磐田朋子芝浦工業大学副学長・システム理工学部教授

2025年2月19日・第217回国会 参議院 資源エネルギー・持続可能社会に関する調査会 第3号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 39 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 93 発言)

ありがとうございます。

どうしても、日本に住んでいるとなかなか温暖化の影響というものを如実に感じにくいのかなというふうには思っております。例えば、ヨーロッパでは温暖化に伴って追い出されてしまった難民の人たちが押し寄せている問題であったり、あるいはもう少し局所的な地域で温暖化による洪水が起こっていたり、日本でも最近だと豪雨があったりといった形で少しずつ肌身で感じ始めてはおりますけれども、その辺りの実感がなかなか得られないような日本の中で、温暖化に対する理解がなかなか得られない状況なのかなというふうにもちょっと想像はしておりますが。

ただ一方で、この温暖化対策を進めないと、そういった企業にとっても産業にとっても、緩やかな気候変動の中であれば成立した産業というものが非常に被害を被ることが分かってきた中で、日本として経済的なバランスを考えながら進めない道はないだろうというふうに考えております。

アメリカがそのような形で言っているのは本音なのか建前なのかといったところの話はあると思います。例えば、先ほど石川先生の方からもお話ありましたけれども、アメリカはエネルギー産業を抱えていて雇用をいっぱい抱えている中で、その人たちを守りながらも、守りながらという政策を打つというときに、どうしてもその脱炭素化にもろ手を挙げて賛同するという方向にはならないのではないかというふうに思っております。

ヨーロッパでも石炭産業が盛んに行われていた中で脱炭素化が進められたのは、やはりそうした化石燃料系の産業の人たちを、職業トレーニング、新しい産業に移行できるようなトレーニングを併せてやったからこそあのような形でEU全体が前を向いているというところに至ったのかなと思っていますので、必ずしも、アメリカが脱炭素に対して後ろ向きになったから、日本も何か不利益を被るのを避けるために後ろ向きになるという必要はなくて、日本は日本で勝ち筋を考えていくというところが非常に重要かなと思っております。

以上です。

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