令和七年度農林水産予算の概要を御説明します。
一般会計の農林水産予算の総額は二兆二千七百六億円であり、その内訳は、公共事業費が六千九百六十六億円、非公共事業が一兆五千七百四十一億円となっています。
続いて、重点項目事項について御説明します。
第一は、食料安全保障の強化であります。
安定的な輸入と備蓄の確保を図りつつ、国内で生産できるものはできる限り国内で生産するとの方針の下、麦、大豆などの国産シェア拡大や水田の汎用化、畑地化のほか、野菜、果樹、畜産、酪農などの生産基盤の強化、共同利用施設の再編、集約、合理化に向けた取組を支援するとともに、食料生産に不可欠な肥料、飼料の国産化、安定供給など、国内農業生産の拡大に向けた施策を推進してまいります。
農業、食品産業の生産基盤の確保のためには、農林水産物・食品の輸出促進が不可欠であることから、新市場の開拓、海外の規制、ニーズに対応した輸出産地の育成、サプライチェーンの強化、知的財産の保護、活用などの取組を推進してまいります。
食料システムの持続性の確保に向け、合理的な価格形成や円滑な食料アクセスの確保、農林漁業と食品産業の連携強化などを推進してまいります。
第二は、農業の持続的な発展であります。
人口減少下においても農業生産を維持していくため、地域の農業や農地利用の姿を明確化した地域計画を核として、意欲ある農業者の経営発展の促進、農地中間管理機構による農地の集約化、新規就農者の育成、確保などの事業を総合的に実施するとともに、収入保険などの経営安定対策を着実に推進してまいります。
労働力不足の解消や生産性向上に資するスマート農業技術の社会実装を強力に推進するため、スマート農業技術等の開発、現場導入、新たな生産方式の導入による生産方式革命、農業支援サービス事業体の育成などを集中的に支援してまいります。
農業生産基盤の整備、保全に向けて、農地の大区画化や汎用化、畑地化などの競争力強化の取組や、農業水利施設の更新、長寿命化、ため池の防災・減災対策などの国土強靱化の取組を進めてまいります。
家畜の伝染性疾病の発生や蔓延を防止するため、家畜伝染予防法に基づく防疫措置とともに、飼養衛生管理の向上や農場の分割管理の推進を図ります。
また、重要病害虫の侵入、蔓延を防止するための取組や、化学農薬だけに頼らない総合防除の推進を支援してまいります。
第三は、農村の振興であります。
活力ある農村を次世代へ継承していくため、官民共創や農泊、農福連携、農村RMOの形成、棚田地域の振興、中山間地域等における農用地保全の取組のほか、鳥獣被害防止対策やジビエの利活用を推進してまいります。
また、有明海の再生に向けた交付金を創設し、漁業者による漁業環境改善の取組などを支援してまいります。
第四は、みどりの食料システム戦略による環境負荷低減に向けた取組強化であります。
環境負荷低減や気候変動に対応する新品種、技術の開発などを推進するとともに、環境保全型の営農活動への支援、環境と調和の取れた食料システムの確立に向けたモデル的取組の横展開や有機農業の取組拡大、見える化の推進などを実施してまいります。
第五は、多面的機能の発揮であります。
人口減少下においても、地域における共同活動を拡大、継続できる体制を構築するため、日本型直接支払による多面的機能の維持、発揮のための共同活動や、中山間地域等での農業生産活動の継続への支援などを着実に実施してまいります。
第六は、カーボンニュートラルの実現、花粉症解決に向けた森林・林業・木材産業総合対策であります。
森林の集積、集約化、路網や木材加工流通施設の整備、製材、CLTを用いた建築物の低コスト化等による木材の需要拡大、担い手の育成など、川上から川下までの取組を総合的に進めてまいります。
あわせて、森林整備や治山対策に取り組むことで、森林吸収源の機能強化と国土強靱化を進めてまいります。
第七は、水産資源の適切な管理と水産業の成長産業化の実現であります。
海洋環境が変化する中で、漁業経営安定対策や資源調査、評価を着実に実施するとともに、高性能漁船の導入や担い手の育成、確保、スマート化に向けた取組を支援するほか、漁場生産力の強化に資する藻場、干潟の保全、海業の全国展開などを推進してまいります。
