ありがとうございます。
今、こうした不祥事といった事案が多発しているという状況にございますが、我々としては、それ以前に、この保険業界の既存の産業構造自体に大きな問題があるのでないかというふうに考えております。
こちらは、金融庁の二〇二五年保険モニタリングレポートから抜粋いたしました主要生命保険会社の利益構造の推移になります。資料の三枚目を御覧ください。
保険会社の収益は、利差損益、死差損益、費差損益の三つに分類することができます。このグラフにおいては、費差損益というのは青い網かけのところですけれども、事業費の支出予定額と実際に支出した額の差、ここは非常に規模が小さいので無視していただいて結構です。
主に生命保険業界の利益に関しては、利差損益、予定利率に基づく運用の収益と実際の運用収益の差、そして死差損益、赤い部分ですけれども、保険金、給付金の支払い予想額と実際に支払った額の差から構成されていて、特に主要な生命保険会社の利益は死差益が多くを占めております。
直近二〇二四年では、四兆円弱の利益のうち、三兆円弱を死差益が占めております。二〇一四年頃までは、御覧のとおり、バブル崩壊後の利差損益の逆ざや問題というものが発生しておりまして、この時期には死差益で利差益の穴を埋めるということも許容されたかもしれませんが、コロナ後の二〇二二年以降は、金利上昇局面に入って、利差損益もプラスに転じております。
結論から申しますと、この死差益というものは、本来契約者が受け取るべきものであって、保護法益であるということを明確にするべきだというふうに考えます。このために、保険業法五十五の二の余剰金の分配に関する保険業法施行規則三十条の二、余剰金の分配の計算方法等で、死差益の一定比率の分配を義務づけ、株式会社についてもそれを準用するべきであるというふうに考えております。また、無配当保険についても、死差益が過大になる場合には、保険料の相殺等によって契約者負担の減額を義務づけるべきであるというふうに考えます。
海外に目を向けますと、ドイツやイギリスでは死差益の約九割、その他の国でも死差益の半分以上を返還するという明文化したルール、あるいは慣習がございます。一方、日本では、医療アクセスが非常に容易で、衛生環境や治安が良好ということもあって、世界的に見ても、契約者が亡くなることなく満期を迎える割合が高く、死差益が非常に拡大しやすい、いわば保険会社から見ればおいしい市場である。にもかかわらず、死差益返還に関する明確なルールがありません。とりわけ、株式会社の場合は、第一に保護されるべき契約者ではなくて、株主が優先されるケースが散見されます。
パネルはございませんが、四枚目にお配りしました表の資料を御覧ください。
こちらは、実際に二〇二五年度三月の決算の数値を確認したものですが、第一生命の利益四千八十億円のうち五百五十億円、かんぽ生命の利益千二百三十四億円のうち八十億円が配当として海外に流出しております。
また、外資系生命保険会社におきましては、アフラック四千二十九億円、マニュライフ九十四億円、プルデンシャル五百八十九億円と、この三社だけで四千七百十二億円が海外に流出しております。
この数値は純利益とイコールになっていますけれども、これは、彼らの日本法人が向こうの本国から見ると一〇〇%子会社ということになっていますので、その利益の配当性向一〇〇%、外国人比率一〇〇%ということでこの計算になっております。これらは、利差益や費差益ではなく、日本の規制の不備をついた死差損益が大半を占めております。実際に、これらの外資三社にとっては、日本が収益ドライバーとして大きな役割を果たしています。
以上の五社だけでも、株主配当で約五千億円超の流出が実際に発生していて、これらの例えば半分、二千五百億円が契約者配当などの形で国民に還元されていれば、毎年かなりの経済効果が見込めるとともに、多くの人の可処分所得向上に寄与できるというふうに考えます。
こうした過大な利益が生じる構造が放置されていることを背景として、フルコミッション型の完全歩合制給与形態という下で、無理をしてでも契約を取らないと生き残れないというふうな心理的圧力が保険会社の営業社員に強く重くのしかかった結果、プルデンシャルで見られたような架空取引であるとか名義貸しといったことが横行するような状況につながったものというふうに考えております。
