成瀬剛東京大学大学院法学政治学研究科教授

2025年5月8日・第217回国会 参議院 法務委員会 第7号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 90 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 101 発言)

お答え申し上げます。

秘密保持命令の期間につきましては、政府提出法案の段階では、期間を定めるということは元々の原案にはなかったものでございます。その代わりにどのような規律を想定していたかといいますと、その期間を定める代わりに、捜査機関が必要がなくなったときには直ちにその命令を取り消すという仕組み、さらには、その被処分者である事業者の側から請求をして捜査機関に取り消してもらう、その判断が万が一納得できないという場合には裁判所に不服申立ても認めると、そういう形で適切なタイミングに秘密保持命令が取り消されるという仕組みを想定していたわけです。

ただ、衆議院の先生方の御議論の中で、本当に捜査機関が適切なタイミングに必要性を判断して取り消せるのかという点に御懸念があったということから、今回、衆議院の修正案で一年を超えない期間という形で期間を事前に決めるという仕組みになりましたので、この修正案というのは、その秘密保持命令が持つ情報主体に対する影響ですね、先生がおっしゃるようなその情報主体による不服申立ての機会を奪うような効果があるものだということを十分踏まえて、真に必要な限りで電磁的記録提供命令が発令されたことの秘密を保持させると、そういう期間を制度的に限定するというものですので、原案を更により良くした内容だというふうに思っております。

このような仕組みが何重にも定められましたので、秘密保持命令というのは、本当に必要な限度の期間において発令され効力を持つものであり、適切なタイミングに取り消される、あるいは効力が失効するというふうに私自身は考えております。

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