第八は、防災・減災、国土強靱化と災害復旧等の推進であります。
被災した農地、農業用施設を始めとする農林水産関係施設の復旧などを推進してまいります。
次に、特別会計では、食料安定供給特別会計と国有林野事業債務管理特別会計に所要の予算を計上しております。
最後に、財政投融資計画では、株式会社日本政策金融公庫による財政金融公庫の借入れなど、総額六千二百六十五億円となっております。
以上で、令和七年度農林水産予算の概要の説明を終わります。
御審議のほど、よろしくお願いいたします。
1
舞立昇治(自民)
ただいまから農林水産委員会を開会いたします。
政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
委嘱審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、農林水産省大臣官房総括審議官山口靖君外十名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
この発言のページ
2
舞立昇治(自民)
御異議ないと認め、さよう決定いたします。
─────────────
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3
舞立昇治(自民)
去る十八日、予算委員会から、本日一日間、令和七年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、農林水産省所管について審査の委嘱がありました。
この際、本件を議題といたします。
まず、政府から説明を聴取いたします。江藤農林水産大臣。
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- (上の発言)
4
江藤拓(自民)農林水産大臣
令和七年度農林水産予算の概要を御説明します。
一般会計の農林水産予算の総額は二兆二千七百六億円であり、その内訳は、公共事業費が六千九百六十六億円、非公共事業が一兆五千七百四十一億円となっています。
続いて、重点項目事項について御説明します。
第一は、食料安全保障の強化であります。
安定的な輸入と備蓄の確保を図りつつ、国内で生産できるものはできる限り国内で生産するとの方針の下、麦、大豆などの国産シェア拡大や水田の汎用化、畑地化のほか、野菜、果樹、畜産、酪農などの生産基盤の強化、共同利用施設の再編、集約、合理化に向けた取組を支援するとともに、食料生産に不可欠な肥料、飼料の国産化、安定供給など、国内農業生産の拡大に向けた施策を推進してまいります。
農業、食品産業の生産基盤の確保のためには、農林水産物・食品の輸出促進が不可欠であることから、新市場の開拓、海外の規制、ニーズに対応した輸出産地の育成、サプライチェーンの強化、知的財産の保護、活用などの取組を推進してまいります。
食料システムの持続性の確保に向け、合理的な価格形成や円滑な食料アクセスの確保、農林漁業と食品産業の連携強化などを推進してまいります。
第二は、農業の持続的な発展であります。
人口減少下においても農業生産を維持していくため、地域の農業や農地利用の姿を明確化した地域計画を核として、意欲ある農業者の経営発展の促進、農地中間管理機構による農地の集約化、新規就農者の育成、確保などの事業を総合的に実施するとともに、収入保険などの経営安定対策を着実に推進してまいります。
労働力不足の解消や生産性向上に資するスマート農業技術の社会実装を強力に推進するため、スマート農業技術等の開発、現場導入、新たな生産方式の導入による生産方式革命、農業支援サービス事業体の育成などを集中的に支援してまいります。
農業生産基盤の整備、保全に向けて、農地の大区画化や汎用化、畑地化などの競争力強化の取組や、農業水利施設の更新、長寿命化、ため池の防災・減災対策などの国土強靱化の取組を進めてまいります。
家畜の伝染性疾病の発生や蔓延を防止するため、家畜伝染予防法に基づく防疫措置とともに、飼養衛生管理の向上や農場の分割管理の推進を図ります。
