二〇二二年の八月に行われましたNPTの運用検討会議、これは、先ほど来委員もおっしゃられましたとおり、ロシアによるウクライナ侵略の開始が始まって約半年後に行われたわけであります。会議においては、この侵略をめぐって各国からロシアに対する強い批判が行われて、ロシアからは自らの言動を正当化する発言が繰り返されるなど、厳しい対立構造が存在いたしました。
そのような中、議長や締約国の間でコンセンサス形成のための懸命な外交努力が払われ、会議中盤には成果文書案についておおむね各国の間で見解が一致しつつありました。しかしながら、最終日、ロシアはウクライナをめぐる立場の乖離を理由にコンセンサスをブロックし、成果文書案は採択できなかった次第であります。
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吉田宣弘(中道)
中道の吉田でございます。
得難い時間をいただきまして、本当に感謝申し上げます。
早速質問に入らせていただきます。
現行の国家安全保障戦略には次のような記載がございます。我が国の安全保障上の目標を達成するための戦略的なアプローチとそれを構成する主な方策として、危機を未然に防ぎ、平和で安定した国際環境を能動的に創出し、自由で開かれた国際秩序を強化するための外交を中心とした取組の展開の中に軍備管理・軍縮・不拡散という項目がございます。この項目では、我が国周辺における核兵器を含む軍備増強の傾向を止め、これを反転させ、核兵器による威嚇等の事態の生起を防ぐこと…
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28中中村仁威外務省総合外交政策局軍縮不拡散・科学部長
核兵器不拡散条約、NPTでございますが、核軍縮、核不拡散、そして原子力の平和利用を三本柱とし、核兵器国と非核兵器国の双方が広く参加する唯一の普遍的な枠組みでございます。
NPTは、国際的な核軍縮・不拡散体制の礎石として、これまで国際社会の平和と安全の維持に貢献してまいりましたが、安全保障関係が厳しさを増す中、核兵器のない世界に向けた道のりが一層厳しくなり、NPT体制の維持強化が必要になっているところでございます。
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吉田宣弘(中道)
厳しさも御答弁いただきましたけれども、前回の、二〇二二年の八月のこのNPT、核兵器不拡散条約再検討会議における最終成果文書の取りまとめが、これがかないませんでした。このかなわなかったことについて外務省はどのように認識しているかについてお聞かせください。
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- (上の発言)
30中中村仁威外務省総合外交政策局軍縮不拡散・科学部長
二〇二二年の八月に行われましたNPTの運用検討会議、これは、先ほど来委員もおっしゃられましたとおり、ロシアによるウクライナ侵略の開始が始まって約半年後に行われたわけであります。会議においては、この侵略をめぐって各国からロシアに対する強い批判が行われて、ロシアからは自らの言動を正当化する発言が繰り返されるなど、厳しい対立構造が存在いたしました。
そのような中、議長や締約国の間でコンセンサス形成のための懸命な外交努力が払われ、会議中盤には成果文書案についておおむね各国の間で見解が一致しつつありました。しかしながら、最終日、ロシアはウクライナをめぐる立場の乖離を理由にコンセンサスをブロックし、成果文書案は採択できなかった次第であります。
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吉田宣弘(中道)
非常に残念なことでございます。
ロシアの言い分については私もコメントを避けたいと思っておりますが、二〇二二年の八月のNPT、核兵器不拡散条約再検討会議において、過去に例が見られなかった事象として、同盟国の差しかける核の傘を自衛の手段とする日本やNATO諸国など、いわゆる傘国と言われる諸国に対する容赦ない批判が展開されたということが挙げられます。
例えば、会議では、安全保障戦略における核兵器の役割を低減する責任は核保有国だけにあるわけではない、核の傘の下にある国は、抑止という自分たちにとっての利益を唱道し続けることで状況を悪化させ、現在進行中の核保有を…
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32中中村仁威外務省総合外交政策局軍縮不拡散・科学部長
二〇二二年のNPT運用検討会議でございますが、御指摘のように、いわゆる核の傘国、これに対する批判が幾つかの国から行われたわけです。これは、欧州で行われております核共有や米国の拡大抑止に対する批判でございました。
そもそも、拡大抑止を含む我が国の安全保障政策、これは、侵略を抑止し、自国の安全を確保するとともに、地域の平和と安定を維持するためのものであって、NPT上の義務に完全に整合的であると日本政府は考えております。
そして、我が国の安全保障政策においては、国家安全保障戦略を含む三文書等の公表を始めとしまして、様々な機会を捉えて、透明性を持って各国にし…
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吉田宣弘(中道)
外務省のお取組には敬意を表したく存じます。ただ、残念ですが、今年行われたNPT、核兵器不拡散条約の再検討会議でも最終成果文書の取りまとめがかないませんでした。
その上で、政府はこの検討会議においてどのような主張を展開したのかについて答弁をいただければと思います。
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