杉尾秀哉 (立憲民主党)

2025年6月5日・第217回国会 参議院 内閣委員会 第20号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 39 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 328 発言)

御質問ありがとうございます。

まず、修正案を提出した理由についてですけれども、政府案では、日本学術会議が確保を求めていたナショナルアカデミーとして満たすべき五つの要件の中でも、とりわけ国家財政支出による安定した財政基盤、活動面での政府からの独立、そして会員選考における自律性、独立性の三つの要件が充足されているとは到底言えません。これは、今年四月の学術会議の決議でも指摘されているほか、光石日本学術会議会長が去年の七月に出した声明以来、何度も何度も繰り返し示されてきた最大の懸念事項であります。こうした懸念を払拭して、何より学術会議自身が求めている法案修正の要望に応えるため、学術会議の現在のメンバーとも綿密に協議を重ねてこの本法案を、修正案を提出させていただいたと、こういう経緯であります。

続いて、今質問がありました政府案で新設される四つの組織についてですけれども、このうち選定助言委員会及び運営助言委員会については、ほかの法人制度では一般的に設けられているものとは言えない上、屋上屋を重ねて政府の影響力を及ぼそうとする仕組みだというふうにみなされても仕方ないものであります。

さらに、日本学術会議の自主性、独立性を重んじる観点から、これらの委員会については、日本学術会議がその設置の必要性について自ら検討し、自らの判断で設置すべきものでありまして、その設置を法定する必要はないと考え、これらの委員会に関する規定を全て削除することといたしました。

一方、四つの組織のうち、監事及び日本学術会議評価委員会については、ほかの法人制度との見合いの観点からも、現行の日本学術会議が特殊法人に移行し、そのガバナンスを確保した上で自律的な運営をしていくために存置自体はやむを得ないことというふうに考えました。

もっとも、政府案では、監事や評価委員について選ぶプロセスについての規定がなく、特に監事については資格要件の規定や職務の中立性の確保に関する規定もないことから、例えば、政府の役人が天下りで監事になったり、あるいは時の政権の考え方に非常に近い人物を監事に据えるなどして、政府の意向がこの監事を通して日本学術会議の活動全般に及ぶおそれがあります。

こうしたことから、修正案では、この監事と評価委員の二つについては政府案どおり残した上で、選定のプロセスと監事の資格要件や職務の中立性などを明記することで懸念を払拭して、学術会議の独立性を確保、これを担保することとした次第であります。

以上です。

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