自由民主党の和田義明です。
発言の機会をいただきまして、誠にありがとうございます。
冒頭の新藤筆頭幹事からの緊急事態条項全般にわたる御発言を受け、また、先ほどの鬼木幹事からの緊急政令制度を設ける必要性などについての御発言を受け、私からは、緊急時において必要な国費の支出その他の財政上の処分を行えるようにするための緊急財政処分制度について、私なりの意見を述べさせていただきたいと思います。
まず、緊急財政処分制度の前提として、憲法七章が定める財政制度の概要について申し述べます。
憲法第八十三条は、国の財政処理には国民の代表機関たる国会の決議が必要であるとし、財政民主主義の原則を示しております。これは財政全般に通ずる基本原則であります。さらに、第八十四条で、租税の賦課、変更は法律によるべきこと、第八十五条で、国費支出、国債発行は国会の決議に基づくこととされております。そして、第八十六条では、国の歳入歳出全てを編入する予算を内閣が作成し、国会が審議、議決する仕組みとなっております。その上で、第八十七条では、予見し難い予算の不足に充てるための予備費制度を設けて、内閣の責任でこれを支出することができるとする一方で、事後の国会承認を必要としております。
これらの規定により、現行憲法では、国民の代表である国会が国の財政を統制する体制が確立されております。すなわち、国が国費の支出その他の財政上の処分を行うためには例外なく予算などの国会の議決が必要であり、その範囲内でのみしか行うことができないということになっております。
平時において、国民の代表機関である国会が国の財政を統制するという憲法上の原則は極めて重要です。しかし、緊急事態に陥り、国会が機能不全に陥った場合、国家はどのように行動することになるのでしょうか。立法機能について言えば、憲法上に緊急政令制度があれば、内閣が政令により法律に代わって必要な措置を講じることができます。
しかし、必要な措置を講じる法的な根拠があったとしても、憲法第七章の規定のとおり、国の活動に必要な国費の支出その他の財政上の処分には予算の裏づけがなければなりません。この対策として予算には予備費が設けられており、予算にない新たな費目への支出の必要が生じたり、金額に不足が生じたりしたときは、予備費が支出できます。しかし、予備費で対応できない支出が必要になれば、本来補正予算を成立させなければなりませんが、国会が機能不全に陥っている状況ではそれもできません。特に、大規模自然災害やパンデミックに即座に対応するためには、大規模で迅速な国費の支出が必要になります。
こうした状況に対応するために必要になるのが緊急財政処分の制度でございます。すなわち、本来、国費の支出など財政上の処分は予算を始めとして国会の議決に基づくことが必要なところ、内閣に臨時に必要な財政上の処分を行う権限を与え、事後的に国会が承認を行うというものであります。
この財政上の処分としては、具体的には、例えば、予算に上げられた金額を超えた国費の支出、予算に上げられていない費目への国費の支出、さらには、その国費の支出に必要となる財源を調達するために予算総則に定める国債発行限度額を超えて起債することなどが挙げられます。
以上のように、いかなる緊急事態においても国民の生命財産を守り抜くために必要な措置の法的根拠となる緊急政令と、そして予算に代わって国費の支出の根拠となる緊急財政処分の制度がセットで必要であります。
本日は私の意見を申し上げましたが、次週、本審査会においてこの緊急財政処分も含めて緊急事態条項をテーマとして集中的に討議を行うことを私からも提案いたします。
以上でございます。
19
古屋圭司(自民)
今、阿部委員から玉木委員に対して質問がありました。もうほとんど残りの時間がありませんが、簡潔にお答えいただけるなら、これを許します。
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20
玉木雄一郎(国民)
先ほど私の発言の中でも申し上げましたけれども、九条二項で禁止されている戦力として位置づけるべきだというのが私たちの考えです。
その上で、やり方については、法形式上は、九条二項を削除するという御党と同じような考えと、やはり九条一項、二項はすごく思いのこもった条文なので、それは維持した上で、以前の維新案にあったような、二項の範囲内で書くのではなくて、二項の例外として位置づける実力組織として自衛隊、そしてその行使する自衛権を位置づけるというのが私たちの考えです。
ただ、戦後平和国家として歩んできたこの歩みも非常に大事なので、戦力として位置づけた上で、自衛隊…
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21
浅野哲(国民)
国民民主党の浅野哲です。
今後の憲法審査会の議論の進め方について意見を申し述べます。
まず、私たちが共通認識として持つべきものは、審査はそれ自体が目的ではないということです。憲法審査会は、日本国憲法及びこれに密接に関連する基本法制を調査し、憲法改正原案や憲法に係る改正の発議又は国民投票に関する法律案等を審査するための機関です。したがって、当面の活動目的は明確です。第一に憲法改正原案の構築、第二に憲法改正手続環境の整備、この二つに絞って議論を前に進めるべきであります。