保険業法というものは、保険は相互扶助のもので、利益は加入者みんなのものだという思想の上に成立した法律だというふうに理解しています。いま一度、この死差益は本来契約者が受け取るべき保護法益であるという観点から、規制の在り方を見直すべきではないかというふうに考えておりますが、金融庁、そして財務大臣のお考えはいかがでしょうか。
174
片山さつき(自民)財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)
私も主計局で法規課というところで管理職をしておりまして、まさにこういうことをやる課の企画官というか管理職をしておりましたんですが、六十年ルールを考えて、まさに今委員がおっしゃったように、その仕組みとして、国債費になって、それが計上されるということを長くやっておりますが、今この瞬間でこれを見直すということになると、市場の衝撃というか市場の受け止めがどうかということはまずあります。
だから、現実的に今この状況でどうなのというとなかなかコメントし難いことがありますが、各々の財政についての指標の在り方とか財政秩序の守り方については、全く何の法令も、憲法上のもの…
この発言のページ
175牧牧野俊一(参政)
御答弁ありがとうございました。
ここからちょっと話が変わりますけれども、生命保険業界の在り方について御質問をしたいかなと思っております。
参政党は、行き過ぎたグローバリズムから日本人と日本の国益を守るということを一貫して訴えておりますけれども、今回は、生命保険業界を通じた国富の流出について質問をさせていただきます。
先日明らかになりましたプルデンシャル生命の詐欺的行為は記憶に新しいところではあるかと思いますけれども、今、この生保あるいは損保にかかわらず、出向者による情報漏えい、あるいは架空契約とか詐取、こういった不祥事が相次いで、業務改善命令が多発…
この発言のページ
176井井上俊剛金融庁企画市場局長
お答え申し上げます。
昨今、委員御指摘のように、保険業界で不祥事が頻発しているということについては大変遺憾に思っております。我々としては、適正な監督を通じてこの問題が是正されるよう努めてまいります。
この発言のページ
- (上の発言)
177牧牧野俊一(参政)
ありがとうございます。
今、こうした不祥事といった事案が多発しているという状況にございますが、我々としては、それ以前に、この保険業界の既存の産業構造自体に大きな問題があるのでないかというふうに考えております。
こちらは、金融庁の二〇二五年保険モニタリングレポートから抜粋いたしました主要生命保険会社の利益構造の推移になります。資料の三枚目を御覧ください。
保険会社の収益は、利差損益、死差損益、費差損益の三つに分類することができます。このグラフにおいては、費差損益というのは青い網かけのところですけれども、事業費の支出予定額と実際に支出した額の差、ここは非常に規模が小さいので無視していただいて結構です。
主に生命保険業界の利益に関しては、利差損益、予定利率に基づく運用の収益と実際の運用収益の差、そして死差損益、赤い部分ですけれども、保険金、給付金の支払い予想額と実際に支払った額の差から構成されていて、特に主要な生命保険会社の利益は死差益が多くを占めております。
直近二〇二四年では、四兆円弱の利益のうち、三兆円弱を死差益が占めております。二〇一四年頃までは、御覧のとおり、バブル崩壊後の利差損益の逆ざや問題というものが発生しておりまして、この時期には死差益で利差益の穴を埋めるということも許容されたかもしれませんが、コロナ後の二〇二二年以降は、金利上昇局面に入って、利差損益もプラスに転じております。
結論から申しますと、この死差益というものは、本来契約者が受け取るべきものであって、保護法益であるということを明確にするべきだというふうに考えます。このために、保険業法五十五の二の余剰金の分配に関する保険業法施行規則三十条の二、余剰金の分配の計算方法等で、死差益の一定比率の分配を義務づけ、株式会社についてもそれを準用するべきであるというふうに考えております。また、無配当保険についても、死差益が過大になる場合には、保険料の相殺等によって契約者負担の減額を義務づけるべきであるというふうに考えます。
