東野篤子筑波大学教授

2025年3月13日・第217回国会 参議院 予算委員会公聴会 第1号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 177 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 231 発言)

徳永先生、貴重な質問をどうもありがとうございます。

今後のその米欧関係の大きなピクチャーということで御質問いただいたのではないかと思いますけれども、まず、EUとしては、あるいはEUに限らずNATO、ヨーロッパ諸国としては、やはりアメリカが仲介役を逆に果たさない停戦というのは実効性に乏しいだろうということは合意ができているのだろうと思います。ただ、そのときにトランプ政権が推進しようとする停戦案が果たして確実性が高いものなのか、あるいは一方的にウクライナに犠牲を強いるものではないのかということに関しては懸念があるということなのです。

なので、アメリカがリーダーシップを持つこと、そしてアメリカが主導して、アメリカとウクライナだけではなく、アメリカとロシアとの間で十分な対話が行われることについてはヨーロッパ諸国は極めて強く歓迎をしているのですが、その内容がどのようなものになるのかということについて若干の懸念がないわけではないということだと思います。ですので、仲介は必ず必要ということなんですね。

やはり日本では、トランプ大統領とゼレンスキー大統領だったりプーチン大統領、あるいはトランプ政権が推進する停戦案にその焦点が行きがちですが、実は今回の達成したという、何らかの形でアメリカとウクライナとの間で共同声明に達したわけですけれども、あの原案はフランスのマクロン大統領が、まずは空と海とエネルギーインフラの停戦を三十日間やって、その後それが実効的であればその次の段階に入るというものでございました。

なので、原案はフランスであり、それをアメリカが支える形で、また、ごめんなさい、イギリスが支える形で、そしてイギリスがアメリカの当局に渡って様々な調整をした結果、空と海ではなく、陸、地上の停戦も含めて、エネルギーインフラも含めて三十日間ということになっておりましたので、ヨーロッパの今最大の関心としては、ヨーロッパが思うあるべき停戦の姿をどのようにアメリカのトランプ政権にインプットして、どのようにそれを生かしてもらうのかということ、そしてどうやってヨーロッパを交渉の席に一緒に入れてもらえるのかということであります。

そして、将来像なんですけれども、今、未曽有の規模でアメリカとヨーロッパが離れていっている状況ではあるかと思います。なので、ヨーロッパが自分たちの身は自分たちで守らなければならないという意識がますます高まっているのですが、これは何もトランプ政権で始まったことではなく、共和党、民主党問わず、アメリカの各政権はヨーロッパに自分たちの身は自分たちで守れるようにということはずっと一貫して言い続けてきている、これはアメリカの一貫した立場であるということなんですね。

ただ、バイデン政権のときにはこれが若干強制力が弱かったのに対して、トランプ政権において、よりその圧力が強まっているという状況です。なので、ヨーロッパは今、トランプ政権になったことによって宿題をやっているというようなこの認識でよろしいのではないかと思います。

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