竹内努法務省民事局長

2025年5月29日・第217回国会 参議院 法務委員会 第13号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 59 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 143 発言)

お答えいたします。

委員御指摘のとおり、譲渡担保法案は、不動産を目的とする譲渡担保契約についてはその適用を除外することとしております。これは、不動産については設定者がその目的である財産の使用収益をできる権利、担保権として抵当権が利用されている一方で、譲渡担保は現在では活発には利用されていないと言われていることから、不動産譲渡担保についての規定を設ける必要性は必ずしも高いとは言えないと考えられたことによるものでございます。

もっとも、譲渡担保法の規定の適用を除外したとしても、従来利用されてきたような譲渡担保の目的とすることができなくなるというわけではございません。判例は、不動産譲渡担保について、債権担保のために目的物件の所有権を移転するものであるが、この所有権移転の効力は債権担保の目的を達するのに必要な範囲内においてのみ認められるとしております。

その上で、具体的な法律関係については、例えば、譲渡担保権の設定者は、その目的である土地の不法占拠者に対して、その返還を請求することができること、帰属清算又は処分清算による私的実行をすることができること、目的物の価額が被担保債権を上回る場合には譲渡担保権者は清算義務を負うことなどの判例法理を形成してまいりました。

不動産が担保目的で譲渡された場合の法律関係については、これまでと同様、これらを含む判例法理や解釈に委ねられることになると考えております。

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