小泉悠東京大学先端科学技術研究センター准教授

2025年2月19日・第217回国会 参議院 外交・安全保障に関する調査会 第2号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 12 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 90 発言)

どうもありがとうございます。

まず、そもそも北が今ロシアに対して一番大きな貢献ができている分野は何かというと、人間と弾だと思うんですよね。さっきロシア軍が年間一千万発撃つというお話を申し上げましたけど、北朝鮮、去年一年間で六百万発ぐらいの弾をロシア軍に供与したと言われています。二〇二三年には五百万発弱だったと言われています。それから、ロシア軍の火力の実は半分から六割ぐらいって北朝鮮由来なんですよね、今や。だから、北朝鮮がこの巨大な軍事工業力を持っていて、それでロシアを支えているというところにこの取引が生まれちゃっている余地があるわけです。

やっぱりいろんな穴が空いていて、北朝鮮に本来渡るべきじゃないものが渡ってしまっていたということを反省しなければいけないと思いますし、他方で、完全に日本だけで封じ込め切ることも絶対できないわけですよね。ですから、さっき広瀬先生がおっしゃった韓国との協力というのも、広く網を掛けるような協力をアジア全体でやっていけないのかと。これは、更に言うと、ヨーロッパの工業国家とも連携しなければできないわけです。工作機械であるとか、それを動かしているソフトウェアであるとか、そのメンテナンス用部品であるとかですね。

今直接的に問題になっているのは、ロシアに対する工作機械の流出がまだ止まっていないということなんですよね。これ、フィナンシャル・タイムズの調査報道を読んでいると、日本からはほぼ止まっているんだけど、やっぱり韓国、台湾からかなり漏れちゃっている部分があるであるとか。で、恐らく同じことが北朝鮮に対しても起こっているはずなんですよね。又は、それぞれで取り締まっているんだけどちゃんとうまく連携できていないであるとか、ちょっとこの辺私は専門外ですが、そういったところで私たちができることというか改善できることがもっとあるんじゃないかなと。

なおかつ、恐らくこれは法制度とかの問題にかなり絡んでくるので、本当に立法府の先生方に是非是非御協力をいただきたいところだと思います。

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