自由民主党の北神圭朗です。
本日は、参議院の緊急集会と議員任期特例のすみ分けについて申し上げます。
まず、これまでの議論の整理です。
先週、新藤筆頭幹事から、衆議院議員総選挙の延期及び参議院の緊急集会の射程の明確化に関し、解散から四十日以内に国政選挙の一体性が害されるほどの広範な地域で総選挙を実施することが困難な場合にこれを延期する明文規定を置くこと、及び参議院の緊急集会の射程の明確化について整理がなされたこと、この二点についてピン留めされたとの御発言がありました。
もう一つ、いわゆる選挙困難事態の認定基準として、一つは、国政選挙の一体性が害されるほど広範な地域で、二つ目には、適正な選挙実施が相当程度長期間にわたり困難である、すなわち広範性要件及び長期性要件が求められることもピン留めしてよいとの御発言もありました。
私も、これまでの議論を踏まえれば、先ほど維新の阿部委員からも話がありましたが、これらは多くの会派の共通認識となっていると意を同じくします。
そこで、四十日以内に選挙が困難な場合に参議院の緊急集会と議員任期特例のどちらで対応するのか、このすみ分けに関しては、相当程度長期間内に総選挙の実施が見通せるかどうかが決め手となります。四十日以内に選挙ができなかったとしても、一定の期間内にその実施が見通せる場合には、憲法が予定しているとおり、参議院の緊急集会によって対応すべきです。
他方で、相当程度長期間、選挙の実施が見通せない場合には、任期特例等により対応すべきだと考えます。これは、憲法第四十二条を根拠とする国会の二院制の原則から導かれます。長期間にわたり国会が開かれない場合、予算、条約、重要な法案を審議しなければいけない可能性が当然高まります。行政監視機能を発揮する必要性も高まります。やはり、衆議院も参議院も国会が全体として本格的に機能することが望ましいと考えるのであります。
では、相当程度長期間に関してはどこまで具体的に規定するのか。これについては、先週、國重筆頭幹事が、要件の核心部分は憲法に明確に定めるべきだとおっしゃいました。私も、ある程度具体的に規定する必要はあると考えます。
しかし他方で、そもそも議員任期特例の目的は、緊急事態にあっても国会が平時と同様に機能し、国民の生命や生活を守るために必要な立法措置、財政措置等を取れるようにすることにあります。このような重要な制度について、憲法上、例えば相当程度長期間は○○日間だとか、余りにも具体的に書き込み過ぎますと、合理的な解釈の余地すら狭まります。
極端に言えば、規定されている日数より一日ずれるから長期間とは言えないじゃないかといった極めて形式的な理由で、結局、制度が発動されないことになってしまう。本末転倒と言わざるを得ません。あるいは、その解釈をめぐって時間をいたずらに費やし、対応が遅くなってしまうこともあってはなりません。国会議員はいつ何どきも、国政を動かし、これに責任を持つ立場にあります。緊急事態であればなおさらであります。
以上、こうした観点をも考慮し、議員任期特例の要件の一つである相当程度長期間の具体的内容について、憲法に規定すべきことと法律に規定すべきことをどう振り分けるべきか判断する必要があるのではないでしょうか。今後もこの点について本審査会で議論を深めていただくことを求めて、私の意見とします。
17
西村智奈美(中道)
中道改革連合の西村智奈美です。初めて憲法審査会で発言します。
戦後日本の自由と平和の礎となってきた日本国憲法を尊重する立場から意見を述べます。
私たち中道改革連合としては、権力の濫用を防ぎ、個人の尊厳と自由を守るという基本政策の下、憲法議論に参画していくという立場です。
しかし、あえて申し上げれば、先週の審査会で日本維新の会の馬場元代表は、憲法論議の核心であるべき、権力の暴走につながるとの主張について、改憲反対ありきの常套句などと発言されました。権力の暴走は、ナチス・ドイツの例を始めとして現実的かつ真っ当な懸念です。こうした発言が相次ぐ中で、また中…
この発言のページ
18阿阿部圭史(維新)
緊急事態条項といった場合には、主に二つの要素を含みます。具体的には国会機能維持と内閣による国家機能維持です。これはほかの委員の方もるる言われております。
先ほど私の方から国会機能維持について見解を述べましたけれども、今回は内閣の国家機能維持について述べたいと思います。
日本維新の会、国民民主党、有志の会の三会派がまとめた憲法改正条文案は、緊急事態条項の二要素のうち国会機能維持のみについてまとめられております。また、五会派骨子案でも、国会機能維持のみについてまとめられております。その上で、緊急事態条項のもう一つの要素たる、緊急政令と緊急財政処分を含む内…
この発言のページ
19
浅野哲(国民)
国民民主党の浅野哲です。
本日は、緊急事態条項のイメージ案について、具体的な論点を幾つか挙げ、それらに対する意見を申し述べます。
