小林良樹情報セキュリティ大学院大学情報セキュリティ研究科教授

2026年4月16日・第221回国会 衆議院 内閣委員会 第5号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 36 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 113 発言)

御質問ありがとうございます。

ただいまの御質問に関しまして、学術的に議論する際の問いの立て方として、そもそも、こういうインテリジェンスの取りまとめのポストに要求される資質は何か、まず、そういうところから問いを立てて議論することが多うございます。

アメリカ等の学術研究等々で言われていることに関しましては、幾つかの素養というものが指摘されておりまして、一つは、最大のカスタマーであるところの最高意思決定者、日本でいえば総理大臣、アメリカでいえば大統領とまず信頼関係があるということ。政策決定者が非常に重要な意思決定をする際に、一体、このインテリジェンスは信頼できるのと思ってしまったらもうそこで止まってしまいますので、まずは最高意思決定者との間で信頼関係があることと思います。

その上で、加えて三点のことが言われております。

一つは、カスタマーであるところの最高意思決定者のリクワイアメント、インテリジェンス要求を的確に把握できること。これはコミュニケーションの中で把握するわけですが、把握できること。

それからもう一つが、それを受けて、コミュニティー全体の中にしっかりと発注ができること。これは、インテリジェンスコミュニティーのトップだけで全部処理できるものではなく、当然のことながら、コミュニティー全体の総力戦としてインテリジェンス分析をするわけです。その際に、一体、これを分析するためにはどこの省庁に聞けばいいだろうみたいなことから考えてしまうと進まないので、そこにおいて、各コミュニティーのどこに何があって、頼めばすぐそれが出てくるということをちゃんと調整できる能力があるということがあります。

そして最後に、責任を取る、そういう力があるということですね。インテリジェンス活動は、場合によっては、その最前線において、これまでもお話のあるとおり、人権侵害であるとか生命の危険等が伴うことが多いわけです。そういったことを想像力を持って認識した上で、インテリジェンス機関のトップとして、ここまではやってほしいけれどもこれ以上はやってもらっては困るというようなことを各省庁との調整の中でちゃんと言える。仮に、あってはならないことですが、間違いがあった場合に、第一次的にはそれを担当したインテリジェンス省庁の責任ではありますが、あわせて、インテリジェンス機構のトップとしてちゃんと責任を取れるということ。そういうことまでやる。

今申し上げたとおり、四つですね、最高責任者との信頼関係、そのリクワイアメントを把握する能力、コミュニティー全体の調整能力、それから、最終的に責任を取る能力、こういったことの資質が問われるものと思います。そういった検討の中で、御質問のあったような、じゃ、どの省庁がいいのかということは御議論されるべきことかなと考えます。

以上でございます。

前後のやりとり

32の発言を見る

40の発言を見る