森本宏法務省刑事局長

2025年4月24日・第217回国会 参議院 法務委員会 第6号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 186 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 284 発言)

本法律案による改正後の刑事訴訟法第五十四条の三第一項におきましては、検察官及び弁護士である弁護人に対し、口頭でする場合を除き、申立て等について原則としてオンライン等の方法によりすることを義務付けた上で、委員御指摘のとおり、同項の各号において、刑事手続の実情に照らし、一定の義務付けによりかえって非効率となる場合が生じ、手続の円滑化、迅速化の実現を阻害する結果となりかねない申立て等を義務付けの例外とすることとしております。

まず、同項第一号に規定する令状の請求については、その疎明資料の入手や作成が様々な場所、環境で行われ、紙媒体等で入手、作成される場合も少なくなく、例えば紙媒体等以外でもアルコールの呼気検査というようなものがあったりしまして、その呼気検査のものとかが普通、証拠に、疎明資料になったりしますので、そういったものが令状の疎明資料として実務上の運用の中で使われていることがあるわけですが、そういったものも少なくない中で、迅速性が要求されるというところで疎明資料を紙媒体等のまま裁判所に持参しなければならない場合が十分に考えられることから、まず例外としております。

続きまして、同項第二号に規定する一定の交通事件に係る略式命令の請求及びこれと同時にする公訴の提起というものにつきましては、交通事件に係るいわゆる三者即日処理方式というものでございますが、その運用の実情に照らし、オンライン等の方法によらず、紙媒体で申立て等をすることとした方が円滑、迅速で効率的な場合があると考えられることが考えられます。

三者即日処理といいますのは、警察官のまずブースがありまして、そこで一定の手続をした後、次、検察のブースがあって、検察官の方で公訴提起をすると、同じその場所で裁判官が略式命令まで出すというのが一貫して行われるという手続でございますが、その中では紙でやっておるものもあり、その方が迅速と考えられるというようなことから、二号を設けております。

続きまして、第三号に規定する裁判所の規則で定める申立て等につきましては、ただいま申し上げたもの以外の申立て等であって、オンライン等の方法によることを義務付けることが相当でないものを義務付けの対象から除く余地を残しておくことが必要であると考えておりまして、その例といたしましては、留置施設で勾留中に保釈された被告人に実刑判決が言い渡されて保釈が失効した場合に、当該被告人を留置施設から拘置所等の別の刑事施設に収容するために行う収容場所の変更に係る裁判長の同意というものがあるんですが、そういったものにつきましては、その場で裁判官の同意を得てすぐに行うということから、そういったものなどが例外として考えられるところでございます。

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