当時の日本学術会議事務局の担当者が、文案について整理、推敲を重ね、法制局に投げかけをしていたと、そういう形が今説明いただいたわけですね。あくまでも、学術会議内での整理を行うと、それを法制局とすり合わせ、まあすり合わせというか御指導いただいたと。
例えば、報道にも出ておりますけれども、十月上旬の審査資料、会議からの会員候補者の推薦が自主的手続によると認められる以上、内閣総理大臣はこの推薦に拘束され、単に国家公務員たる身分を確定させるために形式的に任命しており、内閣総理大臣に拒否の権能はないものと解するのが相当であると、そういう文章がありました。この記載されている文章は、一九八三年の中曽根総理当時の答弁と関係するのかなと普通に考えれば思います。
でも、その文章の直後には、他方、憲法第十五条第一項に照らし、仮に公務員の任命に当たり任命権者が絶対的に他機関からの推薦に拘束されると解すれば、任命権者が国民に対して任命責任を果たせないことになるが、任命権者がその権限を適法に行使しなくてはならないことは言をまたないと、したがって、法第七条第二項においても、内閣総理大臣に拒否の権能が全くないとまで解することはできないとも同じ文書に記載しています。結論としては、拒否の権能が全くないわけではないという整理になっています。
ただ、私も今読んでいて、何というんですか、この文章、言いたいことは分かるんですよ。ただ、ロジックというか文章の構成、表現の仕方が、正直、私の目から見てもかなり稚拙な印象を受けます。このような記載が、行政の文書なんでしょうけれども、外に出てくる。この文書に記載されている理由、そういった事柄が最終的に収れんされて最終版としての文書になっていくんですけれども、この部分が最終的に削除された理由、そういった部分についての説明をいただきたいと思います。
14相相川哲也内閣府日本学術会議事務局長
お答え申し上げます。
当該文書は、日本学術会議事務局におきまして、従来からの推薦と任命の関係の法的整理を再度確認するために作成したものでございまして、当該文書により解釈の変更が行われたわけではございません。昭和五十八年に会員の選挙制が廃止され、任命制になったときからの政府の一貫した考え方であるものと承知しております。
この発言のページ
15
山本啓介(自民)
元々の解釈があって、それを変更するための文書ではなく、従来からの解釈を改めて整理するためのものであったと理解をします。
けれども、そうすると、これも前回の委員会審議でもありましたけれども、なぜ従来の考え方を確認するだけなのに何度も何度も法制局とやり取りが必要だったのか。そのやり取りの回数の多さ、そのボリューム、それが恐らく最終版までたどり着くまでの間に黒塗りの文書として出てきたものと一致するんだと思いますけれども、御説明をいただきたいと思います。
この発言のページ
16相相川哲也内閣府日本学術会議事務局長
お答え申し上げます。
一般的に、行政庁において文書が作成されていく過程におきましては、関係する行政庁間で何度もやり取りが行われ、より適切な内容や表現ぶりに文言が加除修正され、最終的な文書が作成されていくものでございます。
当該文書につきましても、日本学術会議事務局と内閣法制局との協議過程におきまして、最終的な文書が作成されるまでに担当者間で複数回にわたりやり取りが行われたものと考えられます。
この発言のページ
- (上の発言)
17
山本啓介(自民)
当時の日本学術会議事務局の担当者が、文案について整理、推敲を重ね、法制局に投げかけをしていたと、そういう形が今説明いただいたわけですね。あくまでも、学術会議内での整理を行うと、それを法制局とすり合わせ、まあすり合わせというか御指導いただいたと。
例えば、報道にも出ておりますけれども、十月上旬の審査資料、会議からの会員候補者の推薦が自主的手続によると認められる以上、内閣総理大臣はこの推薦に拘束され、単に国家公務員たる身分を確定させるために形式的に任命しており、内閣総理大臣に拒否の権能はないものと解するのが相当であると、そういう文章がありました。この記載されている文章は、一九八三年の中曽根総理当時の答弁と関係するのかなと普通に考えれば思います。
でも、その文章の直後には、他方、憲法第十五条第一項に照らし、仮に公務員の任命に当たり任命権者が絶対的に他機関からの推薦に拘束されると解すれば、任命権者が国民に対して任命責任を果たせないことになるが、任命権者がその権限を適法に行使しなくてはならないことは言をまたないと、したがって、法第七条第二項においても、内閣総理大臣に拒否の権能が全くないとまで解することはできないとも同じ文書に記載しています。結論としては、拒否の権能が全くないわけではないという整理になっています。
ただ、私も今読んでいて、何というんですか、この文章、言いたいことは分かるんですよ。ただ、ロジックというか文章の構成、表現の仕方が、正直、私の目から見てもかなり稚拙な印象を受けます。このような記載が、行政の文書なんでしょうけれども、外に出てくる。この文書に記載されている理由、そういった事柄が最終的に収れんされて最終版としての文書になっていくんですけれども、この部分が最終的に削除された理由、そういった部分についての説明をいただきたいと思います。
18相相川哲也内閣府日本学術会議事務局長
お答え申し上げます。
行政庁におきまして文書が作成されていく過程におきましては、必ずしも当該行政庁としての意思決定を経ていない、担当者が作成した試論段階の文案が記載されることがございまして、論理的、表現的に精査されていない内容も含まれております。そういった部分につきましては、最終的な文書が作成されていく過程におきまして、より適切な内容や表現ぶりに文言の加除修正が行われることになります。御指摘の箇所につきましても、最終版を作成する過程におきまして変更、削除されたものでございます。
なお、形式的任命につきましては、最終版におきましても、内閣総理大臣による…
この発言のページ
19
山本啓介(自民)
ちょっと稚拙だという表現をして申し訳なかったんですけれども、それでも、あくまでもこれは行政の方々が最終版に至るまでの過程において、試論という形、さらにはいろんな可能性についてやり取りした文書であるからそういった状態なんだということで理解しました。
あわせて、丁寧に補足説明いただきましたけれども、形式的任命については最終版においてもということで、形式的任命と言われることもあるけれども、国の行政機関に属する国家公務員の任命であることからというふうなこと、そして、下級裁判所の裁判官の任命や大臣の学長の任命とは同視することはできないと、そのように整理が行われた…
この発言のページ
20相相川哲也内閣府日本学術会議事務局長
お答え申し上げます。
黒塗り部分でございますが、内閣総理大臣による日本学術会議会員の任命に関する法解釈についての検討の過程で作成された文案でございまして、人事に関わる内容、具体的には、内閣総理大臣による会員の任命に関する法解釈につき整理、検討した行政庁間の協議過程における記載でございまして、最終版には記載されなかったものでございます。
黒塗り部分が開示された場合、あたかもそれが政府としての確定的な考え方であり、令和二年の会員任命など、実際の会員の任命にも適用されたものであるとの誤解を招く可能性があり、その結果、公正かつ円滑な人事の確保等に影響を及ぼす…
この発言のページ