考人は自ら論文をしたためられていて、そのタイトルが「「罪証を隠滅すると疑うに足りる相当な理由」について」というものでありました。大変議論を呼んだ論文であるというふうに承知をしておりますけれども、この中で、罪証を隠滅する相当の理由について、藤井参考人は、これが広く実務上解されているというふうに指摘をしておられます。すなわち、保釈が認められない場合の罪証を隠滅する相当の理由又はおそれというのが広く解されていて、保釈すべき原則と…
この発言のページ
57平平城文啓最高裁判所事務総局刑事局長
お答えいたします。
委員御指摘のような個別の論文の内容の当否につきましては、事務当局として見解を述べることは差し控えさせていただきます。
もっとも、例えば、今委員が御指摘されたような、保釈条件に違反した場合には保釈が取り消され得ることなど、若しくは関係者に偽証を働きかければ偽証教唆罪に問われ得ること、このような事情を踏まえまして、罪証を隠滅すると疑うに足りる相当な理由があるかどうか、またその程度はどうかということを検討すべきである、このようなことにつきましてはその他の論文や裁判官による研究会でも指摘されているところでありまして、広く共有された見解であ…
この発言のページ