山本隆司東京大学大学院法学政治学研究科教授

2025年5月23日・第217回国会 参議院 消費者問題に関する特別委員会 第7号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 62 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 80 発言)

対象法令に関しましては、考え方としては、包括的に定めた上で、しかし、その適用除外を設けるというようなやり方が一つはあろうかと思います。そうすると、かなり包括的になるかと思います。

ただ、今回、それが難しいというふうに判断したのは二点ございまして、一つは、これが目的規定で限定的に書かれているということがあり、そして所管省庁をどうするかという問題があるということが一つございました。

ただ、もう一つ、恐らく実際上、これは非常に大変だろうと思われるのは、今の適用除外の問題です。一般的に、包括的に、全ての法律を対象にします、全ての行政処分等を対象にしますというような法制度というのはあるのですが、必ず、これはしかし対象にするのは難しいだろうというので適用除外をしていくという必要があります。これが非常に大変だろうという感じがいたしました。したがいまして、今回はそういったところにまでは踏み込まなかった。

他方で、実際上は、窓口をきっちりと整備すれば、恐らく、基本的に全ての法令違反をそこで受け付けるという方向になっていくだろうということがございました。ですから、まずは通報体制をきっちりと整備して、それができていないときに、従事者指定がない場合は、最終的には本当にやっていないと刑事罰まで行くというような仕組みにしたわけですけれども、まずそれをしっかりするという方が実効性を高める上ではうんと効果的だろうと。

それに対して適用法令の対象を広げるというのは非常に、まあ非常に労力が掛かり、しかし、それで本当に実効性が高まるのかというと、その効果は労力に比べると少し小さいのではないかと。まずは、やはり体制をきちっとつくっていくというところを徹底するという方が効果が大きいだろうというふうに判断したということでございます。ただ、今後の課題であるということは確かかと思っております。

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