森本宏法務省刑事局長

2025年5月15日・第217回国会 参議院 法務委員会 第9号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 163 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 228 発言)

一番簡単な形のちょっと例を示したいと思います。

これまでの質疑の中でも、捜査の比較的初期の段階でも使われるのではないかという話が出ておりました。それで、例えば、電磁的記録提供命令といいましても、初期の段階ですから、ある程度、その内容はどうかは別として、例えば誰々の通話明細というのを仮にAという事業者に請求したとします。Aという事業者が、契約上、例えば情報主体である甲さんに連絡するという形の契約になっているとします。そのときに、甲さんがその例えばオレオレ詐欺のグループの人だったとする場合に、捜査機関がAという事業者を通じて甲さんの情報を取りに行ったということが甲さんに伝わることによって、甲さんの方から、これはまずいぞと、我々の組織がターゲットになっているぞといってその組織が一遍に証拠を隠滅してしまうというようなケースというものが、この電磁的命令のそのものというよりは、そういうようなものが一番簡単に考え得るものだというふうに思っております。

例えば、特殊詐欺グループなんかですと、捜索に入った瞬間に、ちょっと前の事例にはなりますけれども、全ての紙を水につけてしまえば全部の証拠が水で溶けてしまうというようなものを全て用意しておいてやりますので、本当に一瞬で証拠が消されてしまう。特に今のようなデジタル社会ですとボタン一つで全部証拠が消えてしまうという状況のときに、今のでいうと、A事業者から甲さんに通知が行くことによって、甲さんが持っている証拠はもとより、甲さんの周りにいるその例えばグループ全体の証拠が一瞬にしてなくなってしまうというようなことが容易に想定されるというようなことが罪証隠滅の一例として考えているところでございます。

前後のやりとり

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