棚橋泰文 (自由民主党)

2026年4月23日・第221回国会 衆議院 憲法審査会 第4号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 31 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 36 発言)

自由民主党・無所属の会の棚橋泰文でございます。

本日は、緊急事態条項、特に私自身がある意味では当時非常に深く悩んだ緊急財政処分について申し上げたいと思います。

COVID―19、新型コロナ感染症はあれだけの被害を世界そして日本に及ぼし、日本においては、本当に多くの医療関係者、あるいは多くの方のいろいろな自粛等で苦労しながらも抑えていただき、また、残念なことに亡くなられた方もいらっしゃれば、まだ後遺症が残っている方もいらっしゃいますので、それぞれお悔やみとお見舞いを申し上げます。

このお話をするのは、私、令和二年ないし令和二年度、西暦でいいますと二〇二〇年から二〇二〇年度、衆議院の予算委員長を務めさせていただきまして、この通常国会では、一月に前年度の補正予算、その後、本予算、そして一次補正で、いわゆるワクチンの簡単に言うと手付金に充てる、新型コロナウイルス感染症に係る感染拡大防止策に要する経費その他の同感染症に係る緊急を要する経費以外には使用しないということではありましたが、十兆円の予備費を組んだ第二次補正予算でございまして、これが緊急性を持つということはある意味では与野党共に理解が得られていたと思っておりまして、この補正予算の審議は衆議院では八時間で終わらせていただき、参議院に送付をいたしました。

このときに皆が思っていたのは、スピードが遅れれば遅れるほど国民の生命に関わる、しかし一方で、今でも百兆を少し上回る予算で、当時、十兆円の予備費というのは、これは、財政民主主義という観点から、果たしていかに議会が決めていいか、また、憲法にはこの点についての何の制約もないけれども、十兆円、今申し上げた目的とはいえ、政府が使える補正の予算を組んでいいのかというのは、どこも悩んだことではないか。私もそうでしたが、それらを乗り切ってそういう形で進めたわけでございます。

この点については、衆議院が解散・総選挙となっておりませんでしたので審議ができ、また、審議も八時間、そして、基本的質疑においては全大臣出席のところを関係大臣のみ出席、最初から最後まで、そういうことで与野党で協力していただいて進めましたが、もし、あのとき衆議院が解散・総選挙になっていたらどうなるだろうと思うと、今でも背筋が寒い思いでございます。

参議院における憲法上の緊急集会でできるのかもしれませんが、できるのかもしれませんがというのは、私の浅い読み方では、そもそも衆議院に先議権がある予算を緊急集会でどのようにしていくのか。また、その後、衆議員が選ばれた中で、反対が多い場合、これが無効となる。そして、そのような予算の十兆円で、当時、残念なことに日本国内ではワクチンそれから治療薬がございませんでしたので、海外から買わざるを得ない中で、率直に言って奪い合いでございました。そんな中において、いかなるお金を出せるかというのが大きいわけですが、海外の企業がこの条項を読んだときに、参議院の緊急集会でプラスされてオーケーと出しても、衆議院で否決された場合、このお金が取消しになるのではないかという疑念を持たれれば日本には来ないわけです。

やはりこういった部分において、先ほどまさに玉木代表が、民主主義の基盤を整えるという部分と、それから国民の生命財産を守るという観点から、ここは残念なことにまだ欠けている部分、是非この部分を可及的速やかに詰めて進めていただきたい。

以上でございます。

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