また、重要病害虫の侵入、蔓延を防止するための取組や、化学農薬だけに頼らない総合防除の推進を支援してまいります。
第三は、農村の振興であります。
活力ある農村を次世代へ継承していくため、官民共創や農泊、農福連携、農村RMOの形成、棚田地域の振興、中山間地域等における農用地保全の取組のほか、鳥獣被害防止対策やジビエの利活用を推進してまいります。
また、有明海の再生に向けた交付金を創設し、漁業者による漁業環境改善の取組などを支援してまいります。
第四は、みどりの食料システム戦略による環境負荷低減に向けた取組強化であります。
環境負荷低減や気候変動に対応する新品種、技術の開発などを推進するとともに、環境保全型の営農活動への支援、環境と調和の取れた食料システムの確立に向けたモデル的取組の横展開や有機農業の取組拡大、見える化の推進などを実施してまいります。
第五は、多面的機能の発揮であります。
人口減少下においても、地域における共同活動を拡大、継続できる体制を構築するため、日本型直接支払による多面的機能の維持、発揮のための共同活動や、中山間地域等での農業生産活動の継続への支援などを着実に実施してまいります。
第六は、カーボンニュートラルの実現、花粉症解決に向けた森林・林業・木材産業総合対策であります。
森林の集積、集約化、路網や木材加工流通施設の整備、製材、CLTを用いた建築物の低コスト化等による木材の需要拡大、担い手の育成など、川上から川下までの取組を総合的に進めてまいります。
あわせて、森林整備や治山対策に取り組むことで、森林吸収源の機能強化と国土強靱化を進めてまいります。
第七は、水産資源の適切な管理と水産業の成長産業化の実現であります。
海洋環境が変化する中で、漁業経営安定対策や資源調査、評価を着実に実施するとともに、高性能漁船の導入や担い手の育成、確保、スマート化に向けた取組を支援するほか、漁場生産力の強化に資する藻場、干潟の保全、海業の全国展開などを推進してまいります。
第八は、防災・減災、国土強靱化と災害復旧等の推進であります。
被災した農地、農業用施設を始めとする農林水産関係施設の復旧などを推進してまいります。
次に、特別会計では、食料安定供給特別会計と国有林野事業債務管理特別会計に所要の予算を計上しております。
最後に、財政投融資計画では、株式会社日本政策金融公庫による財政金融公庫の借入れなど、総額六千二百六十五億円となっております。
以上で、令和七年度農林水産予算の概要の説明を終わります。
御審議のほど、よろしくお願いいたします。
5
舞立昇治(自民)
以上で予算の説明の聴取は終わりました。
これより質疑に入ります。
質疑のある方は順次御発言願います。
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6
山下雄平(自民)
自由民主党の山下雄平です。
質問の機会をいただきまして、誠にありがとうございます。
まず、米政策について伺いたいというふうに思っています。
この農林水産委員会においては、米政策というのは常に議論の中心でありました。一方で、我々が必死にいろいろこの米政策について議論しているけれども、国民の皆さん方が米政策について常に考えてもらえるような状況というのはこれまでは余りなかったのではないかというふうに思います。
昨年からの令和の米騒動と言われるような状況の中で、生産者米価というよりも消費者の米価が非常に上がり、また米の供給の目詰まりということでなかなか入…
この発言のページ
7松松尾浩則農林水産省農産局長
お答えいたします。
食糧法におきましては、委員御指摘のとおり、年間二十精米トン以上の出荷、販売を行う事業者は届出を行うとされております。このことにつきまして、この要件につきまして引き下げることも検討していくということとしております。
他方で、流通状況の把握という点についてでございますけれども、こういった届出事業者というのが一つのベースになっております。その中で、食糧法に基づき、例えば毎月五千トン以上の集荷業者の方々中心に在庫調査を実施しているところでございます。およそその民間の流通の在庫という点では七五%をカバーしているのじゃないかと思っております。…
この発言のページ