布施哲国際社会経済研究所特別研究主幹

2026年5月14日・第221回国会 衆議院 内閣委員会 第11号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 34 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 95 発言)

御質問ありがとうございます。

経済の武器化ということですけれども、私が理解していますのは、経済的手段を使って安全保障上あるいは戦略上の目標を達成しようとする試みだというふうに経済安保を定義するのであれば、まさに経済の武器化というのは、経済を武器に使って自国の戦略目標を達成する。本来であれば、場合によっては武力行使も含めて、戦争の形態を取る形で政治目標を達成する代わりに、経済的手段があるのでそれを使って自国のやりたいことをやり遂げていくというところで、手段のハードルが下がっているというところで、武力行使よりも経済的手段を使った目的の達成の方が圧倒的にハードルが低いので、そこが経済の武器化を横行させる一つの敷居の低さにもつながってしまっているというふうに理解をしております。

経済の武器化の典型的なリスクで、私が今最も注目しているのは、やはり社会インフラに対するインパクトだと思います。

社会インフラに対するインパクトというのは、サイバー攻撃もそうですけれども、物理的な攻撃も含めて社会インフラを麻痺させることで、生産活動を麻痺させ、国民心理を不安にさせ、相手国の政治の決定プロセスに介入していく、自国にとって望ましい方向に相手の国の意思決定を誘導していくというような動きが、ウクライナ紛争においてもイラン情勢においても散見されておりますので、決して今後の東アジアの情勢においても無縁のリスクではないですし、これはもう戦争というフェーズとは関係なく、平時、グレーゾーンのフェーズにおいても日常的に展開され得る可能性のあるリスクだというふうに考えております。

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