海外に目を向けますと、ドイツやイギリスでは死差益の約九割、その他の国でも死差益の半分以上を返還するという明文化したルール、あるいは慣習がございます。一方、日本では、医療アクセスが非常に容易で、衛生環境や治安が良好ということもあって、世界的に見ても、契約者が亡くなることなく満期を迎える割合が高く、死差益が非常に拡大しやすい、いわば保険会社から見ればおいしい市場である。にもかかわらず、死差益返還に関する明確なルールがありません。とりわけ、株式会社の場合は、第一に保護されるべき契約者ではなくて、株主が優先されるケースが散見されます。
パネルはございませんが、四枚目にお配りしました表の資料を御覧ください。
こちらは、実際に二〇二五年度三月の決算の数値を確認したものですが、第一生命の利益四千八十億円のうち五百五十億円、かんぽ生命の利益千二百三十四億円のうち八十億円が配当として海外に流出しております。
また、外資系生命保険会社におきましては、アフラック四千二十九億円、マニュライフ九十四億円、プルデンシャル五百八十九億円と、この三社だけで四千七百十二億円が海外に流出しております。
この数値は純利益とイコールになっていますけれども、これは、彼らの日本法人が向こうの本国から見ると一〇〇%子会社ということになっていますので、その利益の配当性向一〇〇%、外国人比率一〇〇%ということでこの計算になっております。これらは、利差益や費差益ではなく、日本の規制の不備をついた死差損益が大半を占めております。実際に、これらの外資三社にとっては、日本が収益ドライバーとして大きな役割を果たしています。
以上の五社だけでも、株主配当で約五千億円超の流出が実際に発生していて、これらの例えば半分、二千五百億円が契約者配当などの形で国民に還元されていれば、毎年かなりの経済効果が見込めるとともに、多くの人の可処分所得向上に寄与できるというふうに考えます。
こうした過大な利益が生じる構造が放置されていることを背景として、フルコミッション型の完全歩合制給与形態という下で、無理をしてでも契約を取らないと生き残れないというふうな心理的圧力が保険会社の営業社員に強く重くのしかかった結果、プルデンシャルで見られたような架空取引であるとか名義貸しといったことが横行するような状況につながったものというふうに考えております。
保険業法というものは、保険は相互扶助のもので、利益は加入者みんなのものだという思想の上に成立した法律だというふうに理解しています。いま一度、この死差益は本来契約者が受け取るべき保護法益であるという観点から、規制の在り方を見直すべきではないかというふうに考えておりますが、金融庁、そして財務大臣のお考えはいかがでしょうか。
178井井上俊剛金融庁企画市場局長
お答え申し上げます。
保険会社は、契約者への配当を支払う場合には、保険業法上、公正かつ衡平な分配を行わなければならないこととされております。金融庁は、配当が契約者に対して不当な差別的取扱いをするものでないことや保険料率について、保険商品審査等を通じて確認しております。
契約者に対する還元の在り方につきましては、保険商品の設計に当たり、配当として還元するか、あるいは無配当とする代わりに保険料を下げるか、いずれかを優先するということについては、各保険会社の創意工夫の下、経営判断に委ねられることが重要だと考えております。
我が国の外資系保険会社は、一般に…
この発言のページ
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片山さつき(自民)財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)
大臣にもというお話があったので。
制度の整理としてはこういうことでございますが、今般プルデンシャル生命保険の営業者に対して非常に遺憾な事件が起きておりまして、今後こういうことが起きないようにどうするかということをやっているわけですから、様々な状況をきちっと調べて、適正な制度運用、国民から見て納得できるような制度運用に努めてまいりたいと思っております。
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180牧牧野俊一(参政)
ありがとうございました。
時間になりましたので、これで質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
この発言のページ