成瀬剛東京大学大学院法学政治学研究科教授

2025年5月8日・第217回国会 参議院 法務委員会 第7号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 74 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 101 発言)

まず、先生、憲法三十五条の捜索する場所が特定できるのかという御指摘があったかと思いますけれども、電磁的記録提供命令の場合には、捜索を行うことは想定しておりませんで、むしろ押収するものが押収するデータとして特定できているのかという部分が問題になろうかと存じます。

その上で、どのような審査をするかというところなんですが、先ほども渕野参考人から御指摘があったように、警察の方で疎明資料を相当具体的に出していただき、その上で裁判官がその被疑事実と関連するデータを、データが作成された時期とか、あるいはファイルの形式等の限定を掛けることによって、この押収すべきもの、押収すべきデータの特定性を満たすことは可能であるというふうに考えております。

それから、先ほどの議論の中で、ICカードの履歴という一例を出しましたけれども、あれはあくまでも一例でございまして、様々な事案に応じてどのような電磁的記録が必要になるかということは当該事案の証拠を見てみないと分からないところがございますので、あの事例があるからあの事例と同じような場合しか許されないとは言えませんで、今回の電磁的記録提供命令というのは様々なデータが対象になり得るわけですけれども、それはあくまでも当該事件の被疑事実に関連するデータでないといけないという限定が掛かっていると、このように理解していただいて、あとは当該事案の証拠関係に応じて本当に必要なのかということを裁判官が審査すると、こう考えております。

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