東野篤子筑波大学教授

2025年3月13日・第217回国会 参議院 予算委員会公聴会 第1号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 197 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 231 発言)

金子先生、貴重な質問をどうもありがとうございます。

まず一点目の御質問でございますけれども、私が御説明した例えばその歴史観であるとか国家観のようなものというのは、国際法的には一切の裏付けはないということです。国際法的に説明することはできないということです。そして、シンプルに、武力による現状の変更は国連憲章違反、これでもう一言で終わってしまうという話でありますので、いかなることをしても、国連常任安保理理事国であるロシアがこのようなことに、行為に出るということの正当性はないということであります。

もっとその国連安保理ということで言うのならば、ロシアは国連安保理の常任理事国でありましたので、仮にロシアが主張するようなドンバスでの虐殺とかが行われていたのであれば、ロシアは国連安保理という場をフルに活用してその問題を国際的に提示すればよかったのですが、ロシアは全面侵略の前にはそれはほとんどせず、そして全面侵攻が行われた後に国連安保理の緊急会合を度々招集して自国の立場を説明しようとしていますけれども、これは国連の安保理の使い方としてもいかがなものであろうかというふうに考えます。

二点目なんですけれども、必ずしも国際法に則してというお答えにはならないかもしれませんけれども、日本の、復興が行われたときの日本の関わり方でございます。

まず、日本の支援との関わりからお話をさせていただきたいのですが、先生方に事前にお配りをさせていただきました、私が以前書かせていただいた日本の支援の実態ということ、これに絡めてお話をいたしますと、日本は今この戦争が行われている真っただ中においても大変に重要な支援をいたしており、それは例えば地雷除去支援というもの、これが大変重要であります。

ウクライナは現在、世界最大の地雷原になってしまいました。北海道と東北地区を合わせたよりも大きな面積に地雷が埋まっている状況で、これを取り除くためには十年とも二十年とも言われています。日本は、侵略が始まった以降から、始まって以降、この地雷の除去のための様々な機器を提供しており、そしてこれが非常にウクライナにおいては評価されていますけれども、何分その地雷原が余りにも大きいためにほとんど追い付かない状況であります。ですので、復興を考えるときにはやはりきれいな状態、安全な状態にしなければならないということを考えると、この地雷除去支援ということは日本の強みとしてどんどん行っていかなければならないというふうに、ならないのではないかというふうに考えます。

また、日本の場合、その軍事的な支援というのが非常に難しい。いろいろな議論が行われておりますけれども、なかなか軍事的な支援を直接的に行うことは大変難しいと思いますけれども、例えば司法外交というような、そういった手段もあろうかというふうに思います。

この司法外交は、例えばウクライナで様々に言われている汚職の問題に関して、その汚職の度合いをできるだけ少なくする、そしてG7の国だったりEUの国だったりの基準に近づけていくという必要があるわけですね。どんなに支援をしても、やはり汚職でそれが吸い取られてしまうようなことになると支援は有効性を持ちません。ですので、日本として、この司法外交の一環として、EUの加盟基準にできるだけウクライナが近づくような汚職撲滅を日本としても手伝っている。これは昔から、G7大使グループですとか、それから新たに始めて、戦争が始まってから新たに始まった司法外交の試みなどでこういったその汚職撲滅のための支援が行われているということなんですね。なので、こういったその日本の強み、日本外交の強みだったり日本の海外支援の強みだったりということを私はより生かしていく。

そして、それをどのように復興に結び付けていくのかということですけれども、やはりそういった社会的な立て直しと、元からある問題の立て直しと、戦争によって傷ついた社会の立て直しが今後はより連関してくるような状況になってくるかと思いますので、そういった形で日本が関わっていくのが私は非常に望ましいのではないかと考えております。

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