第一に、参議院の緊急集会の射程、期間についてです。
緊急集会は、衆議院解散後、総選挙を経て特別会が召集されるまでの間、参議院が暫定的に国会機能を補う重要な制度です。しかし、あくまで一時的、限定的、暫定的な制度です。憲法五十四条一項は、解散から総選挙まで四十日以内、総選挙から国会召集まで三十日以内、合わせて最大七十日の衆議院不在を想定しています。
ここで、いわゆる四十日説は、総選挙までの期間を重視する点で理解できますが、…
この発言のページ
- (上の発言)
20
北神圭朗(自民)
自由民主党の北神圭朗です。
本日は、参議院の緊急集会と議員任期特例のすみ分けについて申し上げます。
まず、これまでの議論の整理です。
先週、新藤筆頭幹事から、衆議院議員総選挙の延期及び参議院の緊急集会の射程の明確化に関し、解散から四十日以内に国政選挙の一体性が害されるほどの広範な地域で総選挙を実施することが困難な場合にこれを延期する明文規定を置くこと、及び参議院の緊急集会の射程の明確化について整理がなされたこと、この二点についてピン留めされたとの御発言がありました。
もう一つ、いわゆる選挙困難事態の認定基準として、一つは、国政選挙の一体性が害されるほど広範な地域で、二つ目には、適正な選挙実施が相当程度長期間にわたり困難である、すなわち広範性要件及び長期性要件が求められることもピン留めしてよいとの御発言もありました。
私も、これまでの議論を踏まえれば、先ほど維新の阿部委員からも話がありましたが、これらは多くの会派の共通認識となっていると意を同じくします。
そこで、四十日以内に選挙が困難な場合に参議院の緊急集会と議員任期特例のどちらで対応するのか、このすみ分けに関しては、相当程度長期間内に総選挙の実施が見通せるかどうかが決め手となります。四十日以内に選挙ができなかったとしても、一定の期間内にその実施が見通せる場合には、憲法が予定しているとおり、参議院の緊急集会によって対応すべきです。
他方で、相当程度長期間、選挙の実施が見通せない場合には、任期特例等により対応すべきだと考えます。これは、憲法第四十二条を根拠とする国会の二院制の原則から導かれます。長期間にわたり国会が開かれない場合、予算、条約、重要な法案を審議しなければいけない可能性が当然高まります。行政監視機能を発揮する必要性も高まります。やはり、衆議院も参議院も国会が全体として本格的に機能することが望ましいと考えるのであります。
では、相当程度長期間に関してはどこまで具体的に規定するのか。これについては、先週、國重筆頭幹事が、要件の核心部分は憲法に明確に定めるべきだとおっしゃいました。私も、ある程度具体的に規定する必要はあると考えます。
しかし他方で、そもそも議員任期特例の目的は、緊急事態にあっても国会が平時と同様に機能し、国民の生命や生活を守るために必要な立法措置、財政措置等を取れるようにすることにあります。このような重要な制度について、憲法上、例えば相当程度長期間は○○日間だとか、余りにも具体的に書き込み過ぎますと、合理的な解釈の余地すら狭まります。
極端に言えば、規定されている日数より一日ずれるから長期間とは言えないじゃないかといった極めて形式的な理由で、結局、制度が発動されないことになってしまう。本末転倒と言わざるを得ません。あるいは、その解釈をめぐって時間をいたずらに費やし、対応が遅くなってしまうこともあってはなりません。国会議員はいつ何どきも、国政を動かし、これに責任を持つ立場にあります。緊急事態であればなおさらであります。
以上、こうした観点をも考慮し、議員任期特例の要件の一つである相当程度長期間の具体的内容について、憲法に規定すべきことと法律に規定すべきことをどう振り分けるべきか判断する必要があるのではないでしょうか。今後もこの点について本審査会で議論を深めていただくことを求めて、私の意見とします。
21
寺田稔(自民)
自由民主党の寺田稔でございます。
選挙困難事態の認定期間における解散権の在り方、また内閣不信任決議の禁止の是非について意見を申し上げたいと思います。
本審査会においては、令和四年以降、緊急事態をテーマとする議論が精緻に積み重ねてこられました。その中で、緊急事態の発生により選挙の実施が困難な事態と認定をされた場合の効果として、国会機能を維持をするために議員任期を延長するという以上、国会の閉会あるいはまた内閣による衆議院の解散は禁止をされるべきであるという意見が、自民、維新、国民、公明、有志の五会派から開陳をされたところであります。また、その他会派の委員…
この発言のページ
22
古屋圭司(自民)
名札を立てている議員もおらないようですし、また、予定していた時間が経過いたしましたので、今回はこれにて討議は終了いたします。
次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。
午前十一時十九分散会
この発言のページ