ありがとうございます。
大変重要な質問であり、難しい質問だというふうに思っております。
国際法は、少し説明を補足させていただくと、大きく二層構造になっているというふうに言ってもいいんだと思うんですね。つまり、歴史的に言えば、伝統的に国家間での活動を規律してきた、その領土保全原則だとか、あるいは主権平等原則だとかといったような国家間、主権国家が従来遵守してきたものと、これに対してもう一つが、現代国際法において新たに国際社会の法益を中心として組み立ててきた、人権問題だとか環境問題だとか、あるいは人道法の問題だとかというような形での法規則というのがあると。で、日本が果たすべき役割というのは、もちろん両方の法規則を発展、それからそれを実施するというところに注力すべきというふうに思います。ただ、それはあくまでもバランスよく行われなければならないんだろうというふうに思いますね。
今回のロシア・ウクライナ戦争の一つの教訓というのは、まだ終わってないですけれども、教訓めいたものを申し上げれば、先ほどおっしゃったように、ロシア自身はその伝統的な国際法規則を破るつもりはないということは再三再四言っているわけです。これはほかの主権国家も同様だろうというふうに思うんですね。むしろ新たに展開している現代的な国際法規則というものをいかに発展させていくかというところが焦点だろうというふうに思います。
ただ、こういった新しい規則というのは、一直線に目的が達成できるように作られていくわけではなくて、紆余曲折、場合によっては後戻りしながら徐々に進んでいくものだろうというふうに思うわけです。今回の戦争で仮に後退すると、その新しい規則が仮に後退するものだとしても、行く行くは前進するように働きかけていくと。その意味で、日本が多数国間の枠組みにおいてロシアの行為を非難し続けるというのは決して無駄ではないというふうに考えています。
お答えになっているかどうか分かりませんけれども、そのとおり考えます。
11広広瀬佳一防衛大学校人文社会科学群教授
御質問ありがとうございます。
この北朝鮮の問題というのは、例えば今日お話ししたNATOのこれまでの政策の深化とか、そういう中で必ずしも予期されていなかった問題でして、例えばNATOが戦略概念を改定したときにも、そこで記されていたインド太平洋への関心、あるいはインド太平洋の問題が欧州大西洋に非常に重要な意味があるというのは、あくまでも、これは明記はしていませんけれども、中国であります。特に、北極海が温暖化によって通りやすくなることによって、中国が北極海からヨーロッパにも進出をしてくる可能性があるとか、そういった問題で中国に対する注意というのは向けられてい…
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12小小泉悠東京大学先端科学技術研究センター准教授
どうもありがとうございます。
まず、そもそも北が今ロシアに対して一番大きな貢献ができている分野は何かというと、人間と弾だと思うんですよね。さっきロシア軍が年間一千万発撃つというお話を申し上げましたけど、北朝鮮、去年一年間で六百万発ぐらいの弾をロシア軍に供与したと言われています。二〇二三年には五百万発弱だったと言われています。それから、ロシア軍の火力の実は半分から六割ぐらいって北朝鮮由来なんですよね、今や。だから、北朝鮮がこの巨大な軍事工業力を持っていて、それでロシアを支えているというところにこの取引が生まれちゃっている余地があるわけです。
やっぱりい…
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永井学(自民)
ありがとうございました。
それでは、あと一問、酒井参考人にお伺いをしたいと思います。
若干、先ほどの御説明の、何かちょっと本当に総括的というか、またダブるような部分があると思うんですけれども、お伺いしたいと思います。
ウクライナ戦争において、ロシアはウクライナの主権と領土一体性を侵害し、武力不行使原則に違反するとともに、ブチャでの虐殺を始め様々な国際人道法違反を行っております。国連憲章の下、国際の平和と安全の維持に主要な責任を負う常任理事国の一つであるロシアによるそれらの行為は、国際秩序の根幹を揺るがすものであると考えます。
こうしたロシアに対し…
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- (上の発言)
14酒酒井啓亘早稲田大学法学学術院教授
ありがとうございます。
大変重要な質問であり、難しい質問だというふうに思っております。
国際法は、少し説明を補足させていただくと、大きく二層構造になっているというふうに言ってもいいんだと思うんですね。つまり、歴史的に言えば、伝統的に国家間での活動を規律してきた、その領土保全原則だとか、あるいは主権平等原則だとかといったような国家間、主権国家が従来遵守してきたものと、これに対してもう一つが、現代国際法において新たに国際社会の法益を中心として組み立ててきた、人権問題だとか環境問題だとか、あるいは人道法の問題だとかというような形での法規則というのがあると。で、日本が果たすべき役割というのは、もちろん両方の法規則を発展、それからそれを実施するというところに注力すべきというふうに思います。ただ、それはあくまでもバランスよく行われなければならないんだろうというふうに思いますね。
今回のロシア・ウクライナ戦争の一つの教訓というのは、まだ終わってないですけれども、教訓めいたものを申し上げれば、先ほどおっしゃったように、ロシア自身はその伝統的な国際法規則を破るつもりはないということは再三再四言っているわけです。これはほかの主権国家も同様だろうというふうに思うんですね。むしろ新たに展開している現代的な国際法規則というものをいかに発展させていくかというところが焦点だろうというふうに思います。
ただ、こういった新しい規則というのは、一直線に目的が達成できるように作られていくわけではなくて、紆余曲折、場合によっては後戻りしながら徐々に進んでいくものだろうというふうに思うわけです。今回の戦争で仮に後退すると、その新しい規則が仮に後退するものだとしても、行く行くは前進するように働きかけていくと。その意味で、日本が多数国間の枠組みにおいてロシアの行為を非難し続けるというのは決して無駄ではないというふうに考えています。
お答えになっているかどうか分かりませんけれども、そのとおり考えます。
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永井学(自民)
ありがとうございます。
以上です。
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猪口邦子(自民)
それでは、杉尾秀哉君。
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杉尾秀哉(立憲)
立憲民主党の杉尾と申します。
三人の先生方、本当に貴重な御意見ありがとうございました。
今、ちょうど渦中ですので、なかなかはっきりしたことを言いにくいとは思うんですけれども、非常にシンプルな質問です。
米ロの高官が接触をして、トランプ政権、人によって言うことが全然違うみたいですけれども、今月の下旬にも首脳会談が行われるという中で、この米ロ交渉がうまくいくか否か、それについてお三方の見通しをできるだけコンパクトにまず教えていただきましょう。酒井先生から。
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