長妻昭 (中道改革連合)

2026年6月17日・第221回国会 衆議院 内閣委員会 第20号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 14 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 184 発言)

おはようございます。長妻昭でございます。

今、自民党の方から、批判する野党はおかしいという一方的な話がありましたけれども、今の自民党の質問は余りにもお人よし過ぎると思うんですね。何でもかんでもノーチェック、オーケーですというようなことで、一応与党も監視機能を持っているわけですよ、国会ですから。やはり、課題はどこにあるのか指摘しないと。何か、批判する野党はおかしい、おかしいと。それは、おかしい話は、当たり前じゃないですか。国会は……(発言する者あり)いや、平さん、やじはやめてください。

だから、そういうような監視機能がある国会で、批判はおかしいというのは、それこそおかしいんじゃないですか。

今、物価高に国民の皆さんは大変な思いをされておられます。そして、実質賃金もなかなか恒久的に上がるような状況になっていない。現役の人と話すと、いや、消費税の減税とか、あるいは給付金とか、それもありがたいんだけれども、やはり一番政治が考えてほしいのは、十年後、この職業に就いていれば、この産業にいればどんどんどんどん給料が上がる、こういう有望な産業をつくってくれ、もっと言えば、世界一の市場を席巻できる産業を日本に幾つかつくってくれ、こういうようなお話をいただくんです。

私は、これからの政治は、新しいリベラルという考え方、これが必要だと思っているんですね。これまでリベラル勢力というのは余りにも産業政策というのが手薄になっていたというふうに私は考えることでございまして、今、世界的にマッツカートという経済学者が脚光を浴びていますけれども、社会的投資国家という概念がどんどんどんどん出てきて、これは新しいリベラルに通ずるものなんですが、人への投資を通じて、有望な産業をつくっていく、世界を席巻できる産業を幾つもつくっていく、そういう国こそが社会的投資国家、社会的課題も解決し、そして経済の発展も実現する。こういうようなことを目指すというのは、私は本当に重要だと思っているんです。

その中で、政府の今の姿勢で私が気になるのは、余りにも巨大業界の意向を聞き過ぎて、非常に投資がぼやける、数が非常に多くて、満遍なく、それぞれ気を遣って、巨大業界からの意向に基づいて分散している、こういうふうに私は問題意識を持っているところでございます。

その中で、政府に、端的に、日本がなぜ産業に後れを取ってしまったのか理由を書いてくださいとお願いしましたところ、十一ページ目、端的に書いていただきました、内閣府の方々が。これは、私は、非常にコンパクトにまとまっていることだと思うんですね。金、人、物の視点で簡潔にまとまっています。

金の観点。民間も含め、我が国の研究開発投資が低調である。この研究開発投資、賃金もそうですけれども、日本の企業のマインドが、投資やあるいは賃金、これは最後の最後の最後に回る、こういう経済の仕組みを変えなきゃいけない。

二番目が、国立大学法人運営費交付金や科研費が、物価上昇に伴い実質的に減少している。これは全くそのとおりだと思うんですね。政府に表を作っていただきましたけれども、七ページ、これは横ばいあるいは減少ですけれども、実質的には、物価が上がっていますので、減少している。

ここに予算をつけなきゃ駄目なんですよ。これに手をつけずに、何か、世界で挑戦する、挑戦する、勢いはいいんですけれども、箱物をいっぱい造る、基金もいっぱい積み上げます、いいんですけれども、一番のポイントが外れているわけですね。

人の観点。博士号取得者数が停滞している点。これはそのとおり。人への投資が足りません。そして、若手、中堅人材の割合が減少傾向である点。そのとおりです。これも、流出しています、海外に人材が。教員の研究時間割合が減少傾向である。忙し過ぎる、大学。

そして、物の観点。研究機器の共用が十分に進んでいない点。これも、いろいろな縦割りとか法律の壁、制度の壁があるわけでございまして、この観点を集中的に改善をしていくという視点が私は重要だと思うんですね。

今回、表を作っていただきました、一ページですけれども、非常に、いろいろな戦略がいっぱいあるわけですよ。官僚の方と話すと、官邸にいっぱい科学技術の戦略があって、どれがどれだかこんがらがっちゃうと。一体、どれがどういう役割で、どうなっているのか分からない。

例えば、大きく三つ。一番右側は、高市首相がおっしゃった日本成長戦略における十七の戦略分野。左が、この前閣議決定した日本の科学技術・イノベーション基本計画。これもなぜか十七に分かれているんですね。そして、今回、ディープテックに該当する可能性のある分野。絞りに絞るというんですけれども、十七全部に丸がついているわけですよ。全部やります、満遍なく、薄く広く。

そして、国会図書館に二ページ目を作っていただきましたけれども、これは、イノベーション基本計画と、高市首相がおっしゃっている危機管理投資、成長投資十七分野、それぞれ重なっているようで、赤いのが重なっていますけれども、重なっていない部分もある。

私が驚いたのは、内閣府の担当者に聞きましたところ、連携の会議はやっているのと言ったら、やっていませんと言うわけですよ。ばらばらでこういうことが行われている。

そして、例えば四ページ、もう一つ、SIPというのもあるんですね。戦略的イノベーションプログラムということで、これは十四の課題、これまた違う科学技術振興策があるわけです。

そして、ムーンショット型研究開発制度、これは私は期待していたんですよ、五ページ。これは、まさにマッツカートが言うミッションエコノミーに通ずる、アポロ計画なんかはそうでしたよね、国が大きなビジョンを持って、国家プロジェクトとしてやる、そうすると、裾野産業、あるいは裾野消費がどんどん伸びていくということなんですが、何とこれが十もある。こんなものは多過ぎですよ、ムーンショット型研究開発。一つか二つですよ、普通は。

そういうようなこと、これは一例ですけれども、余りにもばらばらで、薄く広くやり過ぎている。

私自身は、いろいろな有識者と意見交換をして、日本が世界一の市場を狙える分野は五分野あると思います。世界で一位の市場を狙える分野、今からでも遅くないと考えています。核融合の分野、そしてもう一つが量子技術の分野、そしてゲノム医療の分野、そしてバーティカルAI、特に医療の分野、そして自然エネルギー。こういうところに特化して、集中投資をして、人、物、金を集中する、特に人への投資を重視する、こういうことが重要だというふうに思うんですが、大臣、いかがですか。

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