第一に、まずは選挙困難事態における国会機能維持に論点を固定し、議論を着実に前進させ…
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- (上の発言)
22
和田義明(自民)
自由民主党の和田義明です。
発言の機会をいただきまして、誠にありがとうございます。
冒頭の新藤筆頭幹事からの緊急事態条項全般にわたる御発言を受け、また、先ほどの鬼木幹事からの緊急政令制度を設ける必要性などについての御発言を受け、私からは、緊急時において必要な国費の支出その他の財政上の処分を行えるようにするための緊急財政処分制度について、私なりの意見を述べさせていただきたいと思います。
まず、緊急財政処分制度の前提として、憲法七章が定める財政制度の概要について申し述べます。
憲法第八十三条は、国の財政処理には国民の代表機関たる国会の決議が必要であるとし、財政民主主義の原則を示しております。これは財政全般に通ずる基本原則であります。さらに、第八十四条で、租税の賦課、変更は法律によるべきこと、第八十五条で、国費支出、国債発行は国会の決議に基づくこととされております。そして、第八十六条では、国の歳入歳出全てを編入する予算を内閣が作成し、国会が審議、議決する仕組みとなっております。その上で、第八十七条では、予見し難い予算の不足に充てるための予備費制度を設けて、内閣の責任でこれを支出することができるとする一方で、事後の国会承認を必要としております。
これらの規定により、現行憲法では、国民の代表である国会が国の財政を統制する体制が確立されております。すなわち、国が国費の支出その他の財政上の処分を行うためには例外なく予算などの国会の議決が必要であり、その範囲内でのみしか行うことができないということになっております。
平時において、国民の代表機関である国会が国の財政を統制するという憲法上の原則は極めて重要です。しかし、緊急事態に陥り、国会が機能不全に陥った場合、国家はどのように行動することになるのでしょうか。立法機能について言えば、憲法上に緊急政令制度があれば、内閣が政令により法律に代わって必要な措置を講じることができます。
しかし、必要な措置を講じる法的な根拠があったとしても、憲法第七章の規定のとおり、国の活動に必要な国費の支出その他の財政上の処分には予算の裏づけがなければなりません。この対策として予算には予備費が設けられており、予算にない新たな費目への支出の必要が生じたり、金額に不足が生じたりしたときは、予備費が支出できます。しかし、予備費で対応できない支出が必要になれば、本来補正予算を成立させなければなりませんが、国会が機能不全に陥っている状況ではそれもできません。特に、大規模自然災害やパンデミックに即座に対応するためには、大規模で迅速な国費の支出が必要になります。
こうした状況に対応するために必要になるのが緊急財政処分の制度でございます。すなわち、本来、国費の支出など財政上の処分は予算を始めとして国会の議決に基づくことが必要なところ、内閣に臨時に必要な財政上の処分を行う権限を与え、事後的に国会が承認を行うというものであります。
この財政上の処分としては、具体的には、例えば、予算に上げられた金額を超えた国費の支出、予算に上げられていない費目への国費の支出、さらには、その国費の支出に必要となる財源を調達するために予算総則に定める国債発行限度額を超えて起債することなどが挙げられます。
以上のように、いかなる緊急事態においても国民の生命財産を守り抜くために必要な措置の法的根拠となる緊急政令と、そして予算に代わって国費の支出の根拠となる緊急財政処分の制度がセットで必要であります。
本日は私の意見を申し上げましたが、次週、本審査会においてこの緊急財政処分も含めて緊急事態条項をテーマとして集中的に討議を行うことを私からも提案いたします。
以上でございます。
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秋葉賢也(自民)
自由民主党の秋葉賢也です。
御指名をいただき、ありがとうございます。
まずは、この憲法審査会、なかなか開かれないという時期もございました。今国会でこうして順調に開催できますことを関係者の皆様に心より御礼を申し上げたいと思います。
私からは、この憲法審査会の今後の進め方について一言申し上げたいと思います。
従来と変わったのは、所属の会派の構成が少し変わりました。立憲と公明さんが合併をして中道になった。そして、参政党、みらいさんからの参画もあった。こういった一定の変化はありますけれども、憲法審査会が長年にわたって積み上げてきた議論というのがございます…
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古屋圭司(自民)
今、おおむね予定した時間が経過をいたしましたので、これにて今日の討議は終了をさせていただきます。ありがとうございました。
次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。
午前十一時十八分散会
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